恋路橋 〜 銀の帯ハイキングコース(98m) 〜 笠置大橋
コース概念図 コース断面図
↑「地図」上の○印をクリックするとその位置の画像を表示します。
2016年12月28日 (水曜日)曇り一時雪 メンバー:単独
歩行距離 7.7q/歩行時間 2時間23分 (休憩時間 0時間14分) 所要時間 2時間37分
《レポート画像》
↓クリックで画像が拡大します。
到着 - 出発 《ルートポイントのあらまし》
11:59 今回で2度目となるコースだが、2度目といっても前回は10年も昔の事なので・・・薄れた記憶を手繰りながら山城加茂駅で2両編成のワンマン気動車に乗り継ぎ15分、風もなく青空もほとんど視界に入らないドンヨリとした雲間を見上げながら、JR関西本線・大河原駅で降りるが、ここはICOCAが使えない区間なので事前に入手しておいた乗車券の出番になる。
手元の温度計は3℃を指していて肌寒さは感じるが装備に問題はない事を確かめて無人の駅舎を出る。
12:01 駅前の道標に案内されて国道163号を渡り右手(=西)方向に少し戻るように足を進めるが
12:05 ウィークデイということで国道を通る自動車はまったく見かけないまま、100mも路肩を伝うとすぐ左手(=南側)をユッタリと流れる木津川右岸への道が別れるのでこの道へ足を進める。
12:06 流れに沿って緩やかな坂道を下ると、沈下橋と呼ばれる珍しいスタイルの恋路橋を対岸に渡る事になる。

※沈下橋とは、洪水などで川の水嵩が増した際に水が橋の上を流れ、流木や水の勢いをかわすように橋脚を極力低く造られた橋で、潜没橋とも紹介されている。

12:16 対岸に渡って道なりに進むと柳生宗冬により合社された天満宮社と恋志谷(こいしだに)神社に突き当たるので、今日の散策の無事をお願いした後、柳生一族との関わりが書かれた案内板を見やってこの辻を右手(=西)方向に足を進める。
12:33 長閑な南大河原の集落を抜けて木津川左岸沿いに伸びる5m幅の舗装道路をノンビリ歩くが、山の北面の日陰を辿るので気温は3℃と素手には堪える。
“東海自然歩道”とは名ばかりで時折通過する自動車に路肩への待避を余儀なくされるので、自然歩道と言うには少し無理があるように感じながら恋志谷神社から20分程で、左の岩壁に刻まれた1m程度の石仏に迎えられ、そして見送られる。
手元の地図には十一面観音磨崖仏と書かれた石仏で、道脇に付けられた案内板には室町時代の作で観音さんとお地蔵さんを合体させた石仏と紹介されている。
12:40 数分で右手の植林が途切れると東海自然歩道は舗装路と別れ、道標に案内されて右への地道に足を進める事になる。
12:47 道は5分程で植林から竹林の中を辿ることになり、やがて右手から背丈程もある石仏地蔵の出迎えを受ける
道脇に建てられた案内板には同じく室町時代・文亀2年(1502年)の作と紹介されている
12:50 前回歩いた時には、すぐ賑やかな倒竹?のアーチにも歓迎されたものだが、今はきれいに整備されて平坦な道に姿を変えている。
今まで持ちこたえていた雪雲から細かい雪が降ってきたようだが、酷くはならないだろうと雨具を出すことなくそのまま足を進める。
12:55 前方が大きく開けて来ると道も少し悪路に変わり、露岩も飛び出し右下がりの歩きにくい細い山道を辿ることになると、右前方に相楽水力発電所のダム湖姿を現す。

※この辺りで南山城村から笠置町に行政区が変わるので道や道標の整備状況も少しは異なるのかも知れない

13:00 5分で対岸に落差僅か3.3mという、超低落差の相楽水力発電所が目に付く。

※この発電所は昭和3年に運用を開始された発電所で、最大710KWの出力が可能だと「日本の水力発電所」サイトでは案内されている。

13:10 さらに5分程で、気動車に揺られて通過したJR関西本線の鉄橋を見上げて下を通り抜ける。
雪雲からは相変わらず細かい雪が舞い降りているが、風が通らないため肌寒さはそれほど感じない。
13:12 すぐに鉄製の手すりが付けられた小さな橋が現れるが、前回には見ることができた橋下の流れは見ることができない程下草や倒竹に妨げられ、微かな水音が聞こえる事で小川が通っていることを認識できる。
13:15 ほんの少しで右手に流れる木津川と沈下(潜没)橋の見送りを受けて、道は三叉路を左へ曲がって続くのでノンビリと自然歩道を辿ると
13:18 再び関西本線が姿を見せるので踏切を横切って飛鳥路の集落に向う。
13:21 道は木津川を離れて一旦山に向かうように見えるが枝道はないので道なりに伝うと、集落を過ぎるところで右手に徳川末期に私財をなげうってボランティアに捧げたと言われる大庄屋・庄七の碑と、その偉業を讃える案内石標が建てられているのを見やる。
13:28 暫く静かな山間に付けられた道を伝うと布目川が近づいてきて分岐が現れる。
直進すれば「笠置町ハイキングコース・布目川散策コース」だが、今は道標の案内通り右の布目橋を渡って女性に人気があると言われる「笠置町ハイキングコース・銀の帯コース」に足を進めるが
13:31 橋を渡ったところで柳生へ続く狭隘なヤブ道を左に分ける。
3m幅の東海自然歩道は布目川の左岸に沿って続くのでノンビリと足を進めると、「これより甌穴群」と書かれた道標が目に止まり右手に白い岩肌の続く布目川が横たわっているが、残念ながら明らかに“甌穴”と思われる窪地を確認することが出来ないままこの場所を通り過ぎることになる。

※「甌穴」とは窪みに入った石が水流で回転し、岩を侵食してできた珍しい自然現象で造られた傑作と案内されている。

13:39 布目川沿いの道は10分で木津川に出合う。
合流点では布目川水力発電所(運用開始:明治41年 落差:111.05m/最大出力:1100KW)の脇をすり抜けて関西本線伝いに西へ伝いトンネルの手前で左へ曲がって行くが
13:41 そのカーブで線路を横切る細い道が右へ岐れ、その細道が東海自然歩道として続いているので道標に従って線路を渡る。
13:49 線路に沿って東西に続く自然歩道を辿ると前方に可愛らしいトンネルが姿を見せるので捲き通り、200mも足を進めると防雪トンネルを過ぎる事になる。
13:54 緩やかに足下に流れる木津川に向かって下りだすと、丁度列車が通過する機会に恵まれたので“俄撮り鉄”に早変わり。
手元の案内書には“この辺りに笠置山への旧道(点線の道)取り付きがあって、細いがしっかりとした踏み跡が山門まで続いている”と書かれているので、細い踏み跡を確かめて見たが線路の反対側を注視しても、取り付き点らしきところが見あたらないので今回も旧道歩きは断念して川岸に降る。
14:03 河原にはこの地域の特色である巨石群が一面に散らばっているが、石仏の彫られた石が左手から迎えてくれると笠置温泉の古びた建物が目に付き出す。
14:10 - 14:24 やがて笠置大橋に着き、府道4号に合流するところで一旦河原に出て、下流に広がる貸し切り状態の笠置町キャンプ場で遅い昼食をひろげる。
14:36 寒い河原での腹ごしらえが済んだ後は、今日の忘年会場のある笠置寺山門前の旅館・松本亭まで歩こうかとも考えたが、集合時刻までには時間が余りすぎるので街並みを眺めながら、笠置駅に立ち寄ってみた。
程なく、予定より1本早い列車が到着したので何気なく改札を出てくる人を見ていると、参加メンバーの2人が顔を現したので、駅前の栗栖天満宮を参詣した後他のメンバーが到着するのを待って最後は送迎バスに乗り込んで会場へ・・・・結局、忘年会のプロローグはここでお終い。
ページの先頭へ