福甸峠 〜 小野アルプス(197.7m) 〜 高山散策道
コース概念図 ono-alps-h.jpg
↑「地図」上の○印をクリックするとその位置の画像を表示します。
2008年10月30日 (木曜日)晴れ メンバー:単独
歩行距離 13.2q/歩行時間 5時間22分 (休憩時間 0時間59分) 所要時間 6時間21分
09:45 前回歩いた「播磨アルプス」の途中で東に連なる小さな山塊が気になり、帰宅後に地図で確かめてみて来住(きすみ)山地と判明しましたが、さらに通称「小野アルプス」と呼ばれる東西に5q程の低山の連なりであることも・・・

大阪発7時48分の新快速で加古川乗り換え、スタート地点の小野町駅に9時38分に到着して早速準備を整えます。
無人駅とは思えない程瀟洒な造りの駅舎ですが、地元産の手打ちそばを食べさせてくれる店「ぷらっと きすみの」の一部を間借りしているようで、頭上には青空が広がりほとんど風もなく気温17℃と絶好のコンディションにご機嫌のスタートです。 09:46 駅前広場の西端から踏切を渡って 09:49 すぐの車道を横切り次の辻に現れる案内道標「鴨池公園⇒」に従って右へ辿りますが、先程横切った車道を右折してもすぐに合流することになります。 09:50 閑静な宅地を通る道は先程の車道と並行して西へ伸びますが 09:55 5分程で並行する車道が右へ離れるように北方向へカーブするのが見える頃、右手に別れる道へ足を進めて車道に合流する方向に向かい 09:56 ここからは車道沿いに辿り、緩やかに右へカーブすると 09:57 程なく前谷川に架かる「なかよし橋」を渡って、川沿い左岸の近道を辿る事とします。 09:59 長閑な川沿いの道を2〜3分辿ると 10:02 やがて谷川橋の架かる県道118号に合流しますので、この県道を左(=西)方向へ進むことになります。 10:03 交通量の少ない静かな県道ですので時々聞こえる小鳥の囀りに癒されながら2〜3分も足を進めると 10:06 左に「アザメ峠」を経て「ウォーキングセンター」へ続く舗装路が岐れますが、今日は縦走路を辿りますのでここは直進してさらに県道沿いを歩きます。 10:15 分岐から10分程で「来住西」バス停に着きますが、手元の地図では左に細い道が岐れて「岩倉峠」へ続くように書かれていますのでエスケープルートとして利用できそう、と頭の隅にしまってここも県道を道なりにまっすぐ足を運びます。 ※右手に広がる山裾にはひっそりと樹林に佇む小さな鳥居が顔を覗かせていますが、少し距離もありますので立ち寄らずに先へ進むと 10:20 5分程で左に「紅山登山コース」が岐れます。
また左手に見える柵の向こう側には“白鳥の越冬地”として有名な女池が静かに広がっています。

ここを左に辿れば先程の道と合流して「岩倉峠」に続いているようで 10:21 柵を潜って池畔に出るとその女池が静かな表情で迎えてくれますが、背景にはこの後辿ることになる小野アルプスの山並みが少し視界に入ります。 10:25 - 10:27 さらに県道を2〜3分進むと丁字辻に突き当たって左へ曲がって行きますが、今は正面に見える男池にも立ち寄って見ます。
この男池は毎年数千羽の鴨が越冬する事から、鴨池の名前で知られているようです。
四阿風の展望休憩所にザックを下ろして目の前に広がる男池に数千羽の鴨が羽を休めている状況を想像して見ます。 10:31 お池を後にして県道を西に進むと程なく正面右手に皿池が見えてきて、“福甸(ふくでん)古墳群 110M⇒”と打たれた立派な石標の出迎えを受けますので、 10:33 立ち寄ってみることとしますが、道は整備が行き届いていないようで皿池の右(=北)側に見える畦道状の踏み跡を進むと 10:36 前方に背丈2m程の小さな丘と福甸古墳群(1号墳)と書かれた案内板に古墳の所在を教えられますが 10:40 古墳は伸び放題の下草に埋もれて中も見る事が出来ず、直径10m・高さ約3mの円墳であることも帰宅後に小野市のHPを拝見して初めて知った程で 10:41 明確な順路もありませんので皿池の北側に伸びる畦道を通らせて戴き 10:46 民家の横から先程別れた県道118号に合流して右(=西)に足を進めます。 10:51 5分程で左手に直角三角形を連想させる西池を見やるといよいよスタート地点からもっとも遠い「小野アルプス 縦走コース」の最西端についたようで 10:56 緩やかな坂道をさらに5分登ると福甸峠が目の前に現れます。

小野町駅をスタートして約1時間かかってなんとか小野アルプスを縦走する事が出来そうです。 県道脇に打たれた“縦走 西コース(福甸峠登山口)”の道標に従って、やっと山道に取り付く事になりますが登山口には判りにくい「小野アルプス案内図」が建てられていて小さなピークを幾つも超えるコースであることだけは理解できそうです。 10:59 登山口からのルートは山の右手から緩く捲き上がりますが、 11:00 すぐ急坂のジグザグ登りに変身し斜度は増して来ますが低い山ですので息が切れる程もなく 11:10 10分程で最初のピーク・宮山(144m)に登り着きます。
山頂部は展望もなくアルプスらしさも感じ取ることはできないまま山頂部を東に辿ると 11:14 突然雑木が途切れて露岩の飛び出した尾根から南西方面の展望が開け、眼前に権現池と山陽自動車道が視界に飛び込んできます。 11:17 コースは南への急下りになり再び樹木に視界を遮られますが、急な下りも30m程で「中峠」に着き改めて登り返すことになり 11:27 70m程の急斜面を登り返すと2番目のピークと思われる白い丸が描かれた岩峰に着きますが 11:28 羊歯やササで展望が開けませんので道なりに右手に反時計で回り込むと 11:29 展望の開けた岩場に出ますので、岩場から目の前に広がるパノラマを少し楽しんだ後先に進んでササ原を回り込むと、羊歯に隠れるようにして四等三角点(点名:岩山 標高:163.78m)が迎えてくれますので例によって標石をソッと踏みます。

この山には山名板もありませんのでこの地点を二番目のピーク・岩山(163.8m)としておきます。 11:39 ササ原を縫って次の鞍部に下り出すと岩に覆われた広い斜面が現れますので白ペンキの案内に従って縦走ルートを60m程伝い降りると 11:42 鞍部には女池方面への分岐が迎えてくれますが、ここは勿論次の紅山を目指しますので直進して 11:46 登りに掛かるところで振り返ると先程通り過ぎた広い岩の斜面の見送りを受けて 11:49 トラロープの付けられた岩肌から背の低い雑木を掻き分けるように目の前に横たわる紅山の北尾根への坂道を辿ると 11:55 程なく緩やかな勾配になって明るい尾根筋に出ますが、雑木が視界を遮って展望はまだ開けないのでアルプスらしさを味わう機会もないまま紅山へ続く稜線を南に歩きます。 11:59 やがて前方が開け、眼下には山陽自動車道と加古川の市街地が少しずつ姿を現し始め曲がりくねった稜線を西方向へ廻ると小野アルプスの核心部、滑り台を連想させる長い紅山の南陵が初めて姿を現します。 12:06 登り着いた地点からU字状にくねる稜線を辿って3番目のピーク・紅山(184.2m)にほぼ予定通りにつきましたので 12:08 - 12:24 私製の山名板が付けられて絶景が広がる岩頂部に陣取って貸し切りの山頂で昼食タイムとします。 紅山山頂からは北方面を望むことが出来ませんが、西方向に権現池と背景の飯盛山までの眺望が広がり 南方面にはこの後下る馬の背の南陵と自動車道を行き交うオモチャのような大型トレーラ等、遠くには加古川の町並みが霞んで見える様子を楽しんでいると見る見るうちに昼食時間が過ぎて行きます。 12:26 食後の第一歩は流紋岩の一枚岩で造られた馬の背状の40度近い岩尾根の急斜面から踏み出す事になりますが 12:28 目の下に見える急勾配は予想以上の激下りで、フリクションのよく効いた岩場ですので滑ることはまず考えられませんが躓いたり転倒すれば一溜まりもありませんので、一歩ずつ足下を確かめながら足を運び下ろすと5分程で緩やかな岩尾根になって雑木の中を東方向に下るように変わります。

※自信のない人のためには西側に草付きの比較的緩やかなルートが用意されているようです。 12:32 緩やかになった岩尾根から振り返ると岩肌に赤い部分が目立ちますが、赤みがかった地衣類が岩に付着しているためでこれが紅山の名前の由来だとか・・・ 12:38 高度差にして約100m下ると丁字状の岩倉峠に降り立ちますが、ここには女池からのコースが左手方向から南北に通っていて縦走コースはここで西コースと中コースに区分されるようで、一旦この丁字辻を右(=南)方向へ100m程辿ると 12:40 私製道標が左手に縦走・中コースへの入り口を案内してくれますので左折して電力会社の管理道を登ることとします。 12:49 道は結構急な斜面を準備して迎えてくれますが、眺望の無い岩肌も 12:51 送電鉄塔の建つ尾根尻に登り着くと後方(=西側)が開けてきて 12:55 先程下ってきた紅山南陵の岩尾根が見事な傾斜で見送ってくれます。 13:02 緩やかな登りに変わると間もなく小野アルプスの最高峰、4番目のピーク・惣山(197.7m)<通称:小野富士>の山頂に着きますが 13:02 南北に長い山頂部は四つ辻になっていて、縦走コースは右(=東)方向に続きますが私製の山名板が付けられた山頂は展望がありませんのでひとまず200m前方(=北)にある展望デッキへ立ち寄って見ることにします。 13:04 山頂に設置されたベンチの位置で縦走コースへのルートを確認して北へ伸びる山道に足を進めると 13:07 道は大きく飛び出した露岩を超えて通りますので露岩からも北側に広がる大展望で目を休めた後 13:09 - 13:12 山頂から北へ張り出した尾根を少し下ったところに展望デッキが設えられていて、 ※デッキの上からは往路で歩いた鴨池が相変わらず静かな佇まいを見る事が出来ます。 13:17 山頂に戻って縦走路を左(=東)方向へ辿りますがこれまでのようにメリハリのあるアップダウンはなく緩やかな稜線を下って 13:23 岩肌の剥き出しになった緩斜面を登り返すと 13:25 後方に今越えてきた惣山の南北に長い山容と立ち寄ってきた展望デッキが静かに見送ってくれます。 13:27 程なく緩やかな稜線を登り返して5番目のピーク・アンテナ山(170m)に着きますが、西南方向の見晴らしが効いて明るい山頂も山名の由来となる共同受信アンテナが目の高さにあって如何にも里山らしい雰囲気を醸し出していますが 13:30 紅山を除けばアルプスらしさを見いだすことができないまま、アンテナに見送られて少し急な下りに差し掛かると 13:30 前方からはこの後訪れる6番目のピーク・総山が顔を覗かせてくれます。 13:35 標高差が60m程の鞍部に降り立つとここに公設の道標が打たれた分岐があって、左へ辿れば朝通過した県道の東入口に続くようですが今は縦走コースを直進し 13:45 緩やかな尾根筋を登り返したところで道は右へ直角におれますが、ここが6番目のピーク・総山(168.3m)のようで三等三角点(点名:総山 標高:168.26m)が打たれていますのでソッと踏んで通り過ぎます。 13:51 背丈を超す雑木に囲まれた緩やかな坂を下りますが 13:54 山頂から10分程で南北に走るアスファルト舗装された道に飛び出しますが、ここがアザメ峠で縦走・中コースと東コースの分界になります。 13:54 峠は丁字になっていますので縦走・東コースへの取り付きは案内もありませんので少し離れているのでしょう。 13:55 ひとまず向かい側に祀られているお地蔵様に、ここまでの無事のお礼とこの後の無事をお願いしますが台座には「莇最寄」と書かれていますが“あざめ”と読むのでしょうか? 14:05 東コースへの取り付きが判りませんので一旦右(=南)方向へ50m程辿ってみますが、見あたりませんので改めて北方向を辿ると70mの位置に東コース入り口の公設道標が確認できましたので 14:07 ここから東コースへ取り付く事とします。 14:12 これまでの西コースや中コースとはうって変わった静かな里山の情緒を感じながら、緩やかな谷道を東方向に伝うと鞍部に着いたところで「両来住」と掘られた石柱に出逢いますが、直角に北に折れて緩やかな尾根筋を辿ると 14:16 7番目目のピーク・柿木山(160m)と思われる目立ちにくい山頂を越えると緩やかな下りに変わり、丸木で組まれた小橋で水の涸れた溝を渡り 14:21 根本から10本程の幹に別れた珍しい木(イカの木?)を右に見やって穏やかな山道を下ると 14:23 あさぎり山道との分岐がある鞍部に着きますので、左へのあさぎり山道を見やって高山方向へ直進します。 14:29 1m幅の整備された快適な道を辿り、ササと雑木に挟まれた緩やかな坂を登ると道外れの判りにくい所に8番目のピーク・安場山(156.3m)に打たれた四等三角点(点名:来住 標高:156.31m)があったようですが、気づくことなく通過してしてしまうことになりいつの間にか緩やかな下り坂を進んでいることにやっと気づきますが 14:39 すぐ緩やかな登りに変わり、10分程で9番目のピーク・愛宕山(156.3m)と思われる地点を通過します。 14:42 その愛宕山から50m程足を進めると前方にNTTの電波塔がハッキリと視界に入りますが、少しずつ鞍部に近づくと雑木の陰に隠れて静かな樹間の散策気分で足を運ぶと 14:47 緩やかに道は登りに変わり5分程で開けた台地に登り着きますが、 14:49 すぐ左手には「小野アルプス縦走路入口」と書かれた公設道標が打たれ、その向こうにはNTTdocomoの電波塔が建てられた9番目のピーク・前山(138m)を見ることが出来ます。  14:50 ここからは管理道を50mほど西へ辿りますが、管理道が左へカーブする所で「ゆぴか⇒」と書かれた案内標識が迎えてくれますので管理道と別れてこの細い山道に足を進め 14:55 やや急な樹間の荒れた道を下ると、コース中で最後となる鞍部・日光峠に降り立ちます。 14:59 峠からは緩やかに登りますが道は整備の行き届いたなだらかな起伏を見せて南東方向へ辿り 15:01 コース中10番目のピーク・高山の南側を捲くと木の間越に「ゆぴか」の駐車場が目に入ります。 15:08 やがて捲き道は高山展望広場からのルートと合流しますので標識に従って右手の「ゆぴか」へのルートを下ります。 15:10 木の間越に現れる「ゆぴか」も次第に大きく迫ってきて 15:11 先程の合流箇所から3分も下ると「高山散策道」の標識が打たれた「ゆぴか」に降り立ちます。 15:12 - 15:50 広い駐車場とシンプルな造りで迎えてくれる白雲谷温泉 ゆぴかでノンビリ汗と疲れを流した後は 15:55 県道375号(平荘市場線)に出て東へ足を進めると 16:06 「ゆぴか」から15分程で今回のゴールJR市場駅に着きますが、小野市観光マップの建てられたこの駅舎もなかなか洒落た造りで駅名より目立つ“ぶらり きびた”の文字に何か暖かいものを感じながら16時15分発の加古川行きに乗り込みます。 ページの先頭へ