丸滝谷 〜 大日岳(1094m) 〜 細尾
コース概念図 marutaki-h.jpg ALT="コース断面図">
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2007年07月08日 (日曜日)薄曇り時々晴れ メンバー:単独
歩行距離 10.1q/歩行時間 4時間53分 (休憩時間 0時間40分) 所要時間 5時間33分
10:17 多くのコースが交錯する金剛山ですが、最近になって初めて知った人気のコースを一度歩いて見たくなって、休日運転ダイヤを利用して金剛バス・葛城登山口バス停からR309を水越峠方向へ向かいます。
天候は薄曇りで気温26℃と、今日も汗まみれを覚悟して正面に見える北尾根を眺めながらノンビリと道端を辿ります。 10:22 下之橋まで来ますと先行のハイカーが何やら立ち話をされていますが、どうやら初老の方に金剛山のルートを説明されているようですので追い抜かさせて戴きます。 10:24 水越トンネルが見えてきますと、先日歩きました石ブテ尾根道と同じように右に別れる旧道(富田林街道)に足を進めます。 10:26 すぐ、6月に歩いた青崩道・石ブテ尾根道への左岸林道を右に見やって公衆トイレ前を通過しますが、休日と言うこともあってスタートに備えて利用される多くのハイカーで賑わっているようです。 10:29 水分橋を過ぎますとすぐ今回歩く丸滝谷への入口が現れますので、右折して水越川に架かる石筆橋を渡ります。 10:30 すぐの分岐を戻るように右折してコンクリート舗装された3m幅の石ブテ谷右岸林道に足を進めます。 10:31 植林に囲まれヒンヤリとした右岸林道からガンドガコバへの太尾ルート取付を左に分けて、やや急な勾配が付けられた林道を辿ります。 10:42 樹林が切れますと、石ブテ谷を挟んで対岸には6月に歩いた石ブテ谷左岸道が見え隠れしてきます。 10:44 石筆橋から15分程でやがて右手には大楠公堰堤が姿を現しますと、前回歩いた石ブテ尾根へ続く左岸道や最初の休憩を採った休憩所が対岸に見えます。 10:47 2〜3分で右岸道の終点に着きます。
目の前には先日歩いた石ブテ尾根が、そしてその尾根を挟むように石ブテ谷もここから東と西に別れます。
“人気bP”のコース、丸滝谷ルートはここから辿ることになります 10:48 林道の先で石ブテ東谷を跨ぐように鉄板の橋が渡されていますのでこの橋から前方に伸びる踏み跡へ足を踏み入れ、いよいよ興味深い第一歩が始まります。 10:51 すぐ植林の中に続く細い杣道は谷の左岸に沿って南方向に伸びて行きます。 10:54 徐々に沢の瀬音が大きくなってきますと左足下から落差1m程の小さな小滝が迎えてくれます。 10:56 鉄板の橋から10分弱で初めて石ブテ東谷の右岸へ踏み跡は渡ります。 10:56 振り返りますと周囲の樹林は完全に雑木に覆われ、目映いばかりの柔らかな緑や爽やかな瀬音を楽しみながら岩床を右に左にと辿ります。
胸ポケットのラジオで「大阪市内の最高気温は31℃・・・」とウンザリするような予報をしていますが、雲間から薄日が顔を覗かせている山間の沢では20℃という別世界の涼しさを満喫しながら谷筋を遡ります。 11:06 - 11:09 鉄板の橋から15分、谷筋が2方向に分かれた丸滝谷出合に着きます。
左から流れ込むやや水量の多い谷が石ブテ東谷で、入口にはトラロープの付けられた6m程の滝が砦のように立ちはだかっていますが、今回は右の丸滝谷を辿りますので少し立ち寄るだけにします。
滝に向かってすぐ右手には中尾ノ背ルートへの取付があってここにも捨て縄が付けられています。 11:12 どちらも面白そうな雰囲気を見せていますので、いずれ訪れてみたいと思いながら出合から水量の少ない丸滝谷へ足を進めます。
目の高さに付けられた手作り道標に案内されて、緑に覆われた野趣豊かな自然林の中をマイナスイオンに包まれて辿ります。 11:17 暫くは穏やかで明るく広い谷筋の散策路が続きます。
殆ど手つかずの大自然がこのコースの人気の秘密でしょうか?
全く出会う人もなく緩やかに流れる潺(せせらぎ)をノンビリと遡ります。 11:22 丸滝谷出合から10分少しで谷は左右に別れますが、道標は勿論見あたりません。
右は水のない支谷のようで左は少ないながらも水が流れていて、僅か10m程先には4m程の斜瀑が懸かっていますので左の踏み跡へ進み、この斜瀑を右手から越えます。 11:24 少し谷筋も深くなってきたようで陽射しも弱く、周りの緑色も深い緑に変わってきますとザックに取り付けたGPSも衛星信号を掴まえることが出来ない状態が多くなってきます。 11:27 左手に崩落跡のような傾斜地を見上げて、この後に出迎えてくれる素晴らしい景観をワクワクと予想しながら辿って行きます。 11:32 静かな渓相から少しずつ凹凸のある岩肌に変わってきますと勾配も増し、徐々に沢の流れも急になってきます。
程なく2m程度の小さな滝に迎えられますので水に濡れて滑りやすい岩肌を注意しながら上流へ向かいます。 11:35 続いて3m程の落差を流れ落ちる斜瀑が現れますので足場を確かめながら左端を一歩ずつ慎重に登ります。 11:38 次々に姿を現わす小さな滝も色々な姿で迎えてくれますので、見飽きることはありません。
次いで迎えてくれる4m程の小滝は人工の石積かと思える程整って見えますがれっきとした自然の営みが作り上げた岩壁で、清冽な流れが心地よい水音を奏でながら流れ落ちていますのでここも左端を注意して登ります。 11:41 次に4m程の滝が目の前に姿を現わしますが、今までの斜瀑とは異なりグンと垂直に近い傾斜を勢いよく水が流れ落ちていますのでルートも右側からトラロープの垂らされた岩場を捲き上がります。 11:44 続いて岩を階段状に積み重ねたような3m程の滝は左側を登ります。 11:46 息を継ぐ間もなく小さな滝が次々と姿を現し、全く退屈する暇を与えてくれそうにありませんので次に出迎えてくれる滝を予想しながら丸滝谷を上流に辿ります。
雲間からは強い陽射しが差し込んでいますが手元の温度計はなんと18℃を示しています。 11:48 次の滝は2m程ですが、1枚岩を伝い落ちていますので足懸かりが少ないため岩の右横を捲きます。 11:53 さらに5分程で45度の傾斜面を滑り落ちる5m程の滝に着きますので、左の草付きに足場を確保して滑らないように上がります。 11:58 5分程上流には1m程度の、滝とは呼べない程小さな段差もありますが苔の付着した岩は転倒や滑落の危険が伴いますので今まで以上に気をつけて岩場を上がります。 11:59 すぐ上流には4m程の滝が待ち構えていますが、水際は滑りますので右横を捲いて登ります。
滝の上部から振り返りますと結構急な谷筋を遡行してきた事に改めて気がつきます。 12:01 暫くは緩やかに登る岩床を辿りますが、少なくなった水流を見ながら穏やかな沢筋を辿ります。 12:05 - 12:07 やがて左手から小さな沢が合流してきますが、すぐ先に5m程の1枚岩を僅かな水の流れが伝い落ちているのが目に付きます。
ここが丸滝(通称下の丸滝)で中尾ノ背に続く沢歩きルートが通じているようですのでチョット立ち寄ってみます。

※この丸滝は「山と高原地図」にも“マル滝”と記載されています。 12:15 先程の丸滝谷に戻ってさらに谷を詰めて行きますと倒木が目立ち出して、殆ど水の流れが無くなってきますのでどうやら源流部に近づいてきた事が直感出来ます。 12:23 5分少々で丸滝谷右岸(=左手)に落差10数メートルの上ノ丸滝が姿を現しますが岩肌を湿らせる程度で水の流れは殆ど見ることが出来ません。
滝面の右手にトラロープが垂らされていますが、岩肌が逆層になっていますのでロープに頼らなければ登れそうにありません。
・・・が、滝面の左側には小さな岩角もありますので強度の判らない古いロープには頼らず、岩角にホールドを確保して落ち口までよじ登ることとします。

※この上ノ丸滝も「山と高原地図」には“(危)”と記載されています。 12:26 一旦数メートルの所にある岩棚に登り着いて見下ろして見ますが、予想していた程の高度感はありません。 12:33 すぐ上段に3m程の小滝がありますので左手に付けられたロープに案内されて落ち口に登り着きますと、この谷に入って初めて下ってこられる単独行の男性に出逢います。 12:37 ここからは中ノ瀬の稜線に突き上げるV字に抉れた狭い溝状の涸谷を辿ることになりますので、暫くは急峻なザレた谷筋歩きが続きます。 12:40 抉れた谷筋を150m程上流に伝いますと溝状の谷もグッと開けて、一旦左へ張り出した支尾根との鞍部に登り着きます。 12:45 - 12:47 暫く衛星信号を捉えることの出来なかったGPSも正しく作動したようで、高度885mを示しています。
小さな鞍部のすぐ先は二俣になっていますので少し休憩を挟んでこの二俣を左に採ります。 12:49 目の前に強烈なザレ場の登りが現れます。
まるで蟻地獄を思わせる急坂の右手に捨て縄が提げられていますので幾分緩やかな右手から捲いてザレ場を登ります。 12:53 さらに急峻な登りは続きます。
目の前に細引きが付けられた急傾斜の谷道が待ち構えていますので、この細引きが付けられた踏み跡をよじ登ります。 13:01 壁のように立ち塞がる激登りも終わりに近づいたようで、左上方に稜線がチラチラと見え出しますと今まで真っ直ぐ登っていた踏み跡が左へ斜面を横切るように変わり、ササ原の広がる尾根筋に飛び出します。 13:05 ササ原を一掻きで中尾ノ背からの道に合流しますので、この丁字路を右手の小高い坂道に向かいます。 13:10 上ノ丸滝から45分で尾根に登り着きますと前方から石ブテ尾根ルートと合流しますのでここを左へ登ります。 13:14 尾根上に伸びるやや急坂を一登りで太尾からの道と合流する六道の辻に出ますのでここは右への道を辿ります。 13:24 薄暗い植林の中に伸びる少し平坦な道から大日岳直下のやや急な階段状の道を登りますと、 13:27 - 14:00 2〜3分で大日岳(1094m)に登り着きますので、ここで大幅に遅い昼食タイムとします。
山頂に備え付けられた大きな温度計は21℃と快適な涼しさであることを教えてくれます。

※山頂のベンチから、靄ってはいますが開けた西側の展望を楽しみながらノンビリとした昼食タイムを過ごします。 14:09 食後はササと雑木に囲まれた平坦な道を南へ向かいますが、5分程でY字状の分岐につきますので6月に歩いた時と同じく左へ足を進めます。 14:11 すぐ次の分岐が現れますのでここでも左に採って暫く植林の中を辿ります。 14:12 50m程進みますと丁字路に突き当たりますのでここを右へ進みます。

※左への道は未踏ですが、手元の地図に依れば狼谷へ下るルートのようですが・・・・(?) 14:14 尾根道を緩やかに登りますと再び丁字分岐に出ますのでここは左へ採ります。

※ココを右へ辿りますと山頂広場への迂回路になります。 14:15 50p幅の道は最高峰の北側中腹を横切るように東へ伸びて行きます。
ほぼ水平な道ですが左が切れ落ちた箇所もありますので山側(=右手)には補助ロープが張られています。 14:18 やがて道は仁王杉の近くで表参道に合流します。 14:21 左方向に進みますとすぐ一ノ鳥居ですので潜り抜けて、ここからはダイトレを南に辿る事になります。 14:45 一ノ鳥居からノンビリとダイトレを25分程辿りますと右手に香楠荘を見やって程なく伏見峠の手前で左手に伏見道・小和道を分けます。 14:46 すぐ先の伏見峠から右へ下る念仏坂を見やって左への地道に足を進めます。 14:48 左手が植林されたササ原の中、ダイトレを100m程辿りますと左の植林を縫って天ヶ滝新道が下って行きますが、今はダイトレを辿りますのでここを直進します。 14:49 道はこの後1022mのピークに向かって緩やかな丸太階段を登ります。 14:58 伏見峠から10分と少しでどこが山頂か判らない平坦な1022mピークの植林帯を通り過ぎます。 15:01 樹林の中を緩やかに下り始めますと右手から小さなお地蔵さんの出迎えを受けます。
ここが細尾分岐ですのでダイトレと別れて右へ伸びる細尾を下る事とします。 15:05 50p幅の快適な尾根道ですが、周囲を覆い尽くすササは昨日までの雨を充分吸い込んでいるようでズボンの裾を容赦なく濡らしてくれますのでスパッツを付けることとします。 15:12 益々ササの背丈は高くなり胸元まで覆い被さって足元も見ることが出来なくなってきますので、足探りで道の状況を確かめながら下ることになり、スパッツも全く役に立たなくなってきます。
仕方なく肩口から膝までビッショリと濡れながらササ原を掻き分けて下る事になります。 15:13 突然掻き分けたササの間から二輪のササユリが顔を現し、驚かされます。
一瞬ですが、ビショビショに濡れた不快感も吹っ飛んでしまいます。 15:15 やがてササの背丈も膝の高さくらいになりますと2m幅の作業用林道が左手から合流してきますので、ササ原に覆われた尾根道から退散して左に下る林道を伝います。 15:29 林道は苦手な舗装路ではありませんので気持ちよくエスケープする事が出来そうです。 15:30 大きく谷を捲いて下る林道は久留野峠から下るコンクリート道に合流してロープウェイ千早駅前へ下ります。 15:43 下りきったところで車止めのゲート横から駅前のコンクリート道に出ます。 15:50 最後はロープウェイ前バス停までコンクリート道を下りますが、バス停には富田林行きの金剛バスが待ってくれていますので早速乗り込んで今回も無事帰宅の途に着くことが出来ました。 ページの先頭へ