薬師峠 〜 桟敷ヶ岳(895.8m) 〜 祖父谷峠
コース概念図 コース断面図
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2010年12月5日 (日曜日)快晴 メンバー:単独
歩行距離 12.7q/歩行時間 4時間29分 (休憩時間 0時間33分) 所要時間 5時間2分
09:06 京阪・出町柳駅前を8時10分に発車する雲ヶ畑岩屋橋行きの京都バスに揺られて55分、途中からは貸し切り状態で雲ヶ畑岩屋橋バス停に着きます
手元の温度計が5℃を指すだけのことはあって吐息は白く見えますが、ここから府道61号(京都京北線)を右手に見やって左に流れる岩屋川沿いに志明院方向へ足をすすめる事になります

出町柳駅を発着するバスは1日2便しかありませんのでご注意を! 09:07 折り返し9時15分発の北大路駅前行きとなって出発時刻を待つバスに見送られて岩屋橋を渡り静かな舗装道路を左に進むと、 09:09 藤原氏の策謀で皇位継承に敗れた悲運の惟喬親王が祀られた惟喬神社が右手から迎えてくれますので立ち寄って山行の無事を見守って戴くようお願いしたいところですが、帰りのバス時刻を考えると少しでも先行しておきたいところですので鳥居の前を通過します 09:17 すると山間を流れる岩屋川の左岸に伸びる3m幅の整備された舗装道路が志明院まで案内してくれる事になりますが 09:24 惟喬神社から15分程で前方に植林が目に着き出すと右手に細い山道が岐れます
ここが西谷出合で「さじき登山道→」と書かれた手造りの道標が桟敷ヶ岳への近道(林道西谷線)であることを教えてくれますが、今回は予定通り志明院から薬師峠を目指す事にしますのでまっすぐ舗装道路を伝い登ります 09:32 薄暗い杉の植林帯が続きますが時々聞こえる鳥の声以外、全くの静寂に包まれていると徐々に歌舞伎「鳴神」の舞台として知られる厳粛な雰囲気が感じられる頃右手に開祖と伝えられる役行者と弘法大師の石像に迎えられて 09:34 志明院(岩屋不動)の駐車場に着きます
少し立ち寄って見たい気もしますが、やはりバスの時刻が気になりますので今回は諦めて右手の坂道に取り付きます 09:37 杉木立の中に伸びる1m幅の地道に足を進めるとやがて沢と道が入り交じって少し歩きにくい谷道を伝う事になり 09:48 程なく谷が二股に分かれるところで曰くありげな大岩が立ち塞がっていますが、道標に案内されて大岩の右側を捲いて岩の上に出ます 09:55 さらに数分で次の二股に着きますがここでは薄い踏み跡を頼りに左俣へ進み、疎林の中を数分緩やかに登り詰めると 09:57 バス停を出発して約50分で正面に鞍部が見えて右手前方から6体のお地蔵さんの出迎えを受ける事になります
ここが北山独特の落ち着いた雰囲気を残している薬師峠で道は3方向に続き、乗越して直進すると大森東町、左は10分程で三等三角点のある岩屋山(649m)ですので立ち寄って三角点を踏んでみたいところですが、 09:59 今辿ってきた道を振り返りながら少し逡巡しますが・・・・ 09:59 やはり今回はパスして予定通り右への広い稜線に足を向けることとします 10:01 峠を右折してすぐに10基程の墓石が左手に見えますが、岩屋山で修行していた志明院住職の墓だとの説と惟喬親王の墓だとの説があるそうですが本当のところはどうなのかなァ?

などと考えながら 10:02 植林と雑木の境界に付けられた緩やかな坂道を10分程カサカサと心地よい乾いた音に癒されながら進むと 10:11 志明院への途中で岐れた西谷林道からのコースが右手の樹林を縫って合流してきます 10:55 植林が途切れて木間越しの山並みが目に付き出すと、道は岩茸山から南に伸びる尾根上の671m独標を捲くように北東から北方向に進路を変え 11:01 一面に広がる落ち葉で踏み跡が判りにくい道に変わりますので枝に捲かれたテープを頼りに50分近く快適な尾根道を伝うと、桟敷ヶ岳から南に伸びる稜線に登り着きます
頭上も周囲も一気に雑木が途切れて青空の下に視界が大きく広がりますが、地図に記載されている惟喬親王に縁のある都眺めの岩は視界に入りませんがこの辺りにあったのでしょうか? 11:08 5分少々でやがて前方に鉄塔(#109)の建つ小高い広場越しに、今回の目的地である桟敷ヶ岳が全容を見せてくれます 11:11 鉄塔(#109)のピークからは今まで見ることの出来なかった北西方向がすっきりと見渡せ、北山の背後に顔を覗かせてくれる丹波の山並みを眺めながら 11:14 最後の鞍部へ一旦急坂を下って 11:15 - 11:23 登り返すと今回の最高峰で京都北山の名峰桟敷ヶ岳(895m)の頂きを踏むことになります
山頂では既に先客が2名食後の一時を寛いで居られますので窺ってみるとお二人ともマイカーで「西谷林道コース」を登ってこられたそうですが、私が「志明院〜薬師峠を登ってきました」と話すと“下りは是非「薬師峠〜志明院」コースを辿ってみたい”と仰って、既に1時間程山頂周辺をノンビリと散策されたそうですが“そろそろ下山します”と下山準備に取りかかられたのを契機に私も先に進むこととします 11:24 山頂では2個の二等三角点(点名:桟敷岳 標高;895.8m)標石が打たれている珍しい光景に驚かされますが、単に古い標石を撤去されなかっただけのようです 11:43 お二人に挨拶を済ませて北西方向に伸びる尾根道に足を進めますが、あまり歩かれていないようで不明瞭な踏み跡を下ること20分程で城丹国境尾根への東の取り付き点、ナベクロ峠に到着しますがここからは少しの下りと林道歩きが残っているのみで予定時刻より20分程先行している事も考慮して、時間の許す範囲で天童山方面へ足を進めてみることとします 11:45 峠からはハッキリとした1m幅の緩やかな坂を登る事になりますが 11:47 前方の視界が開けて広く平坦なピークに建つ鉄塔が目に着くと 11:48 360度が見渡せる絶好の位置に建てられた鉄塔(#乙126)を中心に展望広場が迎えてくれますので、ノンビリと徘徊(?)しながらのカメラ休憩で足の疲れも吹っ飛びます 11:49 ※南〜南西方面の展望 11:50 ※西〜北西〜北方面の展望 11:52 ※北東〜東〜南東方面の展望

を楽しんだ後はすぐ眼の下に見える祖父谷峠への下り坂途中にある尾根尻の小広場に足を進めると、 12:05 - 12:30 時刻も正午を廻りましたので穏やかな陽差しの中で昼食タイムとします 12:33 食後は昔から多くの人達が行き来したであろう祖父谷峠(782m)に降りたって、 12:38 右へ続く祖父谷林道を緩やかに下り100m程で杉の樹林帯に変わったところで沢と道の入り交じった歩きにくい樹間を進むことになりますが、この祖父谷川の流れが京都の街を潤す鴨川の源流であると言うことを改めて認識します
そして林道は2〜30m先で50cm幅から5m幅の地道の林道に変わります 12:58 樹林が途切れると左手に狼峠への道を岐け、峠の南に続く見晴らしの良い稜線を見上げて林道を下ってゆくと 13:01 V字状の谷筋を5分近く伝うと林道と府道61号を分けるゲートがありますので通り抜け、地道から苦手な舗装路を辿ることになり 13:04 左手の山肌一帯に広がる見事な北山杉に眼を休めて貰いながら 13:20 やがて15分程で左手に魚谷峠へ通じる林道を見やります 13:38 ウンザリとする舗装路が続きますが、時折落差3m程の小さな滝等が現れて楽しませてくれたり 14:03 岩壁にはめ込むように祀られた小さな祠が少し新鮮な風景を見せてくれるうちに、 14:07 峠から1時間30分程で岩屋橋傍の洛雲荘に迎えられて予定より20分早めにゴールに着きホッと一安心・・・・ 14:16 バスの到着までの時間を利用して、往路で寄ることの出来なかった惟喬神社に立ち寄って今回も無事に歩けたお礼を込めて掌を合わせてバス停に戻ると、丁度14時30分発のバスが着きましたので乗り込みます

※出町柳行きは14時30分発が最終ですが、野車庫で乗り換えるなら18時20分発でも帰路として利用できます ページの先頭へ