船木山登山口 〜 船木山・後山(1344.6m) 〜 船木山登山口
コース概念図 コース断面図
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2013年05月23日 (木曜日)快晴 メンバー:5名
歩行距離 6.1q/歩行時間 5時間26分 (休憩時間 1時間20分) 所要時間 6時間46分
《レポート画像》
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到着 - 出発 《ルートポイントのあらまし》
09:22 - 09:52 上郡に転居して3年目のメンバーから久しぶりに西播の山を歩こうとのお声掛けがあったのでメンバーのマイカーに便乗させて戴き、その日はオーナー宅に遠征組3人が前泊させて戴く事になった

翌朝目覚めると期待通り雲一つない青空が拡がり、マイカー2台に分乗して県道72号・若桜下三河線を千種川沿いに北上して途中で朝食と昼食を調達して凡そ1時間50分で最初の目的地である後山キャンプ場に着いたが、既に駐車場には美作に住居を構えるもう一人の参加メンバーが待機中で、近況などを確かめ合いながら準備が整ったところで気温24℃の静かな駐車場をスタートする

09:52 コースは一旦舗装された車道を150m程戻る事になるが、スタートを前に駐車場に建てられた中国自然歩道案内図で今回の歩行予定コースを改めて再確認した後舗装道路を西に足を進める
09:57 2〜3分で左方向へのカーブ手前に登山口となる船木山遊歩道が右手の植林帯に姿を現すのでこの道を伝う事になる
10:09 取り付きは整備された丸木階段が続くが、数分で左手から巨岩の見送りをうける頃になると薄暗い植林から解放されて鮮やかに若やいだ緑の広葉樹林が拡がるので野鳥の会話と併せて大いに気分を盛り上げてくれる
10:18 程なく露岩帯をやり過ごして傾斜もやや緩やかになると行者川左俣のせせらぎが耳に心地よい音を届けてくれるようになり、手元の温度計に22℃だと教えられると途端に廻りの空気も少しヒンヤリと感じられるようになって暫く快調なペースが続くが
10:24 - 10:27 左に沢を見下ろしながら再び露岩の目立つ急斜面に差し掛かると、船木山へ1/5の距離となる登山口から400m地点に打たれた道標「←キャンプ場400m/1600m船木山→」に辿り着いたところで最初の休憩を挟む
10:30 せっかくの休憩も、日頃のトレーニング不足が災いしているメンバーにとってはあまり効果が現れないまま残る4/5の道程を伝い登る事になるので、徐々に口数が少なくなってきたのが気がかりだがいざとなれば周回コースを諦めて往路を下ればいいだろうと、予め想定してノンビリ辿る事にする
振り返るとブナやモミジの若葉が柔らかな新緑に輝いて眩いばかりの陽光を受けて癒してくれるが
10:36 - 10:40 先程の休憩地点から10分程で登山口からCa.600m地点に着き、道は初めて沢の右岸に渡るところで2度目の休憩を挟む事になるが飲料水の補充も兼ねるとは言え休憩の間隔が短いのが気になって昨年11月の大山で敗退した苦い記憶が蘇ってくる
10:44 すぐコースは左岸に渡り返す事になって沢を離れて急斜面を捲き上がった後改めて左へ伝って沢に出る
10:48 - 10:52 ここで右手後方から細い踏み跡が合流するが、右手に打たれた道標には「後山キャンプ場→」と書かれているので地図には載っていない“点線の道”のようだ
ここでコースは右岸沿いのゴーロ帯を伝う事になるので給水を兼ねて3度目の休憩を挟む
10:55 すぐコースは右岸中腹に付けられたテラス状の岩場を辿る事になるのだが、私はコースを外れて沢沿いを先回りしてメンバーの前方から表情をファインダー越しに確かめながらカメラに納める
10:59 - 11:02 やがて登山口から1時間程で「←キャンプ場800m/1200m船木山→」の道標に迎えられて谷が二分する地点に着くとコースは大きく右後方へ戻るように岩肌を捲き上がる事になる
ここでの気温は20℃で、通常なら肌寒く感じるだろうが火照った身体には程よい快適さを感じながら4度目の休憩を摂る
11:05 右側足下50m程に先程伝ってきた谷筋を見下ろす断崖なので滑落に注意しながら岩壁をジグザグに辿ると
11:20 登山口に取り付いて1時間20分程で船木山分岐との丁度中間地点を示す道標「←キャンプ場1000m/1000m船木山→」を通過することになるが、単純に考えると予定時間より20分遅れている事になるので残り1000mを加味すると40分程度の遅れになりそうだ
11:40 程なく標高1000m近くになると爽やかな若緑色で癒してくれた広葉樹林から、暗緑色に覆われた植林帯の急斜面をジグザグに辿る事になり気分も足も自然に重くなったようで更に足運びのペースも落ちてきたように見える
11:49 - 11:54 ジグザグに付けられた階段道を10分も登ると徐々に傾斜も緩やかになって明るい尾根に出る
ここに道標「←船木山600m/1400mキャンプ場→」が打たれて左(=北)方向に真っ直ぐ登る尾根道を伝う事になるので、その前に5度目の休憩を摂って足を休めるが
12:04 休憩が済んでも久しく山歩きから遠のいていたメンバーにとっては疲れが抜けないようで、平地でなら3分も掛からない100m程の緩い上り坂も10分近く要して1500m(3/4)地点に打たれた道標「←船木山500m/1500mキャンプ場→」を何とかやり過ごす
12:13 残り500m! まっすぐ伸びる尾根道だが当面の目的地である船木山分岐までは見通す事が出来ないので、「前方を見ずに、足元だけをしっかり見て足を一歩ずつ進めよう」と激励しながら歩調を合わせて尾根道を辿ると飛び出した露岩が目に付きだしほぼ平坦な尾根に変わる
12:25 - 12:28 その平坦な露岩帯がCa.1270m地点で登山口からの距離では凡そ1750mとなるのでここで往路で最後」となる休憩を挟んで疲れ切った足にあと少しの頑張りを取り戻して貰う事にする
12:41 露岩の平坦地を過ぎると再び急な尾根道が待ち受けているが、灌木に混じってササが姿を現し始めると待ちに待った船木山分岐に打たれた道標が見えてくる
「分岐が見えたぞ!」と励ましたツモリだが疲労したメンバーには効き目が無かったようでペースが戻る事はなかったが
12:44 - 12:47 それでも小刻みに足を運び上げて5分、何とか最初の目的地である船木山分岐に全員揃って登り着く事が出来たが中間点で予測した通り予定時間より50分遅れなので、後山での昼食予定を止めて船木山での昼食タイムに変更するが
12:49 - 13:19 分岐から東へ50mのところに船木山山頂(1334m)があるのでひとまず山頂からの眺望を楽しむ事にするが生憎の春霞?の持てなしに遠望は諦め無ければならないようだ
貸し切り状態の船木山山頂を占有して狭い木陰の下での昼食タイムでユックリと足を休める
13:30 食後は腹ごなしを兼ねてコース中の最高峰である後山をピストンすることになるが、足へのダメージが大きいメンバー1人を残して一旦鞍部(1260m)までの標高差70mを下って
13:32 ササ原に囲まれた稜線を80m登り返す事になるが、ユックリ休めた後の足にはこの登り返しが結構辛くて思わず立ち休憩を兼ねて先程まで休んでいた船木山を振り返ると、後続のメンバーが苦痛の表情を見せながら登ってくるのが見えて思わず「下山は大丈夫だろうか?」と唐突に那岐山や大山を歩いた時の不安が湧いてくる
13:42 - 13:55 そして10分で今回の最高峰である後山(1345m)に着くと、先鋒のヒゲさんが祠でなにやら祈願しているので訪ねて見るが私と同じ不安を感じたようで無事下山をお願いしたとの事
山頂には三等三角点(点名:後山 標高:1344.56m)が打たれているのでソッと踏んだ後、今回は周回コースを採らずに往路をピストンする事でヒゲさんの了承を得る

後山は本来岡山県側の呼称で兵庫県側では板馬見山(いたばみやま)と呼ばれ、彼の役行者が開いた行場が板馬見渓谷の上部にあって険しい岩場から平成之大馬鹿門(へいせいのおおばかもん)を経由して登るコースがあるそうだが、三角点のあるピークは岡山県に属するため地図でも後山と記載されているそうだ
また、岡山県の最高峰だという事もあって後山が通称となっているが、兵庫県では3番目の高峰だという事だ

14:24 船木山まで戻った時点で遅れが1時間20分となったので全員に周回コースを採らずに往路を下る事を提案して了解を得る
14:55 下りでも定位置の最後尾からメンバーの様子を確かめながら歩く事になるが、やはり危惧していた通り膝の踏ん張りが利かなくなっているメンバーがいるので休憩を何度も挟みながら小刻みに下る事にする
15:12 - 15:18 船木山から50分掛けて中間ポイントとなる1000m地点に着いて取りあえず一安心だが、往路では1時間20分だった事を考えると順調といえるのかも・・・
15:32 ここからは暫く眩いブナに癒されながらの急斜面下りとなるが露岩も少ないのであまり足を休める事なく谷筋に向かう事が出来たので
15:37 - 15:40 案の定、中間地点から15分で沢に降り着く事が出来た事で少し長目の休憩を挟む
因みに往路では30分要したので半分の時間で下り着く事が出来た事になるが、ここからがいよいよ弱った足腰にとって最大の難所で露岩の続くゴーロ帯を慎重に下らなければならない
15:47 - 15:50 沢の左岸伝いにゴーロ帯を下ると10分で標高900m地点の岩場が難所の終わりを教えてくれるので一安心、最後の休憩を挟む
16:32 ここからは傾斜も緩くなり丸木階段で整備された遊歩道が続くので50分近く掛けて無事に登山口に下り着くとドッと疲れが出てくるが同時にホッと安堵感に包まれる
16:38 後はゴールのキャンプ場駐車場まで歩いて車に乗る事になるが、問題はダメージの残る足で反省会場まで無事に運転して戴く事をお願いして40分の小旅行を兼ねる
17:18 予約時刻に遅れる事20分で無事に静かな山里に佇む反省会場の忠皷キ泉・楓香荘に到着すると、チェックインもそこそこにして早速温泉に浸かって疲れた足をユックリ労い
18:45 久々の再会と長旅の運転に謝意を込めた後はお馴染みの大反省会で大いに盛り上がるが、トレーニング不足を自認するクマさんから「近いうちに今回の周回コースを自分の足で歩いて見て、必ずレポート写真を写す予定だ」との“乞うご期待”の嬉しい言葉で反省会を締める事が出来たので、今後のメールが楽しみだ
《エピローグ》
07:11

翌朝も快晴!
朝食前に名瀑の宝庫といわれる“氷ノ山後山那岐山国定公園”を代表する名瀑で、1969年発行の国定公園シリーズ切手の図案に採用されたという原不動滝(3段88m)に立ち寄ってみるが最上部は樹林に遮られて観る事が出来ない

※宍粟市のホームページでは「日本の滝百選『原不動滝』は、男滝と女滝からなり、男滝は落差88mと県下最大の名滝です」と紹介されているが、お隣の養父市のホームページでは「天から降るかのように流れ落ちるこの滝が、落差98mと県下一を誇る名瀑、天滝です」と紹介されている

果たして県下最大の原不動滝と県下一の天滝とは何がどう違うのか確かめたくて問い合わせたところ、「天滝は落差が県下一を誇り、原不動滝は規模が県下最大という事で町興し村興しの一環としてこのフレーズを使っています」との回答を戴いたのでここに紹介しておこう

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