六万寺コース 〜 六万寺谷〜立石越(450.4m) 〜 立石街道
コース概念図 コース断面図
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2018年 8月 5日 (日曜日)快晴 メンバー:単独
歩行距離 10.8q/歩行時間 4時間26分 (休憩時間 1時間03分) 所要時間 5時間29分
《レポート画像》
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到着 - 出発 《ルートポイントのあらまし》
9:47 8月に入っても続く猛暑は手を抜くこともなく頭上から照りつける陽光は暑さを通り越して痛さを感じさせて、出かける気にもならないのだが、前回出逢った“幻の滝”はどうなっているのだろうとついつい野次馬心が顔を出してしまう。 前回同様に近鉄奈良線・瓢箪山駅を出ると予想通りの青空が拡がり手元の温度計では既に32℃を示している。
商店街抜けて直射日光に見舞われながら歩く舗装道路ではなんと41℃、思わず水分補給をしながらなるべく日陰を伝って凡そ30分。
10:20 - 10:23 やっと六万寺谷の取り付きである大丘池畔に着いた時点で上半身はグッショリ。 木陰で給水休憩を挟んでいると少し涼しさを感じてくるが、それでも気温は36℃。 池の水も僅かなので流石に釣り人の姿もないのは当然のことかも知れない。
10:25 早速野鳥の囀りを心地よく聴きながら沢沿いの道を辿るが、左手に見える沢にもほとんど流れは見あたらないので「やはり、幻の滝には出逢えないのか?」と諦め半分の気持ちで足を進める。 そんな気分を慰めるように気温は34℃を教えてくれるが、とても34℃とは思えない程涼しく感じるのが不思議だ。
10:31 - 10:35 5〜6分で前回最初に迎えてくれた滝に着くが、やはり滝の面影はなく細い流れが岩溝を伝うだけだ。 ここでも少し足を休めながら給水を摂る。
10:45 早期バテを考えて「なるべくユックリ」を言い聞かせてスローペースで日陰を進むと、10分少々で前回には水面の見えた堰堤に着くが案の定下草に覆われて水の気配も感じない。
10:46 続いて左俣左岸の急な斜面を捲き上がると左前方に岩場が目に入るが、やはり湿ってはいるものの流れ落ちる水は確かめることが出来ない。
にも関わらず気温だけは33℃と僅かだが下がってくれるのは嬉しい。
10:53 - 10:56 思わず「ヤッター!」 堰堤から涸れかけた沢沿いを凡そ8分、遂に優しげな瀬音が耳に届き自然にピッチが上がる。 木製の階段横に水量こそ前回の半分程度だが幻でない滝に出逢うことが出来て、まさかの感動!
すぐザックを下ろしてまず頭に、続いてタオルを浸して首筋や身体を拭うとバテかけた身体が一瞬でシャキっと生き返る。
11:05 唯一かも知れない水場に後ろ髪を曳かれながら足を進めると滝だった岩場が出現するが、水の音すら聞こえないし勿論流れも目にすることは出来ない。
11:23 野鳥と蝉の混声合唱に癒されながら前方に静かに流れ落ちる小滝が迎えてくれるのを見やるが、これは今回最後に見た滝と言うことになった。
今回の行程は休憩を挟みながらと言うより“休憩の合間に登る”が実態だったので、タイムは度外視する事で自身に納得させる。
11:30 - 11:33 最後の急斜面につけられたジグザグ坂を登りついて尾根尻のベンチに腰掛ける。
タイムを度外視したつもりだったが、これでも前回と較べて僅か5分余計にかかっただけだと判ったところで前回計画していたコースを辿ってみようと決める。 1500t準備してきた水分もまだ1200tは残っているのが心強い。
11:35 前回もそうだったが、ここから50段程の急階段が待ち構えているのでヘバった足に「最後の登りだから・・・」と言い聞かせて、髪切(こうぎり)管理道(=生駒縦走歩道)に足を運び上げる。
11:38 やっとの思いで登り着いた管理道は前回と大きく様変わりしている。 左方向への道が山抜けの影響で通行止めになっていて、くさか園地へ行くには大きく迂回しなければならないのだが、幸い私は右進むので問題はない。
 すぐ右手にある野外活動センターへの階段を登ると、駐車場には数台のマイカーが止められているのに気がつく。 前回は夏休み前の平日だったのだが今日は夏休み最中の日曜日ということで、家族連れでキャンプ気分を楽しみに来られたのだろう。
11:56 - 12:24 野外活動センターを囲むように点在するバンガローやテントサイトから時折聞こえてくる歓声を避けて、利用されていないベランダをお借りしてコンビニ弁当を広げる。
12:27 食後は前回歩いた縦走歩道とダブらないように、十三峠までは園地内遊歩道を辿ってみる事にして野外活動センターを辞する。
12:31 ここからは整備された地道が山肌を十三峠まで続いているのだが、スタートポイントとなる六万寺池を左に見て
12:33 すぐ目前に現れるトンネルを抜けて“自由の森なるかわ”を後にする。
12:37 遊歩道は一般の車両が通る事はないが希に園地内を巡視する車両が通ることがあるので、ウッスラと轍の跡が残っている。
12:38 4〜5分で先日来の大雨被害の爪痕も見えるが遊歩道からは少し離れているので通行には問題ない。
12:40 スタートポイントの六万寺池から凡そ10分でアキグミの橋に着く。 近鉄車内からでもハッキリと中腹に目立つ白い欄干が一目瞭然で、橋の上からは南西方向の眺望も大きく拡がる。
12:47 - 12:50 ほとんどアップダウンのない遊歩道を10分も辿ると左手に水場が現れる。 ここで今日初めてとなる年配の男性と顔を合わせると、「毎日、ゲートからアキグミの橋まで往復しているので必ずココで休憩ですわ」と言って橋に向かわれるのを見送って冷たい水を頭からかぶったりタオルを絞って首筋を拭ったり、行ったこともない砂漠で出逢ったオアシスのありがたさを思い描いてみる。
13:07 先程から聞こえていた排気音が大きくなってくると前方にみずのみ園地への入り口となるゲートが姿を現し、
13:08 - 13:11 快適だった遊歩道の終端に到着する。
13:13 ゲートを抜けると右手に先程擦れ違った年配男性の車が止められているが、この辻が前回横切った自然公園道八尾・十三峠線だ。 右手に下れば水呑地蔵や八尾方面へ、左に登ればこの後通る十三峠なので迷わず左を摂る。
13:22 日陰の少ない自然公園道(=舗装路)を10分ばかり登り詰めると前回横切った水呑地蔵尊へのハイキングコースに合流するので、左の十三塚方向へ進んで前回中断した縦走歩道の続きを伝うことにする。
13:23 車道下を潜り抜けて縦走歩道を南に伝うことになるが、ガードレールを隔てて信貴生駒スカイラインが隣接しているのでほとんど日陰がない。 ここからは水場もないので熱中症を意識して小刻みに水分を口に含みながらの後半歩きとなる。
13:24 - 13:27 この峠は平安の歌人・有原業平に縁があるとの案内に目をやるが、温度計の示す37℃に改めてペースを落として足を進める。
13:31 一旦車道から離れて縦走歩道の日陰は少し増えるが、ほとんど頭上から降り注ぐ強烈な陽光には逆らえないので、日陰を探しては足を休め・・・を繰り返して少しずつ距離を稼ぐ事にする。
13:32 程なく【⇒信貴山 高安山】の道標に従って右への草深い踏跡を下るが、直進すると平群町・富貴畑への林道に繋がっている。
13:33 分岐から下り始めの茂った下草を過ぎると緩やかな樹間の地道を辿り、
13:34 背丈程に育った下草越し右手に“ハス池”を見やって、
13:35 左足下がりの少し歩きにくい道だが日陰が多いので少しペースは戻ってくるが
13:40 すぐに背丈を超す下草に覆われ、手で掻き分けながら足探りで踏跡を伝う事2〜3分で車道に飛び出す。
13:51 - 13:53 一瞬驚いたがこの先のどこかで路肩崩落のため車両ゲートが降ろされて通行止めになっている。
と言うことは歩道にも何らかの影響があるのでは・・・と思いながらゲート横を通過する。
13:55 暫く下草に埋もれた車道沿いを伝うが、まるでブッシュ状態の歩道歩きを止めて車両の途絶えた車道を歩くことにする。

※通常時は歩行者通行禁止の有料道路です。

13:56 やがて左に車両ゲートの降ろされた三叉路が現れる地点が“立石峠”で、笹原の中に【⇒立石越ハイキング道】と書かれた道標が目に入るが、付近にはササが生い茂ってとても山越えの古道“立石街道”とはイメージが結びつかない。 それにしても、2004年に歩いたコースがこれほどまで荒廃しているとは・・・・
13:58 それでも「少し先に進めばハッキリとした道になるだろう」と淡い期待を抱いて薄い踏跡を伝うと
14:00 案の定と思われる踏跡に変わるのでひとまずこの後のヤブ漕ぎは回避出来そうだ。
14:03 すぐ植林の中を辿るが、イノブタ?の仕業か足元が掘り返されて凹凸が激しいので捻挫等に気をつけて通過する。
14:04 木立が途切れると再び生い茂ったササが出現し、隠れた踏跡を足探りで伝うことになるが、
14:05 ハッキリとした踏跡に出ると次は倒木が前方を遮るので潜り抜ける。
14:06 やがて左手方向からの道と合流するが、そういえば2004年に歩いたのは左の道だった事に思い当たる。
分岐には立派な道標が建てられていて、今下ってきた方が正しい【立石ハイキング道】だと案内されているが、この季節にはお薦め度ゼロのコースだ。
14:08 - 14:12 今度こそやっとヤブ漕ぎから解放されたようで2〜3分石ころの散らばる荒れた道を下ると右手に【休憩所(四阿・ベンチ)】と書かれた道標が小さな四阿を案内してくれるので、ヤブ漕ぎでヘバった足を休ませる事にする。
14:15 - 14:17 休憩で足の疲れが軽くなったところでペースを少し上げかけると、またしてもヤブ漕ぎが待ち構えている。 手と足を総動員して何とか下るが今度は目の前に強烈なバリケードが行く手を阻んでいるのに遭遇する。
入り組んだパズルのような枯れ枝を取り除き、どうにかすり抜けると、
14:21 本来の山道らしいU字状の道が出迎えてくれてホッと一安心したのも束の間で、
14:28 突然、道が消えて大きく山抜け状態になった切り立った崖の前に出る。 幅は5mもあるだろうか。 下部は無理なので上部のササ原を滑らないよう慎重にトラバース。
14:36 一難去ってまた一難とはこんな時に使う言葉かも知れないなと自問して、薄い踏跡が続くササ原を7〜8分伝うと、やっとササが切り払われて明るく開けた道に変わったところで本当にヤブ漕ぎから解放された事を確信する。
すぐに確信が事実に!
14:37 - 14:38 飛び出した広場に小さな祠が祀られていたので、取りあえず無事に下山できたことに手を合わせる。 帰宅後に調べると、なんと韓国系の寺院で“平和山不動院”の入り口に建つ“結縁地蔵堂”だとか・・・「言葉が通じなかったのでは (^_^)/ヤレヤレ」
14:40 後は苦手な舗装道路を辿るだけだが飲料も300t程残っているので、最後の贅沢で100t程を頭からぶっかけて生気を取り戻す。
14:46 西方向に延びる道は見覚えのある“八尾農免道”を横切って、山畑の集落に入るので適当に足を進める。
14:56 - 15:00 10分近く街路を伝っていると運良く佐麻多度神社に着いたので、トイレをお借りして最後の休憩を挟む。 夏の低山歩きはコース取りが如何に重要かを再認識させられ、“行きはヨイヨイ帰りはコワイ”で終わったことに思わず苦笑い。
15:12 舗装路での強烈な照り返しと、人気のハイキングコースだとの思いこみが予想外のヤブ漕ぎを強いられた今回のトレッキングだったが、猛暑でも長袖長ズボンで出かけた事は大正解だった事が唯一の救いだった。
近鉄・服部川駅に到着した時には西陽も浴びて予想通りバテバテだった。
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