ヘラ北谷 〜 イチゴ谷山(892.1m) 〜 ミゴ越
コース概念図 heradani-h.gif
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2008年12月20日 (土曜日)晴れ一時曇り メンバー:3名
歩行距離 8.9q/歩行時間 3時間39分 (休憩時間 0時間26分) 所要時間 4時間05分
11:40 久々に訪れた朽木の第一日目は“半日程度で歩ける山を!”というメンバーの要望を受けて経ヶ岳の東南に頭を連ねる「ヘラ谷奥」の別名を持つイチゴ谷山(892.1m)にターゲットを絞ります。
同行者の運転する自動車を平良(へら)大橋北詰の県道路肩に駐車させて戴くことにして、無風に近い穏やかな天候ですが気温13℃と肌寒さを感じながらのスタートです。 11:43 計画では平良分校前からヘラ谷奥北尾根を登り、時間が許せば909mピークをピストンしてミゴ越からヘラ谷橋へ下るつもりだったのですが北尾根への取り付きが判らないまま県道783号(麻生古屋梅ノ木線)を北へ伝ううちに平良集会所前を通り過ぎてしまいますので、急遽逆コースを辿ることに変更します。 11:51 右手から思子渕(しこぶち)神社の出迎えを受けると程なく左手にヘラ谷林道が現れますのでここを左へ折れて 広い林道に足を進めると道端に止められた1台の車が目に入ります。
ひょっとして同じコースを先に歩かれている方の車かも・・・と思いながら20mも進むと 11:52 針畑川に架かる平良谷橋を渡りますが、車止めのクサリを越えて足下から見送ってくれる清流に少し足を止めると一瞬銀鱗を見せて渓流の住人までもが見送ってくれるようで幸先の良いスタートになりそうです。 11:56 やがてヘラ谷は北谷と南谷に岐れ林道も二手に岐れますが、道標もなくこの時点では左俣(=南谷)に伸びる林道がミゴ越への道だと気が付かないまま右俣に伸びる林道に足を進めてしまいます。 12:10 やがて分岐から15分程で北谷林道の終点に着き 12:20 ここからは植林の沢沿いに続く薄い踏み跡を辿る事になりますが、暫くは正面に見え隠れする経ヶ岳に向かって突き上げるヘラ北谷を詰めるルートのようで、どの辺りで稜線に飛び出すのか非常に興味深いところです。 12:23 踏み跡は徐々に傾斜の増す沢沿いを伝いますが道としては少しずつ心細くなって来ますので、立ち止まっては踏み跡を確かめ足を運ぶことになり 12:28 分岐から30分もすると薄い踏み跡は完全に視界から姿を消し、両岸からは急斜面が迫り石ガレや倒木の散乱する歩きにくい沢を直接辿る以外にルートはなさそうですが 12:36 途中には山腹から転がり落ちてきたと思われる巨岩が流れを堰き止めるようにデンと居座っている所もあって、ワイルドな谷歩きになりそうな予感が・・・ 12:42 しかしその予感も5分程で見事に外れ、再び両岸の傾斜も緩やかな広がりを見せて明るい谷相に変わると、所々で微かな踏み跡も確かめる事が出来ますのでその踏み跡を辿ることにしますが 12:45 ヘラ北谷も源流付近になると傾斜が一層増してきますので、なるべく助けを借りられるように樹木のある所を選んで急斜面を伝い上がると 12:48 いよいよ正面にハッキリと姿を現す経ヶ岳を見上げながら谷筋を伝うと、見事な桂?の巨木に迎えられますのでここで少し立ち休みで呼吸を整えます。 12:51 山頂へ突き上げる広い谷筋はさらに斜度が増し1歩進むと足元から滑り落ちそうな急斜面を登ることになり、樹木の助けを借りるために左手(=東側)に見える疎らな樹林の尾根を伝うことに決め 13:02 10分程かかって何とか樹木の茂る尾根筋に辿り着きますが 13:05 相変わらず落ち葉の降り積もった滑りやすい急斜面が続きますので足元を掬われないよう慎重に前方に見える稜線を目指します。 13:11 - 13:31 平良谷橋から林道に足を進めて1時間15分、経ヶ岳から南東に伸びる稜線の平坦部に登り着き気温12℃の割には暖かく感じる日当たりの良い木陰で冷たい風を避けて遅い昼食を済ませ 13:32 せっかくここまで伝い上がった事でもあって僅か300m程の距離にある経ヶ岳に立ち寄って見ようと思い着きますが、時刻を1時間勘違いして14時30分と思いこんだため日没時刻が気になって今回の目的地イチゴ谷山(平良側では通称「ヘラ谷奥」と呼ばれている)へ直接向かう事になります。 13:42 冬枯れの木漏れ日を受けて鞍部近くまで緩やかに尾根道を下ると、右手(=西)方向の視界が開け小さく波打ちながら続く峰々が目の前に拡がり 13:44 今辿ってきた後方(=北西側)を振り返ると経ヶ岳と先程昼食休憩を採った平坦な稜線が穏やかな陽射しの中から見送ってくれているようで、ここで改めて1時間誤認していたことに気付きますが今から経ヶ岳へとって返す気にはなれず 13:45 踏み跡のハッキリしない尾根に張られた鹿除けのネットに沿って足を進めると鞍部に着きます。
道標が見あたらないが足元をよく見てみると木の根元に置かれた朽ちた道標の残骸がそれぞれの方向を示し、ここが京の久多と朽木の平良を結ぶミゴ越であることを教えてくれます。 道標の示す左手(=東)方向には古くから利用されたと伝えられる緩やかな道がヘラ南谷に向かって下って行きますが、今は左下に見やって稜線伝いに張られたネット沿いに南へ足を進めると 13:53 イチゴ谷山(=ヘラ谷奥)への急な尾根道を登る事になり、ルートが南から東へ方向転換する稜線上のコブから振り返ると経ヶ岳を挟むように右に百里ヶ岳が、そして左には三国岳が顔を覗かせさらに左(=西)側には脈々と連なる京都北山が視界に拡がります。 また経ヶ岳の右肩からソッと顔を覗かせる百里ヶ岳をズームアップして見ると、山頂から百里四方が望めることから名付けられたと言われる堂々とした勇姿で見送ってくれているようで 14:03 それを励みに急斜面の広い尾根を登り詰めると 14:08 - 14:14 先程のコブから15分程で三等三角点(点名:久多 標高:892.13m)の打たれたイチゴ谷山<ヘラ谷奥>(892.1m)に登り着きますが、山頂からは冬枯れの木の間越に僅かな展望が望める程度なので展望を諦めて足を休める事とします。 14:24 この後は見事なブナの巨樹が迎えてくれる筈の909mピークへ足を進める予定ですが上空が雲に覆われて薄暗い樹林を歩くことになり、薄い踏み跡の尾根歩きに不安を訴えるメンバーの気持ちを尊重して尾根の途中から引き返す事になります。

※帰宅してGPSの軌跡を見て愕然!
※909mピークへの稜線だと思って引き返したルートは往路で見つけることの出来なかった平良分校前からの取り付きへ下るルートだったので、あのまま下っても問題がはなかった事が判りましたが・・・ 14:31 相談の結果、経ヶ岳との鞍部にあるミゴ越まで戻る事になりましたが、ここでも往路の途中で方向転換したコブの通過を一瞬見誤ってミゴ谷方向に伸びる尾根の踏み跡へ足を進めますが、経ヶ岳からもネットからも遠ざかる事に気付いて西方向から北方向へ辿る踏み跡へ改めて足を進め直して軌道修正した後は 14:46 コブから15分程尾根を伝い往路で確認しておいたミゴ越から右(=北東)方向へ下り、ヘラ南谷を目指して広々とした緩やかな昔の峠道を下る事にしますが 14:49 最初こそ往時の鯖街道を彷彿とさせる穏やかな峠道も幾度となく繰り返された崩落のお陰で見る見るうちに道幅は狭くなり所々で寸断され 14:57 程なく山肌を横切るように緩やかに伝う踏み跡は爪で引っ掻いた程の微かな踏み跡に変わり、やがて砂礫に覆われた斜面に埋もれてしまい踏み跡も見定めることが出来なくなってしまいますので、山肌の斜面を伝うことを諦めて歩きにくい急峻な谷筋まで斜面を滑るように降ります。 15:01 V字状に抉れた谷道も峠から15分程で穏やかなU字の表情を見せ始めますが、足元は依然としてゴーロ状の歩きにくい急坂が続きます。
程なく洗い流された土砂に取り残されて剥き出しになった岩を守るように根を張るブナ?の古木に出迎えられると 15:11 沢の瀬音がハッキリと耳に届くようになり、やがてヘラ南谷林道の終点に降り立ちます。
広く平坦な林道を10分近く辿ると巨大な門番が通る人を見守るように圧倒的な巨木(芦生杉?)の見送りを受けます。 15:29 林道の両側に植林された杉が目立つようになると往路に歩いたヘラ北谷林道との出合に着きますので右に採ると 15:42 5分程で平良谷橋を渡って県道に出ますので再び右に採るとさらに5分で平良集会場前を通って 15:45 少し薄暗くなりかけた県道脇で待っていてくれた車と再会します。

この後は今夜の宿、朽木渓流魚センターまで移動して反省会と明日の作戦会議で盛り上がりました。 ページの先頭へ