楊梅ノ滝 〜 ヤケオ山〜釈迦岳(1060.6m) 〜 イン谷口
コース概念図 コース断面図
↑「地図」上の○印をクリックするとその位置の画像を表示します。
2009年10月31日 (土曜日)快晴 メンバー:4名
歩行距離 13.9q/歩行時間 8時間14分 (休憩時間 1時間34分) 所要時間 9時間48分
09:03 1ヶ月前に下調べを兼ねて歩いたコースを久々のメンバーを交えて歩くこととなって、集合場所のJR湖西線・北小松駅には全員が同じ列車から降り立つと雲一つ無い青空が迎えてくれます
準備が整ったところで、下調べの時より50分早く気温24℃の駅前をスタートします 09:04 健康村へ続く舗装路に出ると正面に見えるヤケオ山の形良く尖った美しい姿を見ながらノンビリと足を進めると 09:19 15分程で“比良げんき村”の駐車場入口に着きますが、今回は飲料の補充も必要ないようで全員が少し足を休めてすぐ先に進みます 09:26 徐々に勾配が増してくると5分程で県立比良山岳センターへの入口を通過し 09:32 さらに5分程で分岐となっている慕え橋(したえばし)に着きますが 09:39 予定通り滋賀県下最大と言われる楊梅ノ滝(落差76m)に立ち寄るために右への沢沿い道を辿ると 09:41 - 09:44 3段構造の最下段雌滝(落差15m)に着きますが、滝前では数人の滝見客が思い思いに寛いでおられますので我々もカメラ休憩を挟みます 09:48 岩伝いに右岸へ渡って右への急な岩道を這い上がると右手に鉄梯子が目に付きますので、前回の下調べで見過ごした2段目の滝・薬研ノ滝(落差21m)に立ち寄ってみますが、滝というより“岩溝を流れ落ちる急流”といった感じで「期待し過ぎたかな」と元の岩道に戻ると 09:51 次は、巨岩にほぼ垂直に取り付けられた30段程の鉄梯子が待ち構えていますので、1人ずつ順次伝い上がる事とします 09:54 ハシゴを登り切ると細い山道に代わり、すぐ左手から下ってくる道と合流(拡大地図のポイント0001)して右手前方に下って行くと 09:57 - 10:03 最上段に位置する雄滝(落差40m)下に出ますが、雄滝にも既に数人がカメラを構えてベストショットを狙っておられるようです。
見上げた感じではとても落差が40mもあるとは思えませんが、実際に見上げて確認できるのは下半分ですので全景を一望することは不可能のようです 10:04 雄滝を辞して急坂を戻り、先程通った尾根道への分岐(拡大地図のポイント0001)を右へ5分程辿ると 10:10 - 10:14 展望の開けた岩場に着き、ここで尾根道と合流(拡大地図のポイント0002)します 10:15 岩の上からは琵琶湖の静かな水面を見下ろすことが出来ますが、振り返ると今立ち寄ってきた雄滝の上半分を俯瞰する事が出来ます 10:23 ここからはやや急で露岩が飛び出し荒れた尾根道を辿る事になりますが、この区間は何度歩いても微風にも出逢うことがないようでジットリと汗が滲んできます 10:26 - 10:31 分岐から10分程でヒンヤリとした微風が通る小広い台地に着きますが、昔から小白谷と北小松を結ぶ生活道として利用されていた畑のコバ(Ca.400m)で、建てられた木製の歌碑には
畑の小場から かさ松よ 待ちやこがれる 慕え橋
と地唄が書かれていたのですが、今では読み取ることが出来ません 10:43 土砂が洗い流されて露岩だけが残された溝状になった歩きにくい道を辿ると 10:45 - 10:48 左側のタンヤマ谷支谷に大きく崩落した地点を通りますが、ここも地元では花一(Ca.490m)と呼ばれるポイントで左側に打たれた歌碑には
花一 涼みむき上げ 花一下る 大滝小滝は 唄でこすと書かれていますが、近い将来には山抜けで道が付け替えられるのでは・・・ 10:51 すぐにY字状に抉れた歩きにくい道になり細い溝状の中を歩く事になりますが、少し柔らかな風が出迎えてくれて涼峠が近づいた事を教えてくれます 10:54 - 10:57 やがて花一から5分程で心地よい風が通り過ぎる涼峠(すずみとうげ)(Ca.500m)に着きますが、ここにも
小松柴出し唄 涼みむき上げ 花一こえて ドンドと下れば 畑の小場/芝刈り唄 山へ行くなら わし誘とくれ 山はよいとこ気が晴てと地唄の書かれた歌碑が打たれていて、思わず気持ちが和まされます 10:58 ここには寒風峠から小白谷へ続く道が右へ分岐していますが、今はこの古道を見やって左へのヤケ山に足を進めます 11:05 右手に見えるオトシと呼ばれる擂り鉢状の湿地帯を見やって、広い尾根道を緩やかに登ってゆくと前方に見事に黄葉したトウカエデ?が浮き立つような鮮やかさで視界を占めます 11:26 山道は最初雑木帯の緩やかな登りから次第に急坂に変わり、流出した土砂に取り残された岩が露出した少し歩きにくい急坂になりますが 11:40 - 11:47 少し緩やかになると前方が開けて今日最初のピーク、ヤケ山(Ca.700m)に登り着きますので休憩を兼ねてカメラタイムを挟みます
正面には比良の盟主・武奈ヶ岳〜蛇谷ヶ峰の奥比良の山並みが大きく横たわっています
そろそろスタートと思っていると、金糞峠から歩いてこられたという単独行の女性が到着されましたので少し会話を楽しんだ後は北比良縦走コースに足を進めることになります 11:58 やや急な下りから緩やかに登り返すと大石ノ頭(705m)を通りますが、周囲を取り巻く雑木に視界を遮られ眺望はほとんど効きません 12:01 一旦ヤケオ山との鞍部に緩く下ると、いよいよヤケオ山への急坂に取り付くことになります 12:03 この登りは比良縦走路中で屈指の難所で、標高差300m程の激登りが手ぐすね引いて待ちかまえていて 12:10 少し登っては立ち休憩、を繰り返し高度を稼いで行くと背後の景観も一気に広がり、振り返ると先程頂を踏んだヤケ山が足下から見送ってくれます 12:31 やっと激登りから解放されると尾根尻に登り着きますが、ここがタンヤマの頭(Ca.780m)と呼ばれる絶景ポイントで大休憩にも最適ポイントです
しかし先頭を歩くメンバーの姿は既に視界から消えていますのでもう少し高度を稼ぐこととします 12:35 幾分疎らになった背丈程の灌木に挟まれ、溝状に抉れた厳しい急坂をひたすら辿ると 12:54 - 13:36 タンヤマの頭から25分で先行のメンバーが待つ山頂から100m程下の緩斜面に着きますので、ここで遅めの昼食を摂ることとします(拡大地図のポイント0003)
展望の広がる北側にはリトル比良の連なりが小さな起伏を見せています 13:47 食後のスタートはいきなり溝状に抉れた歩きにくい急坂の登りから始まりますが、日頃からの筋トレ不足を自認しているメンバーの足運びが少しぎこちなく見えてきます 13:52 その不安も5分程で行く手前方にピークを示す大岩が姿を見せると少しホッとしたところで 13:56 - 14:07 展望の開けたヤケオ山(Ca.960m)に登り着きますので予定時間より多く休憩を挟むこととしますが、この時点で下調べに歩いた前回より20分程の遅れを確認します
前方にはこの後辿る形の良いフジハゲの頭が釈迦岳と武奈ヶ岳の間にピークを突き上げ、足元には山頂から東に延びる尾根を伝う中井新道(跡?)がハッキリとした踏み跡を見せていますが、今では通行不可なのか数本の枝が踏み跡に置かれています 14:12 前回より遅れること30分で山頂を辞して、疎らに残った黄葉の尾根筋を緩やかに下りそして登り返すと 14:18 黄葉の残るヤセ尾根状のフジハゲの頭(Ca.1000m)に着き 14:20 左足下に大きくガレたフジハゲや靄った琵琶湖・蓬莱山方面の景観を楽しみながら、狭い足元にも充分注意してこのピークを通過します 14:23 左側が真っ直ぐに切れ落ちたガレ場を再び緩く登り返し 14:27 小さく繰り返す起伏からガレ落ちた絶壁を見下ろせる所では久しぶりの会話も弾みます 14:30 やがて釈迦岳との最低鞍部をやり過ごし 14:33 小さなコブから振り返ると黄葉を纏ったフジハゲと青空との絶妙のコンビネーションに思わずカメラを向けてしまいます 14:40 ロープの張られたヤセ尾根を最後にフジハゲから続いたガレ場ともお別れですが 振り返ると名残惜しそうに見送ってくれるフジハゲを背景に、シンガリを歩くなかりんさんがガレ場歩きの締めを担って貰います 14:53 今日最後の登り坂に取り付いて15分足らずで尾根が広くなってくると前方に打たれた道標が視界に入り 14:55 - 15:05 今回コースの最高峰、釈迦岳(1061m)に前回よりなんと50分遅れ(スタートでは50分早かったので合計100分遅れ)で何とか到着する事が出来ました 15:07 後は下りのみ・・・
充分(?)足を休めた後は、以前に下った大津ワンゲル道・シャカ駅方向への尾根道に足を進め、少し溝状に掘れた急坂を木の葉の下に隠れた小石や枯れ枝に気をつけて黄葉の目立つ広尾根を下りますが 15:11 U字状に抉れた木の葉の下には露岩に混じって予想外の浮き石も潜んでいますので思いのほか集中力が必要になります 15:12 小広い台地に着いたところが分岐のあるイチョウガレ上部ですが、今回はワンゲル道を左に見やって右へのタナベ新道をシャカ駅跡へ下る事とします 15:15 イチョウガレ西側を伝う急坂途中、左手に眺望の良い巨岩が屹立していますのでなかりんさんが立ち寄って岩の上から山麓に広がる景観をカメラで切り取り 15:25 急坂の続く歩きにくいポイントでは露出した木の根の助けを借りながら下る事になりますが 15:48 分岐から35分もかかってカラ岳との鞍部から下ってきた道に合流(拡大地図のポイント0004)する事になります 15:54 暫く山肌を捲くように緩やかな下り道ですが、やがて崩壊や土砂の流出によって露岩の飛び出した急坂に変わると 15:59 程なく無粋な枕木で視界を遮断されたシャカ駅舎跡に着きます 16:28 ここからは山肌を削って造られたリフト跡を縫うように下りますが、まずは山麓駅方向を見下ろして西方向に横切って 16:33 落ち葉の絨毯でフカフカの山道をくねりながら色づき始めた雑木林を下って行くと 16:50 今度はリフト跡を東方向へ横切る事になりますが、そろそろ周囲は薄暮に包まれてきますのでもうすぐ懐中電灯の出番になりそうです 17:23 10分もするとほとんど足元が見極める事が困難になりますのでヘッドランプを点灯しての下山となって、シャカ駅舎跡から1時間程掛けてやっと北比良峠へと続く神爾谷道との合流点(拡大地図のポイント0005)に降り着きます 17:29 5分程で最初のリフト山麓駅が設えられた地点に着くと 17:30 すぐリフト跡の下を横切ると尾根を回りこんで戻るようにシャカ谷へ出ますが 17:41 足元は瓦礫混じりの沢状の道に代わり、荒れた道を伝うと神爾谷と出合ってイン谷沿いの道はやがて県道322号・比良山線の舗装路に続きますので一安心です 18:51 設備が残されたままのリフト山麓駅跡を右手に見やって正面谷出合(イン谷口)から今回のゴールである比良トピアへ辿り着き、ユックリと汗を流した後は簡単な反省会もそこそこにして比良駅まで最後の歩きが・・・
急ぎ足で21時20分発の電車に乗るなかりんさんを見送って、残るメンバーはノロノロと歩いて21時32分発の電車に揺られて今日一日楽しませてくれた比良山を後にします ページの先頭へ