四条畷神社 〜 飯盛山〜生駒山(642.3m) 〜 枚岡神社
コース概念図 iimori-h.gif
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2009年01月08日 (木曜日)晴れ メンバー:単独
歩行距離 16.3q/歩行時間 5時間19分 (休憩時間 0時間32分) 所要時間 5時間51分
10:33 “松の内”の初歩きが叶わなかった2009年は気温18℃の穏やかな陽射しが拡がるJR片町線・四条畷駅前からのスタートです。

※【念のため】「松の内」とは本来1月15日までの期間を指すようですが、寛文2年(1662年)に「1月7日(旧暦)を以て飾り納め」を指示した最初の幕府通達を倣った風習が徐々に関東中心に広まった事が由来で、今では“松の内”といえば7日までを指すのが一般的とか・・・ 10:34 線路沿いに伸びるバス道を左(=北)方向にノンビリ足を進めると 10:35 すぐ丁字路に突き当たりますので右(=東)方向に目を向けるとこれから訪れる飯盛山が目に入ります。

この丁字路を左(=西)方向へ300mも行くと小楠公(楠木正行)の墓所がありますが、今回は立ち寄る予定がないので右に曲がります。 10:38 駅前を出て5分もすると国道170号と交差し、次いで石の鳥居を潜って住宅地の中を通る舗装された立派な四条畷神社の参道へ足を進めると 10:46 5分少々で四条畷神社への石段下に着きますが、今回は神社への立ち寄らずに石段を左に見ながら右へ緩やかにカーブするスロープから取り付く事とします。 10:49 四条畷神社の境内に続く車道を左に見送り“桜の広場”への階段を登ると 10:51 すぐ四つ辻に着き、道は3方向に別れますが左へ進むと御机神社と急階段の続く新登山道へ、正面には“桜の広場”が拡がり、右の橋を渡れば飯盛山への趣のある旧登山道が伸びていますので今も地元の方に人気のある旧道を辿ることにしますが、橋の取り付きに建てられた通行自粛の標識の主旨を読み取ってここからは自己責任で辿ることになります。

※標識に書かれた法面(のりめん)の意味が判らなくて帰宅後に調べて見ると、切土や盛土により作られた人工斜面の事だと書かれていますのでやっと文面の全容を解読できたのですが・・・ 10:55 橋から数分は植林された谷筋を辿ることになり、すぐ“桜の広場”からの道を併せて二つの堰堤を越え今日最初のハイカーとすれ違い一旦左へ尾根を捲いたところで 11:01 左への細い踏み跡を見やって道は右へ戻るように先程の谷筋方向へ伝い、 11:03 程なく右手方向が開けた中腹道から東大阪の市街地が眼下に姿を現します。
ここでも2組のハイカーが眺望を楽しみながら歓談されていますので邪魔にならないよう足を進め 11:07 更に中腹を捲いて進むと丁字状になった尾根尻に登り着き、視界は一気に拡がったところで数組のハイカーとすれ違い挨拶を交わすと「新道は登山道というより階段登りなので、私達は歩く気にならずいつも旧登山道を利用しているのですよ」との明快な言葉に思わず納得。左に伸びる尾根筋を辿ります。
気温は10℃とスタート時点より大きく下がりましたが無風状態と晴天が相まってほとんど寒さを感じる事はありません。 11:10 大きくV字に抉れた所もありますが道はよく踏まれていて、踏み出す足下の山道はしっかりと靴底を捕らえて快適な山歩きを手伝ってくれる心地よさは今でも旧登山道を利用するハイカーが多い根拠かも・・・ 11:16 5分程で初めて右側が削り取られたような岩場を通過する事になります。
特に危険を感じる事はないのですが補助ロープも付けられていますので、あるいはここが法面崩壊の恐れがある箇所なのかも知れません。 11:18 岩場を過ぎるとすぐササの拡がる明るい尾根筋の分岐に着きますが、右への道は尾根を越えて反対側の谷筋を下って恐らく北条神社付近へ続くルートのようですが、ここでは山頂のある左への尾根道に足を進めます。 11:22 ササ原が途切れると尖った露岩が現れたり、階段状の急坂や疎らな雑木林と次々に現れる風景を楽しんでいるうちに 11:24 旧登山口を歩き始めて40分程で左手に石垣が姿を現すと目線の高さに台地が広がり、山頂部に着いたことが判ります。 11:25 そして石垣の横を通ると上部は平坦な花畑に整地されていて、春先にでも訪れれば花の歓迎もあるだろうなと思いながら左手に見やって尾根上の水平な道を伝うと 11:25 すぐ目の前から四つ辻の出迎えを受けますがこちらにも同じような自粛標識が建てられていますが、3人連れの女性パーティーが標識を横目に見てこの旧道を下って行かれます。
四つ辻には左後方から新登山道が合流し、左前方の道は楠公寺へ続き右前方への道は3m程の岩場に向かいますので 11:27 今はトラロープの付けられた右の岩道へ足を進め 11:28 山頂直下に植えられた桜並木の広場を通り抜けると 11:31 数人のハイカーが食後の団欒を楽しんでいらっしゃる展望所の前を過ぎ、小楠公・楠木正行像に迎えられて河内飯盛山(314m)山頂を踏みます。
この山頂には数年前まで四等三角点が打たれていたのですが今では跡形もなく、国土地理院【亡失】として扱われています。 11:33 山頂からはFM送信アンテナの背後に意外なほど小さな頭を覗かせている生駒山が望めます。 11:34 一旦直下の鞍部までロープの張られた急坂を下ると 11:36 少し複雑な辻に降り着きますが、舗装路は大きく2方向に岐れます。
右手に付けられた道標には正面はFM送信所を越えて慈眼寺(=野崎観音)、左は楠公寺を案内していますが、ここは静かな樹間の道を辿るために左前方の細い踏み跡に足を進め、右上に送信アンテナを垣間見ながらノンビリ雑木を縫って山肌を横切る分岐では左へ伝って少しずつ高度を下げて行くと 11:41 左下には楠公寺へ続く林道が姿を現し少しずつ近づいて 11:43 程なく楠公寺近くの林道に飛び出しますが、今回は立ち寄る予定はありませんので 11:44 改めて青少年野外活動センターのある右方向へ数メートル舗装路を伝うと左への階段が岐れ、黒龍大明神の標識に案内されてこの階段を下り 11:46 緩やかな捲き道を伝うと黒い巨石と黒龍大明神と書かれた標柱が目の前に現れますが、少し見渡しても案内看板にあった石仏は見あたらないようですので道端に佇む小さなお地蔵様に見送られてこの場を辞します。 11:48 植林を縫って続く細い山道を緩やかに下ると” 11:54 御机神社と青少年野外活動センターを結ぶハイキングコースに飛び出し、少し左方向へ辿ると名水で知られる“滝谷楠水の場を通りますがここは右へ伝い青少年野外活動センター方面に向かうと桜池畔の四つ辻に出ます。 11:55 ここからは舗装路を外れ東に続く林道へ足を進めると 11:57 100m程のところで関電巡視路への鉄製の橋が左に別れますのでこの橋を渡って巡視路を伝い 12:05 落ち葉に埋もれるように付けられた急なプラスチック製の階段を上り詰めると、見晴らしの良い丘の上に建てられた送電鉄塔・東大阪新生駒線(#14)に着きますが今日は少し強い風が冷たく吹き付けますのでここでの昼食は諦めてもう少し先で摂ることにします。 12:10 巡視路はさらに急峻な山肌を下りますので落ち葉に足を掬われないよう注意しながら急な尾根道下ると 12:15 5分程で権現川の対岸を通る権現ハイキングコースに合流しますが、以前架けられていた鉄製の橋は朽ちかけた丸木に架け替えられたようで折れないように注意して渡り、ハイキングコースを右に辿ります。 12:19 5分近くで権現滝への分岐に着きますが、足元を流れる権現川の水流では以前訪れた時程の迫力も期待できませんので立ち寄らずに直進します。

「権現滝」に纏わる民話には、奈良時代のある夏何日も日照りが続き村をあげて雨乞いしても一塊の雲も呼ぶことができず困っていたところ、丁度通りかかった僧行基が里人を救わんと滝壷に衣を敷き「雨降らせたまえ」と祈願したところこれに感応した一龍王が翁となって姿を現わし、「我!民を救わん」と言うと忽ち消えて一天俄にかき曇り忽ち大粒の雨が大地に降りそそぎ始めた。
この後だれ言うとなくこの滝を権現の滝と呼ぶようになったが、恵みの雨が上がって山のかなたを見渡した里人は頭と胴と尾が三つにちぎれて木にかかっている龍を見付けた。
龍がわが身を裂いてまで民衆の苦しみを救った事に感動した人々は頭の落ちたところに龍光寺(りゅうこうじ)を、胴体のところに龍間寺(たつまでら)を、そして尾のところに龍尾寺(りゅうびじ)をそれぞれ建てて竜王の霊を弔ったと語り伝えられているそうです。 12:24 やや急坂の道を登って権現滝の落ち口に着きますが、予想通り僅かな水が伝い落ちているだけで立ち寄らなくて正解だったようです。 12:28 柔らかに敷き詰められた落ち葉の絨毯を踏みならしながら心地良いハイキングコースを伝い進むと 12:32 今日何組目かのハイカーに出逢い、地元の人によく利用されている事を納得させられて何度目かの挨拶を交わしてむろいけ園地に進みます。 12:35 緩やかに坂道を登り切ると静かな水を湛える室池・古池堤に着きますので、悠々と水面を漂う水鳥を眺めながら湿性花園ぬ向かい 12:37 - 13:09 花のない湿性花園に建つ四阿で風を避けてノンビリ遊泳する水鳥を眺めながら昼食を摂ることにします。

【室池の諸元】
・昔ここで産出する良質の天然氷を夏まで保存するための氷室があったことからこの名がついたと伝えられています。
・池の総面積は18.7haと公表されています。 13:12 食後はいきなりやや急な階段が付けられた尾根筋への登りから始まりますが 13:14 僅か5分程で公設道標の打たれた尾根に登り着きますが、ここからは道標のコースから外れ右へ続く尾根道に足を進めますと 13:19 暫く小さな起伏を楽しみながら快適な尾根道を7〜8分伝うと 13:21 室池・中堤からの環状自然歩道(生駒縦走歩道)に合流します。
合流点のすぐ左手にはベンチが置かれていますが今はスタート直後でもあって疲れは感じませんので右へのしっかりした環状歩道を伝うと 13:23 程なく急な下り階段が現れますのでノンビリとした雰囲気を中断して歩きにくい丸木の階段を20m程下って再び平坦な道を進むと 13:26 車の排気音が大きく耳障りになってくる頃前方に府道8号(阪奈道路)が姿を現します。 13:27 すぐ車道に出ますので生駒登山口バス停を見やって横断陸橋で車道を跨ぎ 13:31 車道を80m程東に伝って最初の辻を右折すると 13:40 大型トラックの通行が目立つ広い舗装道路の端を進みますが、道標のない最初の分岐では右への私有地を見やって左の舗装された農道に足を進めます。 13:45 農道を道なりに進むと電柱に張られた“一般車両全面通行禁止”と書かれた警告板が目に付きますが 13:47 さらに50mも進むと車止めのクサリが渡されて小型車以外は通ることが出来なくなり、行く手正面に丁字路が見えますが“おおさか環状自然歩道”の道標がここを右に曲がるよう案内していますので 13:53 この辻を右に折れて木製の柵に沿った平坦な道を南へ辿りますが、柵の右側には阪奈カントリークラブの敷地が拡がっていますので右への枝道には入らないよう気を付けて足を進めます。 13:58 5分程で左手に“龍王神”と掘られた2m程の巨石が真新しい祠に祀られていますが、案内がありませんので由緒などは知るすべがありませんので前を通り抜けて 14:01 少しずつ勾配を上げるに従ってに左を走る信貴生駒スカイラインを通る車の音が徐々に大きく聞こえて来ると 14:06 前方に柵で区切られ縦走歩道を横切るように広い道が見えてきますが 14:07 ここには灯籠ゲートと名付けられた管理道の入り口があり、一般車両が通行できないようにゲートで仕切られた“府民の森”くさか園地の入り口で生駒縦走遊歩道としても利用されています。

平坦で舗装された管理道は苦手ですので木製の階段を登って 14:09 スカイラインに沿うように付けられた地道の縦走路に足を進める事として、車両止めの柵を抜けて先に進みます。 14:15 5分程で左手に生駒聖天口の料金所に着きますが、ここにはスカイラインの分岐があって奈良県側の宝山寺へも続いています。 14:25 暫く静かな山道が続きますが、10分程で先程別れた管理道(縦走遊歩道)に合流しますので広く整備され(過ぎ)た平坦な舗装路を辿ることになりますので目の前の山並みや右手に拡がる東大阪市街を見下ろしながらノンビリ足を運んで行くと 14:28 右手足元から小さな私製道標が迎えてくれます。
数年前に1度歩いた事のある大竜寺不動尊へ下る直越(じきごえ)道ですが今回はパスすることにします。
下草に覆われた古くからの道も歩く人が少ないようでやがて廃道になってしまうのでしょうか。 14:37 山肌をくねる管理道をさらに10分程伝うと整備されたくさかハイキングコースが右手から合流し 14:40 引き続いて同じく右手から宮川谷ハイキングコースを併せるとくさか園地も終わり 14:49 暫く静かな舗装路が続きますが、10分もしないうちにぬかた園地に入って右手に興法寺への階段道を見送り 14:55 ほんの5〜6分で縦走歩道と遊歩道に別れるところで右手から辻子谷(づしだに)ハイキングコースが合流してきます。
左の階段を登ると縦走歩道ですが今は少し遠回りして遊歩道をノンビリ伝うこととします。 15:14 20分程でぬかた園地の中枢部となるあじさい園への階段道が右に別れますが、ここでも舗装路を真っ直ぐ進みますと 15:19 5分程でヘアピン状に右へ折り返す地点で遊歩道から縦走歩道が前方に離れますので、ここで舗装された遊歩道から樹林の中を辿る山道に足を進める事にします。 15:22 緩やかに登る丸太の階段を登りきると尾根上に設えられた木製のベンチに迎えられて左方向へ緩やかに回り込み、山肌の捲き道を緩やかに下って行くと 15:26 最後には急な階段が待ち受けていますが降りたところで再び舗装された遊歩道に合流します。 15:35 平坦な遊歩道を左に伝うと5分程で摂河泉展望コースと交差しますが、小さなトンネルを潜ってさらに5分も縦走歩道を伝うと右へ折り返すカーブで舗装路から外れ、正面に見えるフェンスの左からぬかた園地を抜けて“ほととぎすの名所”で知られる髪切山(こうぎりさん)・慈光寺の墓地横を通り 15:40 寺領の西側に付けられた側道を伝って表に廻り込んで 久しぶりに役行者によって拓かれたと伝えられる慈光寺にもチョット立ち寄ってみます。 15:47 今回の生駒山系縦走はここで打ち切ることとして後は今まで辿ったことのない国道308号を下山路に利用しますが、予想外の急勾配をひたすら下ることになり 16:07 20分も続く急坂下りにジットリと汗が滲み出て来る頃、少し傾斜が緩やかに感じ出すと程なく豊浦橋に着きますがここは橋を左に見やってさらに続く急なコンクリート道に足を進めると 16:10 2〜3分で綺麗に整地され広場に着きます。
松尾芭蕉生涯最後の旅となった暗(くらがり)峠越えで詠まれた句の碑文が紹介されています。 16:12 さらに足を進めると傾斜も緩やかになり左に椋ヶ根(くらがね)橋が現れますので、今回最後の立ち寄りポイントとなる枚岡神社に向かうため左折してこの橋を渡ります。 16:20 静かな住宅地を右に見ながら山裾の捲き道を辿ると枚岡神社の境内に飛び出しますので、山歩きの無事を感謝しながら人通りの絶えた参道から鳥居を潜り抜けると 16:24 今回のゴール地点となった近鉄奈良線・枚岡駅に辿り着き、心地よい疲労感に満足しながら電車に揺られます。 ページの先頭へ