側川本谷・清水ノ滝 〜 捨身ヶ岳(600m) 〜 蔵岩・施福寺
コース概念図 コース断面図
↑「地図」上の○印をクリックするとその位置の画像を表示します。
2014年 9月14日 (日曜日)晴れ メンバー:3名
歩行距離 6.8q/歩行時間 3時間37分 (休憩時間 1時間14分) 所要時間 4時間51分
《レポート画像》
↓クリックで画像が拡大します。
到着 - 出発 《ルートポイントのあらまし》
10:51 10年昔に歩いたあのコースは今どうなっているのか、との“野次馬根性”が頭を擡げたので例会としてメンバーで訪れてみようと思い立ち、南海電鉄本線・泉大津駅から1日3本運行されている南海バス父鬼線・父鬼行きに揺られて凡そ1時間で側川(そばがわ)バス停に到着。
頭上には青空が拡がり気温26℃と少し暑い日射しの下を10年前より1時間遅れでのスタート。
10:52 バス道(国道480号)を20m程戻ると右(=南)方向に伸びる3m幅の舗装路が姿を現すので右折して、車道に並行して流れる父鬼川に架かる側川橋を渡る。
10:56 2〜3分で2008年に造成された2車線の新しい車道に合流するが凡そ50m先で別れて、左方向に伸びる林道側川槙尾山線を目指す。
11:03 左右に疎らな軒並みを見やりながらバス停から10分程足を進めると、側川集落の中心部に祀られた延命地蔵尊の見送りを受ける。
11:06 そこから2〜3分で集落最奥に建つ立派な塀が巡らされた民家を過ぎると、舗装された市道から砂利道の林道側川槙尾山線に変わり、谷幅が徐々に狭まって両側から迫ってくるのを実感する。
11:11 谷筋の植林に囲まれ出すと、先程まで直射日光で暑く感じていた気温も一気に下がって感じるが、実際の気温差は-1〜2℃なのに陽光と湿度の関係だろうか快適に感じる。勿論周囲は日暮れになったのかと思う程薄暗いので足元への注意は慎重さを増す必要がある。
11:17 5〜6分で横を流れる側川に岩盤が迫り出して徐々に渓谷の様相をみせてくると、賑やかな話し声が聞こえてくる。
右下を覗くと渓流で遊ぶ家族連れの姿がポツポツと見える。
11:28 再び静けさが戻ってくると10分程で出合橋に着く。ここでワラビカス谷沿いに千本杉峠方向に伸びるワラビカス谷林道を右手に見やって側川渓沿いを船底方面に向かう。
11:50 徐々に傾斜が強くなり汗が滲み出してくる頃、予定通りにバス停から1時間で標高差180mに位置する林道の終点となる船底が目に付き出す。
11:51 - 12:00 船底は四差路の分岐になっていて、右手の側川に架けられた木橋を渡ると側川大谷沿いに千本杉峠へ、左手の植林帯を登れば船底尾根経由で五ツ辻への最短コース、今回は10年前のコースを辿るため直進するのだがその前に休憩を挟んで足を休ませる。

初めてここから先に進む場合には、詳細が記述されている大阪南部の自然《シダ類・側川渓》のサイトを参考にされればよいだろう。

12:01 小広い船底の左手一帯は間伐作業の途中で頭上は開け、周囲は以前に相違して明るく切り開かれてしまったので神秘性に欠けるがここから先は細い踏み跡程度の山道に一変するので気を引き締めて樹林の道に足を踏み入れる。
12:02 分岐からは側川本谷の右岸に沿って伸びる細い地道を伝うと、右手に幅の広い流れが横たわり左手には山の斜面が続き、薄暗いが落ち着いた気持ちのよい樹林の道を伝う事になって
12:04 船底から2〜3分も歩くと左手に五ツ辻への道を岐けて
12:05 すぐ丸木橋が現れるので初めて本谷を跨いで左岸を辿る事になる。

程なく静かな瀬音に混じって滝の音が聞こえてくると

12:08 - 12:12 左前方の岩陰から小振りだが形の良い落差5m程の人智開明ノ滝が姿を現すので、この後の急斜面に取り付く前に少し足を休めてマイナスイオンとフィトンチッドを足の先まで被る事にする。
12:17 少し足を休めた後は山抜けで消えてしまった右手の急斜面にウッスラと微かに残る踏み跡を慎重に伝って滝の左岸上部に捲き上がる。
12:19 ここまで渓谷美を見せていた本谷もゴーロ状に散乱する露岩を伝って右岸に渡ると、巨大な岩盤を長い年月掛けてV字状に削って刻まれた峡谷の様相が顔を覗かせる。
12:22 ここからはほとんど岩盤の急斜面を伝う事になるので踏み跡のない岩壁に逞しく根を張り、
12:27 厳しい風雪を耐え抜いた樹木にポツンと現れる赤や黄色のテープを頼りに谷沿いを伝い登る事になる。
12:29 一瞬でも気を抜けば滑落してしまいそうな急斜面に付けられた捨て縄に誘導されて、ひたすらゴルジュ状の岩壁を高捲くと小広い台地に飛び出す。
12:34 登り着いた台地からは右下前方に4段/40m(3段/50mとも)と紹介されている府下でも有数の名瀑、清水(きよず)ノ滝が静かに岩壁を伝い落ちている様子を先着のパーティーが楽しんでおられるのが目に入り、
12:36 我々も滑りやすい岩盤を慎重に伝って滝壺まで下り、挨拶を兼ねて情報を交換する事になる。
12:38 - 13:09 我々が広く浅い滝壺に落ち着いたのを契機に、先着のお二人がロープを伝って滝を後に五ツ辻方面に移動されるのを見送るが、近年多発しているという滑落遭難事故に充分な注意をお願いした後は貸し切りとなった滝壺近くの岩場に陣取って、マイナスイオンをタップリおかずに昼食タイムとする。

今回は水量も乏しいので10年前の印象と比較すると迫力面で大きく負けるが、静かに岩面を伝い落ちる水の流れにはいつ出逢っても癒されるのが不思議だ。

13:10 タップリとマイナスイオンを浴びた後のスタートは、先程の小広い台地まで戻ったところから急な岩肌に付けられた捨て縄に導かれてトラ尾を目指す事になり、岩盤を斜めに横切る溝を越えると左方向に恐らく先程のパーティーもこの道を往復されただろう五ツ辻へのルートを見やる。さらに細い踏み跡を伝い登ると右方向に小さな祠の建つ清水ノ滝の落ち口に続く踏み跡が見えるが、今は左上方向への踏み跡に足を進める。
13:25 - 13:30 やがて前方に鞍部が目に入ると休憩ベンチのあるトラ尾の三差路に登り着くので、急斜面を頑張って登り続けてくれた足を少し休めながら給水休憩とする。この鞍部は丁字状になっていて北方向に下れば五ツ辻へ、南方向が今我々が登ってきた清水ノ滝で右(=東)手方向への尾根道を登ると桧原越えに通じているのでこの急なトラ尾を登る右方向へ伝う事になる。
13:47 - 13:52 トラ尾の急坂を登り切ると少し開けた台地が迎えてくれるので足を休め、そこから5〜6分で分岐のあるニッポウ原に着くので左の道を採って直接「桧原分岐」に向かう。

※桧原越にはどちらからでも行けるが、十五丁石地蔵方向へは右が近く、施福寺方向へは左が近道となる。

13:56 3分程で次の分岐が出現する。 左へ進むと「山と高原地図」に奥の院道と記された破線の道から槇尾山バス停近くへの近道なのだが、ここは右へ進んで今回のコース中の最高地点(Ca.625m)になる乗越に向かい、
14:02 乗越を過ぎると徐々に道は下り始めて、桧原越コースとの合流地点となる桧原分岐を過ぎると少し急な尾根下りが続く。
14:10 分岐から5分少々で平坦な鞍部に着くと、前方に見える尾根を右へ捲くように道が伸びるのが見える。 ここが分かり難い分岐になっているが蔵岩へ行くためには見過ごしやすいこの分岐を左の尾根筋への踏み跡に足を進める事になる。

よく見ると樹木に小さな道標が付けられているので判断できるだろう。

14:13 取付点こそ不明瞭だが、少し尾根を伝うと公設道標も設えられたハッキリとした道に変身するので不安はなくなる。
14:23 暫く小さな起伏を繰り返すとV字型に削られた岩が門番のように迎えてくれるので、この狭い岩溝を擦り抜けると
14:28 5分程で槇尾山の最高峰・捨身ヶ岳(600m)を踏む事になるが、小広い山頂では先行の親子連れハイカーが食後の寛ぎタイムを楽しんでおられるので、邪魔にならないよう我々もカメラ休憩とするが周囲は樹木に覆われているため眺望はあまり期待できそうにない。
14:29 - 14:36 それでも東方向には一徳防山〜編笠山〜岩湧山のパノラマも木の間越しに望む事が出来るし、つきまとう虫もいない明るく静かな山頂なので居心地は良さそうだが先客の邪魔を避けて早めに辞する事にする。 道は北に伸びる急な尾根道を200m程伝い下ると巨大な岩塊が目に前に姿を現す。
14:43 - 14:52 大きく拡がる青空の下にクッキリとした姿を見せる蔵岩(Ca.540m)も今は貸し切り状態なので、気兼ねすることなく360度に拡がる岩の上からの眺望をノンビリ楽しんだあとは
14:54 さらに北への急斜面の岩尾根が途切れるところまで下ると、施福寺への分岐が右手に岐れるので私製道標に案内されて荒れた樹幹の踏み跡へ足を進める。
15:00 踏み荒らされて大きく露出してしまった木の根が複雑に巡らされた急坂を下る事になるので、緊張感を絶やさないように注意して慎重に下ると10分程で左下に廃屋?が視界に入るようになり、廃屋の左側を回り込むと既に利用されていないような荒れて廃道然となった本堂下の参道に飛び出す。
15:29 予定では施福寺に立ち寄ってノンビリとする事になっていたのだが、今からだったら一便早いオレンジバスにユックリと間に合わせる事が出来るという事でこのまま参道を下る事にする。

流石に西国第十一番札所の上醍醐寺に次ぐ難所と言われるだけあって、延々と続く長い石段を15分程掛けて下りきると待ちかねたように仁王門が迎えてくれるので潜り抜けて石段を下ると右手から迎え観音に見送られる事になる。

15:37 - 15:41 さらに10分程舗装された坂道を下ると左手に満願滝弁財天が見えるので鳥居を潜って落差40mといわれる満願ノ滝に立ち寄ってみるが、水量が乏しいので迫力という面ではイマイチのようだ。

バスの到着時刻までまだタップリ20分もある・・・、ならばそれまでバス停前の「槇尾山観光センター」に入って冷えたビールでも・・・というわけで反省会のリハーサルを・・・・

15:58 喉も潤った後は槇尾山バス停を16時00分発のバスで乗換地点の槇尾中学校まで移動し、泉大津行きの南海バスに乗り継いで1時間の小旅行で反省会場の和泉府中駅前へ。
ページの先頭へ