大皇器地祖神社尾根 〜 天狗堂(988m) 〜 岩尾谷
コース概念図 コース断面図
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2010年05月05日 (水曜日)晴れ メンバー:2名
歩行距離 6.0q/歩行時間 4時間29分 (休憩時間 1時間07分) 所要時間 5時間36分
09:57 昨日歩いた長峰山(ハチース谷〜山羊の戸渡)の余韻を楽しむ間もなく、朝6時に飛び起きてなかりんさんとの約束場所であるJR片町線・松井山手駅に8時前に到着します
2005年の入道ヶ岳から数えて今回で8度目となる鈴鹿訪問ですが、いずれもなかりんさんからのお声掛けで実現出来たもので毎度のように駅前のコンビニで食料品を調達した後助手席に載せて戴き、一路目的地の君ヶ畑まで車窓の風景を楽しみながら無事“木地師発祥の地”と言われる君ヶ畑集落に到着します

木地師(きじし)は9世紀に近江国蛭谷(現滋賀県東近江市)で隠棲していた惟喬親王が、周辺の杣人に木工技術を伝授したところから始まり、全国に広まったと紹介されています 09:58 - 10:08 地元の方にお願いして君ヶ畑バス停近くの「木地師発祥地 君ヶ畑ミニ展示館」横のスペースに駐車させて戴くことになり、早速準備を整えて柔らかな陽射しを浴びながらのスタートとなります 10:12 山手に建てられた大皇器地祖(おおきみきじそ)神社への道を50mも進むと 10:13 灯籠に挟まれた参道が目に入りますので、この参道へ足を進めます 正面の石の鳥居を背景にこぢんまりとした神社を包み込むように植樹された森が広がり 10:15 鳥居を潜り右横に打たれた道標に案内されて、神社を左に見てやや急な登山道を兼ねた共同アンテナ巡視路に取り付きます 10:18 道はやや急斜面の尾根筋を伝いますがよく手入れされていますので、事前に入手した情報からは予測も出来ない快適さを少し訝しく感じながら歩を進めます 10:19 鳥居横の登山口から5分も足を進めると右手から御池簡易水道 高区配水池の見送りを受けますが、広く手入れの行き届いた道はここで終わり 10:24 樹林の中を何処までも伸びるような30p幅程度の急登に変わり 10:43 明瞭な踏み跡が続きますので喘ぎながらも忠実に急斜面を辿る事になります 10:53 ユックリですが確実に高度を稼ぎ620m付近まで尾根を伝い上がると私製道標が右足元から迎えてくれますので、この先も安心して足を運び上げる事に専念出来ますが 10:58 鳥居横の登山口から45分程で、苦しい急登から解放されてCa.700m地点を通る緩やかな稜線に登り着きますが、案内書によるとこの付近に共同アンテナが建てられているようですが視界の効く範囲では確認する事が出来ません ここで右手(=東)方向の鞍部に向かって緩やかに下ると鮮やかな若緑色に染まった二次林が広がり、左手の広々とした窪地全体を覆い尽くして疲れた気分を一気に奮い立たせてくれます 11:08 後を歩く相棒のなかりんさんも大自然の心憎い演出に思わず足を止める回数が増えてしまいます 11:17 - 11:19 若木の明るい緑から再び植林の混じる濃い緑色に覆われた主稜線に登り返すと公設の道標が目に付きますが、ここで左に宮坂峠からの薄い踏み跡が合流して地図の712m地点を通過します 11:21 ここからはCa.730mの小さなコブまで緩やかに鞍部まで下って 11:29 - 11:31 やや急な樹間の尾根筋を登り返す事になりますが、10分程で木の間越しに形の良い「天狗堂」が端正な山容で我々の到着を待ちわびているようです 11:37 そして5分少々で稜線上の小さなコブCa.730mを踏みますが、先程目を楽しませてくれたような若やいだ緑色にお目にかかれる機会はなかなか訪れそうにありません 11:47 ほぼ平坦な尾根道が暫く続きますが、768m独標へ伸びる稜線への登りに差し掛かると地形図通りの急坂が始まります 11:53 薄暗い植林を5分強伝い登ると768m独標への稜線に登り着き、今まで景色を覆い隠していた樹林が途切れて少し変わった姿の「天狗堂」が目の前に迫ってきます 11:56 - 12:03 この平坦な広尾根が地形図上のCa.790m地点で、768m独標方向からの道も左から合流してまるで山上の交差点のようですが、今回の往路中では概ね2/3歩いてきた事になり 12:09 いよいよここからは山頂部の分岐点となるCa.970mまで地形図の等高線密度が狭い急勾配に取り付く事になりますが、ポッカリと樹木の途切れた稜線からはまるで翼を広げた大鷲を思わせる静ヶ岳と竜ヶ岳が南東方向に姿を現し、清涼飲料水のように束の間の休息を与えてくれます 12:15 グンと勾配が増して来ると露岩も少しずつ目立つようになりますので足元にも気を配りながら、樹木の助けを借りての立ち休憩を挟んで薄い踏み跡の急斜面を伝い上がると 12:39 左右前方に大小の岩が目立って来ますので山頂間近であることが判ります
手元のGPSを確認すると940m近辺に登り着いた事を教えてくれますので、最後の急登を楽しむゆとりで立ち休憩を兼ねて山頂直下の露岩帯を見回してみます 12:48 - 12:51 岩場に取り付く前に振り返ると、後を歩くなかりんさんの目にも急登の終わりを現す大きな岩壁が目に付いたようで、ホッと一息入れて少し足を休めて最後の岩登りに備えています 12:54 岩場を左側から乗り越えると目の前に打たれた私製道標に岩尾谷への分岐点である事を教えて貰い、山頂部の平坦地Ca.970mに着いた事が判りますが雑木に遮られてほとんど見晴らしはありません 12:57 目前の大岩を回り込むと、ここにも“岩尾谷から御池林道”への道標が今回の下山コースをハッキリと指し示してくれますが、まずは「天狗堂」の山頂を踏んで昼食タイムを済ませる事が先決ですので 13:02 この分岐から山頂までの往復区間は今回のオーナーであるなかりんさんに先鋒をお願いする事とします
南北に長い山頂部を北へノンビリ辿ると 13:03 跨いで通過するには少し大きすぎる屋根形の岩が横たわっていますので、まず乗り越えるなかりんさんに続いて 13:03 私も乗り越える事になりますがどうしても爪先が足場に届かず、「もう少し足が長ければ・・・」と自身の足を恨みながらこの岩を乗り越えます。

※画像はなかりんさん提供 13:04 - 13:55 目の前に皆さんのサイトで度々目にした、特徴のある大岩が天狗堂(988m)のピークに着いた事を教えてくれます
昼食時間も大幅に過ぎていますが、とりあえずは見事な眺望を実感するために岩場をよじ登るなかりんオーナーに引き続いて 私も岩の上から眼前に広がる大パノラマを楽しみますが、残念な事に全般に靄っていますので「低山ひとり旅」のサイトから拝借した絶景には遠く及びませんが、それでもブルーグレー色の山並みに一瞬時間が止まってしまいます 大きく広がるテーブルランドを精一杯ズームアップしてみると赤茶けたボタンプチと疎らなハイカーを遠望する事ができますので、思わずシャッターを押してみましたが予想外にブレがないようで・・・ 13:58 1時間足らずの昼食タイムは見る見るうちに過ぎて、絶景に後ろ髪を引かれながら往路で通った山頂部の南端まで戻り 14:01 道標に従って登ってきた踏み跡を右に見やって岩尾谷コースへ足を進めますが 14:03 往路と同じく、最初は急峻な岩肌を縫って滑らないよう注意深く下りますが 14:08 南東への尾根を標高940m程まで下ると勾配も揺るんで歩きやすい二次林の中を伝う事になります 14:12 相変わらず緩やかな尾根道を辿ると、そろそろ蕾を開こうかと逡巡しているシャクナゲに見送られて思わずハイポーズ! 14:19 尾根道は程なく二次林から植林帯に変わり、薄暗い樹間を伝うと 14:22 ウッカリと見落としそうな道端に小さな私製道標が尾根筋を伝わずに左への急な斜面を下るよう教えてくれますので、ここで快適な尾根筋から岐れて左への急斜面を下る事になります 14:25 何気なく振り返ってみると先程まで大らかな眺望を楽しませてくれた「天狗堂」が、意外な程丸みのあるやさしい山容で見送ってくれます 14:30 すぐ見晴らしの利かない植林の尾根を南東方向に伝い下りますが踏み跡はハッキリと付けられていますので迷う心配はありません 14:45 標高が800m近くになると尾根筋は2方向に岐れ、踏み跡は南東から東への緩斜面を伝う事になって岩尾谷方向へ真っ直ぐ下る事になって、やがて小さな瀬音が聞こえ出します 14:55 再びジグザグの急斜面を下りますが、瀬音が益々近づいてくると山頂を辞して凡そ1時間で「岩尾谷」の潺が迎えてくれますので 14:56 - 14:58 少し休憩を挟んで冷たい水にタオルを浸して汗ばんだ首筋を拭って少し寛いだ気分になりますが、ここはまだ標高620m程の山中ですので揺るんだ頭を締め直します

※画像はなかりんさん提供 15:03 ここからは50p幅の平坦な道を、沢沿いの植林された道を緩やかに下って行くと 15:09 先程の岩尾谷出合から10分程で植林が途切れて舗装された道路に飛び出します 15:10 ここが標高500mの等高線が通る「岩尾谷登山口」で、後はひたすら御池川右岸に敷設された御池林道を君ヶ畑の駐車場所目指して右手(=西)方向へノンビリ足を進める事になります 15:23 林道からは御池川を挟んで南側に美しい稜線を見せる山並みが目立ちますが、背後に横たわっているはずの静ヶ岳を望む事は出来ないようで 15:33 足元に目を落とすと大きく左に蛇行する御池川が長閑な情景を醸し出して、急登に継ぐ急登で疲れた足を優しく労ってくれます 15:38 苦手な舗装道路ですが、ほとんど車両の通行がありませんのでユッタリと時間が流れる風景に気を取られ苦手意識はどこかに置き忘れている間に集落が見え始めると 15:40 程なく綺麗に整備された「ノエビア鈴鹿高山植物研究所」の前庭に差し掛かります
ここで緑一色の風景を背景に一際鮮やかな紅い花の見送りを受ける事になり 15:48 やがて「木地師発祥地 君ヶ畑ミニ展示場」横の駐車場所に到着して帰宅の途に着きますが、今回もなかりんさんのご好意で八日市の銭湯・延命湯で汗を流して朝の待ち合わせ場所、JR東西線・松井山手駅まで送って戴きますが、運良く19時53分発の篠山口行き快速電車に間に合って1人反省会場の京橋へ・・・・

なかりんさん、企画&運転 お疲れ様でした ページの先頭へ