阿賀神社(万葉の森) 〜 箕作山(372m) 〜 太郎坊宮
コース概念図 コース断面図
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2009年12月19日 (土曜日)快晴後薄曇り メンバー:3人
歩行距離 7.4q/歩行時間 3時間55分 (休憩時間 1時間11分) 所要時間 5時間06分
新メンバーを交えた今回の例会は2年前に単独で歩いた湖東の箕作山縦走という事で、JR東海道線・近江八幡駅に10時06分着の新快速を降りて近江鉄道に乗り継ぎますが、親切な駅員さんの「箕作山へ行くのなら550円のフリー切符が得ですよ」との一言でフリー切符を購入します。
確かに片道290円ですから往復すれば間違いなく安くなるので即購入しますが、このことが超格安の山歩きを実現できる事になるとは予想もしていませんでした 下車駅の市辺(いちのべ)駅に着くと10人程の団体さんも降りられますので、皆さんの後に続いて一緒に降りる事になります 10:29 頭上にはほとんど雲も見えない快晴の青空が広がり今日の山歩きを祝福してくれているようですが、気温8℃で少し冷たい風が通り過ぎると流石に今が冬である事を実感します
先に出られた団体さんがトイレ待ちされている横から一足先にスタートします 10:31 線路沿いに走る県道168号を西へ200m程戻るように辿ると無人の踏切がありますので、ここから北へ少し歩くと 10:32 すぐ国道421号に出ますので正面にこれから歩く岩戸山〜赤神山(太郎坊山)を見ながら左(=西)方向へ足を進めます 10:35 ほんの100m程で万葉の森 船岡山⇒の案内道標が迎えてくれますので信号のある横断歩道を渡って阿賀神社の鳥居を潜り、最初のポイント船岡山へ向かうこととしますが 10:38 - 10:41 その前に阿賀神社境内に設えられたトイレを拝借して準備を整えます
賑やかな話し声が近づいて先程の団体さんも到着されましたので先に行って貰う事とします 10:43 少し間をおいて船岡山へ取り付いて最初に目に付くのが

茜さす 紫野行き 標野行き 野守は見ずや 君が袖ふる/額田王

紫草の にほへる妹を 憎くあらば 人妻故に われ恋めやも/皇太子

と書かれた大海人皇子(おおあまのみこ)と額田王(ぬかたのおおきみ)が交わしたとされる万葉集の一節と蒲生野に関する案内板や石標で 10:49 なだらかな傾斜地を上り詰めると展望台のある船岡山(152m)山頂に着きますが、周りの樹木が大きく成育しているので眺望はほとんど期待できないだろうと考え、ここは素通りする事とします 10:52 南北に細長い船岡山を北へ抜けると少し急な階段を下る事になり 10:54 平地まで下りきると木立の間からこれから辿る岩戸山・小脇山が形の良い山容を現します 10:58 舗装道に出て県道208号・小脇西生来線を横切って車両進入禁止の看板が立てられた農道を道なりに直進すると 11:01 行く手正面右手に十三仏・箕作山を示す道標が打たれた四つ辻に着きますので、道標に従ってみつくりが池の裾から前方に見える竹林へ続く地道に足を進めます 11:02 程なく前方に歓談しながら歩く先程の団体さんが視界に入ってきますが、近道をご存じのようでやがて竹林の中に消えて見えなくなってしまいます 11:05 再び静寂を取り戻した農道をノンビリ辿ると、団体さんの消えた竹林に着きますので 11:06 我々もここから十三仏への近道に入りますが 11:07 ヒンヤリとした冷気の漂う竹林は前回(2年前)に通った時とほとんど同じ雰囲気で包み込んでくれます 11:08 竹林を抜けると左手から一般登山道が合流する丁字辻に飛び出した所が十三仏への参道で、岩戸山〜赤神山(太郎坊山)縦走路の取り付きにもなっています
この辻には参拝される方への配慮として小枝で造られた杖が用意され、新四國八十八箇所霊場と彫られた石柱が左手から見送ってくれます 11:13 急斜面に続く石段を5分程伝い登ると先行されていた団体さんが休憩されていますので、我々もここで少し足を休めながら上衣を1枚脱いで火照った体温を調整した後、まだ休まれている団体さんに先を譲って戴きます
・・・といっても手元の温度計は6℃を指していますが 11:14 なおも急階段を登り続けると見る見る体感温度は上がり汗が滲み出す頃になると 11:18 - 11:20 休憩小屋のある小広い台地に到着しますので少し足を休めます
程なく団体さんの賑やかな話し声が聞こえてきますので休憩所を明け渡す事にして 11:30 さらに続く急階段に足を運び上げて行くと10分程で前方に城跡のような石垣が視界に入ってきます 11:32 - 11:35 石垣下まで来ると参道の正面に聳え立つ巨岩(=兜岩)と参道を挟んで十三仏のある岩戸神社に到着です
右側に建てられた風格のあるトイレを見やって石垣の上に出ると 絶景の広がる展望広場になっていますので琵琶湖の南西に連なる東山連峰やポンポン山まで見渡す事が出来ます 11:38 やがて賑やかな話し声も間近から聞こえてきますので展望広場を団体さんに引き継いで、兜岩を左裾から回りこんで 11:40 岩の上に立つと今までいた展望広場で足を休めながら山座同定に余念のない皆さんの姿も見下ろす事が出来ます 11:41 ここから太郎坊宮まで縦走(といっても僅か3q程ですが)する事になりますが、まずは最初のピーク岩戸山に立ち寄るためにすぐの分岐を一旦左に辿ると 11:42 - 11:45 紅白のテープが捲かれ2年前より一際豪華に飾られた大岩が横たわる岩戸山(298m)山頂から少し眺望を楽しみますが、近づいてくる後続の団体さんに急き立てられるように山頂を辞します 11:49 入れ替わるように岩戸山へ向かわれるパーティーを見送って次のピーク小脇山へのやや急な尾根道に取り付き 11:51 5分程でピークを踏みますがここは尾根尻のコブですので緩やかに下った後 11:56 - 12:42 登り返すと縦走路中の最高峰小脇山(373.4m)に登り着きますので、風の当たらないピーク横の展望が開けた岩場で蒲生野を見下ろしての昼食タイムとしますが、山頂には三等三角点(点名:老蘇 標高:373.41m)が打たれていますので2年前を偲んでソッと踏んでみます
左手(=東)方向には急峻な岩肌が目を引く縦走路中最後のピーク赤神山(太郎坊山)が待ってくれています
気温6℃ですが穏やかな陽射しを浴びて寒さを感じる事無く至福の一時を楽しんでいると、早々と昼食を済まされて山頂を通過される団体さんを見送った後我々もそろそろ出発準備に取りかかります 12:43 山頂からは鞍部に向かって少し荒れた急坂を下る事になりますが 12:47 25000地形図では鞍部となっているところにある岩の露出した小さなコブを捲くと 12:48 自然林に覆われた平坦な鞍部から次のピークに登り着きますがここは無名峰(?)で、目指す箕作山はまだ先ですので再び緩やかな尾根を鞍部まで下ります 12:58 鞍部から登り返す所で分岐の出迎えを受けますが、道標には左へのしっかりとした尾根道が箕作山へのルートだと書かれています
薄い踏み跡程度の右への道には案内もありませんが恐らく箕作山山頂を捲くルートのようです 13:02 - 13:07 分岐を左へ採ると2〜3分で箕作山(372m)のピークを踏みますので木の間越の展望を楽しみながら足を休める事としますが、陽射しのない気温7℃という山頂は結構風通りも良く足が冷えないうちに最後のピークへ向かう事とします
山頂に付けられた私製山名板には標高373.5mと書かれているのは何処から入手された情報なのか、少し疑問を感じながら山頂を辞します 13:08 ほんの少しで通る丁字分岐では新旧の道標が迎えてくれますが、旧の道標では左への薄い踏み跡が箕作城址を指していますが新しい道標には左への案内は見あたりませんので、確認できる程の石詰みなどは無いだろうと判断して右への道へ足を進めます 13:12 5分足らずで再びハッキリとした分岐が現れます
ここを左へ辿ると2年前に訪れた事がある瓦屋寺(かわらいじ)への分岐ですが、今回はここを右折して今回最後のピークへ向かいます

瓦屋寺は、聖徳太子が四天王寺を建立するためにこの地で10万8000枚の瓦を焼いたそうですが、その瓦を管理するために建立したのがこの寺だと案内されています 13:14 ほぼ水平に続く尾根沿いの道を進むと2分で東側の展望が開けた地点に造られた休憩所がありますので、澄み切った時節なら見えるハズの鈴鹿の山並みに目を凝らしてみますが、鉛色の雲に遮られて遠望する事は困難ですので諦める事として 13:19 緩やかな傾斜の山肌を5分程伝い下ると分岐に着きますが、左の道を直進すると太郎坊宮へ出てしまいますので一旦右への道に入って赤神山(太郎坊山)に立ち寄る事とします 13:24 - 13:27 360度の展望が待つ山頂への途中で下ってこられる団体さんとすれ違い、最後の巨岩を鎧にしたピーク赤神山(太郎坊山)山頂(Ca.350m)に立ち、小脇山からの眺めとは異なる景観を堪能します 13:32 最後の絶景を楽しんだ後は先程の赤神山分岐まで戻り、右への道を採ると 13:37 正面に八日市の街並みが大きく広がり、道は赤神山の中腹を時計回りに捲き下る事になります 13:39 やがて右手に石詰みが目立ち始めると程なく 13:41 - 13:50 岩壁に張り付くように建てられた太郎坊宮(正式名:阿賀神社)の龍神舎に飛び出しますが、ここでも団体さんとこの日最後となる6回目の遭遇を済ませて、 本宮への石段を登ります
次いで“神の神通力により開かれたという言い伝えがある巨岩・夫婦岩”の間を通り抜けますが 古来より悪しき心の持ち主や、嘘をついた者が通れば挟まれると伝えられる幅80p/長さ10m/高さ不明の夫婦岩も、我々はすんなり通り抜ける事が出来て一安心です
夫婦岩から展望所に出て“勝運授福の杜”とされる本宮に参詣して裏参道を下ります

※太郎坊宮は京都鞍馬山の次郎坊の兄、太郎坊天狗が守護神と言われるそうです 13:57 裏参道から一願成就社を経て表参道との合流点に着き右手に続く急な石段を下りますが、階段途中には伏見稲荷大社の千本鳥居を連想させる鳥居を潜り降りて 14:10 参道入口となる石の鳥居を抜けて八日市駅へのバス道を辿りますが、左手には赤神山の尖峰と太郎坊宮が午後の陽射しを受けて見事な情景を演出してくれます 14:31 - 14:43 汗を流すつもりで辿り着いた八日市駅近くの銭湯・延命湯ですが、15時から入れるものと思いこんでいたのに実際は17時からということで、取り急ぎ八日市駅に着いて駅員さんにお尋ねします
すると「ひこね芹川駅の近くに極楽湯がありますよ」との情報を戴いたので早速フリー切符の恩恵を利用してひこね芹川駅(\640)まで移動します 15:35 ひこね芹川駅から10分程で極楽湯 彦根店に着きますのでユックリと汗を流します

しかしその後が何とも気分の悪い結末に楽しかった余韻も吹き飛んでしまいます
ひこね芹川駅には待合室もありませんので1時間に1本程度の電車に合わせて都合良く極楽湯を出るため、フロントに電車の時刻を尋ねると「皆さん車で来られるので電車の時刻は判りません」との応答に思わず耳を疑いたくなりましたが、仕方無く適当に頃合いを見計って無人の駅に着くと凡そ10分後に電車が来るようなので駅舎の陰で風を避け16時27分発の電車で近江八幡(\820)まで移動して反省会で仕上げますが、議題は勿論フリー切符とフロントの対応がメインになってしまいました ページの先頭へ