前坂ルート 〜 白山(510m)・妙見山 〜 笛路林道
コース概念図 コース断面図
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2016年 5月15日 (日曜日)晴れ メンバー:単独
歩行距離 13.7q/歩行時間 5時間15分 (休憩時間 0時間36分) 所要時間 5時間51分
《レポート画像》
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到着 - 出発 《ルートポイントのあらまし》
10:29 大阪駅を8時に出る新快速姫路行きに乗って2時間30分の小旅行となるので、窓の外に流れる景色をノンビリ楽しんでいると50分で一つ目の換え駅となる加古川駅に着く。
ここで加古川線に乗り継ぎ日本の原風景が広がる長閑な田園風景を眺めながら50分程で、二つ目の乗換駅となる西脇市駅に着いたところでさらに15分待たされる。やがて一両編成の電車が入線してくるが予想外に新しい(失礼かな)車両に驚かされるが、不便な事にこの駅から先「ICOCA」は使えないのでわざわざ乗車券を買い直して僅か15分程の行程だが初めてとなる電車に揺られて本黒田駅に降りる。

駅務所の横には軍師黒田勘兵衛が生誕した地であるという案内板が目に入るが、私自身では姫路が生誕地と記憶していて後に竹中半兵衛とともに秀吉に徴用されたと理解しているのだが・・・・

10:30 駅舎を出ると、どこの駅前でも目にするような閑静な住宅街が続く。
真っ直ぐ南東方向に進むと地形図にも記載された本黒田簡易郵便局に突き当たるので、
10:32 右折して南西方向にほぼ直線に伸びる県道294(黒田庄多井田線)をノンビリ伝うが、
10:39 頭上から射す陽光を浴びて日陰のない舗装道路上の気温は既に29℃を指している。おまけに私は暑さに超弱い軟弱モノときているので、用意してきた1500tの水分で縦走してゴールの谷川駅まで無事到着できるのか?
10:48 県道を15分程伝うとY字状の分岐が現れ、左への分岐に「白山登山口まで1.2q」の案内板が付けられているのでここで左方向へ足を進める。
10:54 舗装路を道なりに7〜8分も辿ると正面左手に登山口への目印となる光福寺が目に付くので、見落とさないよう手前の辻を左折する。
10:55 ブロック塀沿いを200mばかり東方向に足を進めると
11:00 T字状の三差路に突き当たるので右折して南へ50m程の処に建つ石の鳥居が視界に入るが、ここに今回の取付点となる大歳神社への参道がある。
11:00 - 11:03 鳥居の右手にもハッキリと「白山登山コース入口」と書かれた木製の標識が出迎えてくれるので、一礼して石段を伝い上がりひっそりとした境内に出る。
11:05 改めて山行の無事をお願いして、境内右端に立てられた案内板(前坂ルート登山口)の前から、初めての山道へ足を踏み入れる緊張感を楽しみながら足を進めるが、苦手な暑さでリタイヤしなくても良いようにと考えてきたマル秘作戦を実施してみる事にする。

といっても答えは簡単・・・・前半の登りペースを普段より2〜3割落として歩いてみようと言うだけの事だ。f(-_-;)

11:04 登山道はすぐに明るい雑木帯に変わり、先程までの暑さがウソだったのではと思うほど爽やかな風に癒されながら、緩やかな斜面に沿って徐々に高度を上げて行く。
11:07 登山口から5〜6分のところで突然「2900m」と書かれた道程標識が姿を現すが、たぶん白山山頂まで残り2900mという意味だろうと思いつく。
という事は登山口から山頂までが凡そ3000mあるようなので、このペースでゆっくり登っても13時頃には予定通り山頂を踏む事ができると判断して、汗が出る前に水分を一口含んで少しずつ喉に流し込もうと束の間の給水休憩を挟む。

これがもう一つの暑さバテ対策として考えていた事で、“ペースを普段の2割カットにして、汗が出る前にこまめ(5〜10分間隔)で喉を湿らす程度の水分補給を行う”を確実に実行してみよう。

11:10 徐々に尾根尻に近づくと木漏れ陽が多くなってくるが、併せて木の間越しの景観もチラチラと目を楽しませてくれるので、汗はまだ自重しているようだ。
手元の温度計は26度を指しているのも心強い味方だが、目の前の幹に付けられた道程標識の「2800m」の文字も強い味方だ。
11:12 所々で露岩の歓迎も受けるが、登山道はよく整備されて足下に不安は見あたらないまま前坂集落が見渡される尾根尻に到着する。
ここに「2700m」の道程標識が付けられているので、山頂までの距離の1/10を約10分掛けて進んだ事になるのでここでも一口水分を含むが、汗はまだ出番を控えているようだ。
11:17 道は一旦小さなピークを過ぎて平坦な尾根道になるが、やがて304m独標から南西に伸びる尾根に取り付くために右(=南)方向に大きく進路を変える前に「2600m」の道程標識を通過する。
11:18 そして尾根への急坂を横切るように右に捲き登る地点には早くも「2,450m」の公設標識が待ちかまえているが、どう見ても150mどころか100mも離れていない位置にあるので不自然に感じるが、設置時期や設置されたメンバーが異なるための誤差だろう。
11:31 - 11:33 10分少々で大きな岩がデンと居座る松尾の辻に着くので、給水を兼ねて少し足を休める事にするが“辻”と呼べる分岐は見あたらないので、既に廃道となった踏跡でもあったのかな。
11:36 登山道は巨岩を遠慮するように右端を伝うが、右手方向は雑木で足下が見えず案外切り立った崖になっているのかも・・・と思いながら通過する。
11:38 程なく、左手に止めてあった針金が切れて幹から落ちたと思われる道程標識が目にとまるが、「2100m」と読めるので凡そ1/3地点まで進んだ事になり、時間にしても登山口から40分ということで予定通り1/3と言う事になる。
11:43 2〜3分で公設道標の付けられた秋谷・喜多方面との分岐に着くが、盤面の文字が薄くなって読み取る事はなかなか困難だ。
すぐ右手前方には細い道が降って行くので少し荒れたコースのようだが、秋谷池の畔に出るようだ。
11:44 やがて背丈の低い雑木越しに明るい稜線からの眺望が開け、殿山池と黒田の町並みが左手眼下に大きく横たわっているのが見える。
11:48 - 11:52 5分近く足を進めると背後に小さな二つのピークと、先程通過した「秋谷・喜多方面分岐」のあった鞍部がクッキリと視界に入るので、少し汗を背中に感じてきたところで何度目かの水分補給を兼ねてカメラ休憩を挟む事にするが
一枚岩の頂上横に丁度一人分の木陰を見つけて少し遅めの昼食タイムとするが、ふと手元の温度計が23℃を示している事に驚かされる。
13:18 すっかり汗も曳いたところで北東方向に見える妙見山に向かう事になるが、上空には雲も見えないので再び暑さを気にしながらの縦走スタートとなりそうだ。
13:18 20mも降ると往路で見送った縦走路への分岐まで戻ったところで左への細い径に進め
13:33 一旦落ち葉の敷き残った斜面を鞍部まで降ると、ここから後は緩やかな起伏を繰り返す稜線を徐々に伝いあがる事になるが、まず白山より40mほど高い位置になる549m独標を通過する。
13:40 次の鞍部まで来ると、今日2組目となる10名程のパーティーに出逢う。

挨拶を交わした後、

 「(白山)頂上は混んでいましたか?」と聞かれたので
   「いいえ、私一人でしたよ」と答えると
 「こりゃー運が良ければ貸し切りかな?」と満足そうな面持ちで独標に向かわれるのを
   「お気を付けて!」と見送る。

13:50 以後も明るい尾根道が続くが、景色を期待するには緑が多すぎるのでメリハリのない稜線を辿ると前方に頭を覗かせる多量の露岩が目立つ。
14:03 露岩に注意して通り過ぎると十字路と呼ばれている四差路に出るが、ここに立てられた「妙見山周遊コース」案内図には「妙見山240m つえたて経由妙見堂470」と書かれているので、とりあえず予定していた妙見堂まで足を伸ばして見る事にする。
14:04 周遊コースは山の傾斜そのままで右下がりに付けられているので歩き難いが、よく歩かれてルートを間違う事はなさそうだ。
14:10 十字路から凡そ10分、再び四差路になったつえたても、交差している左右の道の様子だけ確認して通過する。
14:16 - 14:20 4〜5分も伝うと今でも毎年七月の土用の丑の日に星祭りが執り行われている妙見堂の前に着くが、維持が行き届き過ぎているのではと思うほど重みを感じないのに違和感を覚える。

予定ではここまでだったのだが、ペースでは20分程早いようなので周遊コースを辿って見ようと思いつく。

14:28 しかし、妙見堂を過ぎるとコースは薄い踏跡程度に変身して、赤いテープの案内に頼る事になりそうだが植生は雑木から植林変わって薄ぐらく感じる。
やがて降り積もったスギの枯れ枝で踏跡が完全に消えてしまいテープも見あたらなくなる。

地形図では東に伸びる尾根尻に「まばお」があるようだが、足下の枯れ枝に体重を掛ける都度谷側に滑り落ちそうになるので前進を断念する。

14:39 妙見堂方向に戻る途中で薄い踏跡が、上に見える鞍部に向かっているのでこれを伝いあがると、すぐ左手に小さなピークがあるので左に辿ると「稲谷展望所」と書かれた朽ち果てた道標の残骸が目に付く。

地形図で確かめると本来の山頂(Ca.635m)だろうと解釈したが、展望も期待できないのでこのまま稜線を三角点ピークに向かう事にする。

14:47 10分足らずで人間では潜り抜ける事ができない小さな鳥居と祠、そして「妙見山山頂 622M」と書かれた山名標柱が付けられた妙見山(三等三角点 点名:谷川 標高:621.7m)を踏むが、予定外のコースを歩いたため10分遅れなので水分補給だけで帰途に着く。
14:49 稜線を西に伝うと程なく「つえたて」からの道を左から併せて最後の急坂下りにかかる。
14:53 5分程で50分前に往路として通り過ぎた十字路に戻り着くので、下山では右へ採り「たわ」を経て黒田・山南へのルートを伝う事になる。
14:53 星祭りの祭事で黒田から妙見堂への参道として利用されている道だけあって、凹凸の少ない快適な道をズンズン降って行くと
14:57 雑木から植林に変わったところで鞍部に着くと、樹間には遠慮するように小さな公設道標が姿を現す。
14:59 緩やかな斜面を下り着いた鞍部は四差路になっていて、案内図等で「たわ」と呼ばれている地点だ。
道標には「←黒田・荘厳寺/山南町(笛路林道・JR谷川駅)→」と書かれているので迷う事なく右への薄い踏跡に取り付く。
15:03 明確な踏跡はないが、僅かに流れる谷筋に沿って足を進めると
15:11 50p幅のハッキリとした杣道に変わり、分岐から10分も薄暗い植林帯にウンザリしながら辿る。
15:14 時々、枯れ葉の下に隠れた小石や小枝に足元が掬われたり、踏んだ小石で転びそうになったりと気を抜けない道も分岐から20分程度で「林道・笛路線」の終点に飛び出し、ひとまず転倒の不安から解放されて少し緊張が解れる。
15:24 最近は殆どの林道が維持の容易さで舗装されているが、やはり地道の林道は足にも目にも優しく感じる。

やがて左手に獣除けのフェンスが姿を表し始めると集落に近づいて来た事を教えてくれる。

15:30 人家が見え出すと道も舗装路に変わり、町道に飛び出すところでフェンスゲートが待ちかまえているが、ゲートポールに掴まって右側を回り込んで通り抜ける。
15:33 ゲートから町道に出ると景色は一変して長閑な原風景が目に飛び込んでくる。

ここで時計を確かめると15時33分なので、予定していたペースを取り戻した事に安堵するが疲れは殆ど感じない。!(^_^)
あとは、このペースで駅まで辿れば最適な待ち時間で次の電車に乗れる筈だ。

15:37 前方に散見できた集落に近づくと、左手に「笛路の郷」と表札が掲げられた洒落た雰囲気の建物が目に付くが、お店でもなさそうで宿泊施設でもない、ひょっとすると集会場なのかなと憶測してみるが周りに人の姿もないので確かめる事を諦める。
15:39 集落の中央部に近づくと多目的貯水ダムの「奥大池」が左手から見送ってくれ、10分程で合流する市道を左折(=北西)して山田川沿いに伝うと
15:43 右手(=北)に立派な山門が見えるので立ち寄ってみる。

高座神社であると判るが、境内案内図には奥の院まで描かれていて兵庫県指定文化財であるとの説明に納得する。

15:49 - 15:52 境内に入って今日の山歩きが無事に終わった事に謝意を込めて一礼したあと辞する。
15:54 市道に戻って2〜3分西に辿ると、左(=南)側に建てられた若宮神社がかすんでしまうのでは思う程大きな石灯籠が集落を見渡すように鎮座している姿に威圧されていると、ご自宅の庭で水遣りをされていた男性(私と同年代か?)が、「ここから駅まで15分やけど、駅には自販機などないよ。 良かったら家でビールでもどうや?」と、それこそ喉から手が出そうな提案を戴いたのだが・・・・

「せっかくですが、電車の時刻が気になりますので・・スミマセンf(-_-;)」何とも無粋な返答しかできずにその場を後にした。

16:20 市道を左右に選り分けて県道77号(篠山山南線)を横切り、最後は篠山川を跨ぐ谷川大橋を渡って今回のゴールJR谷川駅に予定より5分早く到着v(^_^)/
駅で簡単な着替えを済ませて帰宅することになるが、往路に続いて帰路でも谷川〜篠山間は「ICOCA」が利用できない区間だそうで、ここまでの楽しかった記憶が払拭されてしまったようだ。

残る楽しみは帰阪してからの一人反省会・・・・

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