七人山コル 〜 雨乞山(1237.7m) 〜 杉峠・コクイ谷
コース概念図 コース断面図
↑「地図」上の○印をクリックするとその位置の画像を表示します。
2007年05月26日 (土曜日)晴れ メンバー:5名
歩行距離 11.2q/歩行時間 7時間40分 (休憩時間 1時間22分) 所要時間 9時間02分
《レポート画像》
↓クリックで画像が拡大します。
到着 - 出発 《ルートポイントのあらまし》
09:52 今回は山仲間の“なかりん”さんから「雨乞岳へ行きませんか」とのお声掛けを戴き、勿論二つ返事で同行させて戴くことに・・・・

集合場所のJR近江八幡駅前にはなかりんさんが既にマイカーで待機中
メンバー5人が揃ったところで車に便乗させて戴き国道477号を一路今回のスタート地点「武平トンネル西口」に移動すると、鈴鹿セブンマウンテンの主峰「御在所岳」が雲一つ無い青空に頭を突き上げて迎えてくれる
運良く1台分の駐車スペースが確保出来たので案内図でコース確認を兼ねて出発準備を済ませる

09:53 車道を少し戻り峠谷の橋横にある登山ポストの前から雑木に囲まれた登山道に足を踏み入れる
09:56 すぐ樹林はヒノキの植林に変わり木漏れ日の中を辿ることになり
10:02 御在所岳から南西に伸びる尾根を捲くようにほとんどアップダウンのないまま左足下がりの道を西へ向かう
10:39 植林が途切れて背丈ほどのササが目立ち始めると足元には少し泥濘が現れ、
そろそろ鈴鹿名物の山ヒルが出迎えてくれるのでは・・・と少し足元を気にしながらササ道を通り抜ける

※この希有が冗談で無くなり、15分程歩いたところで前を登るメンバーのズボンを這って挨拶に訪れようとしている山ヒルを見つけて手で払い落とすというハプニングがあったが、その後は遭遇することもない

10:48 暫く続いた緩い登り道から再び平坦な道が続くが、鮮やかな緑に彩られたブナ林が広がるこの辺りが地図に載っている“沢谷乗越”のようだ
しかしまったく峠らしい雰囲気を感じる事が出来ないまま緩やかな下りに向かう
10:53 乗越を過ぎると緩い坂を徐々に下り始める事になるが、やがてクラ谷へ流れ込む支谷の小さな流れが細い道に左右から絡みながら西へと続く
10:58 支谷の流れを右下に見やって少し沢から離れて木立の間を縫うように心持ち登って行くと・・・
11:00 - 11:05 小広く平坦な台地に出る
手元の地図に「窯跡の平」と案内されている三叉路で道傍の幹にも案内板が付けられてる
武平峠を出発して凡そ2時間になるのでここで最初の休憩を挟む
11:06 先程まで辿った北へ伸びる支谷を右に見送って、西に横たわる小さな尾根へ登る涸れ沢に足を進める
11:07 昨日降った雨で日陰の谷筋には小さな水溜まりも出来ているので足元にも気を配りながら小さな尾根に登り着く
11:11 尾根を横切るように越えるとクラ谷への下りが待ち受けている
植生が変わってきたようで目の前には浮き出るような鮮やかな新緑が視界一面に広がっているので、目を癒しながらクラ谷へ続く道を下ることとする
11:19 尾根を下り初めて10分で谷筋は開けた緩斜面に様相を変えてくると
11:21 間もなく愛知川(えちがわ)源流の一翼を担うクラ谷の右岸に降り着く
11:22 すぐに水流の少ない沢を石伝いで左岸に移り3m程の壁岸の上に渡る
11:29 広く明るいクラ谷の左岸に沿って新緑に染まる山肌をノンビリと上流に辿る
11:45 ところどころに懸かる小さな滝を高巻いたり、
11:50 岩肌伝いの流れを左岸右岸に渡り返したり、炭焼窯跡と思われる石積みに目を楽しませて貰いながら渓流沿いを遡る
12:06 - 12:09 殆ど水が無くなってくると前方が大きく開けてクラ谷の源流付近を包み込む鮮やかなブナの緑に目を奪われながら一登りで七人山のコル(1030m)に着くので、2回目の休憩を採る
12:11 鞍部から左(=南)への尾根に取り付いて浮き立つような若緑に塗りつぶされたブナのトンネルを潜る
12:14 ブナが途切れると一面を覆い尽くす深いササ道に変わるのでルートを足で探りながらササを掻き分けて見上げる東雨乞岳を目指す
12:24 道はU字に抉れて歩きにくい堀割状の急登になるので、横を伝い分けながらササ原のトンネルを通り抜け
12:46 勾配も緩やかになりササの背丈も腰の高さになると展望も徐々に開けてくる
振り返ると波打ち重なる山並みが見えるが、黄砂の影響?で360度の遠望はあまり期待できそうにない
12:50 - 13:25 七人山のコルから40分程で「東雨乞岳(1220m)」に登り着く
山頂は予想していた程のハイカーも見られず5〜6人の先客とワンちゃんが食後の一時を寛いでおられるので、我々も360度の展望をオカズに少し遅い昼食タイムを楽しむ事にする
13:26 食後は貸し切りの山頂で少しノンビリした後ジロウギュウから望んだ剣山への稜線風景とイメージをダブらせながら今回コース中の最高峰・(西)雨乞岳へと続くササ尾根へ足を進める
雨乞岳から杉峠へ下る尾根尻では先程山頂でお逢いしたワンちゃんと単独行の男性が展望を楽しんでおられる
13:28 ササ尾根を鞍部まで下ると左に“イナガ谷”へのコースが別れ、右にも道が下ってゆくようだが道標は見あたらない
13:39 - 13:42 ササに覆われた尾根を登り返すと鈴鹿第2の高峰「雨乞岳(1237.7m)」山頂に着くが、ササに覆われた狭い山頂では数人のパーティーが昼食タイムを楽しんでおられるので、足早に山頂を辞すことにする
登頂記念に三等三角点(点名:雨乞岳 標高:1237.67m)をソッと踏んだ後、黄砂越しに鈴鹿山系で最も西にあって冬季には見事な樹氷で知られる綿向山(1110m)を左手に見ながら、背丈ほどのササを分けて北に向かう
13:43 突然、ササ原の右手が開けるとその昔に雨乞いの儀式が行われたという“大峠の沢”と呼ばれる池が目の前に姿を見せる
13:49 再び視界を遮るササ原を漕いで北へ辿ると少しずつ視界が開け、先程ワンちゃんと男性が展望を楽しんでおられた尾根尻の露岩が見えてくる
13:51 露岩の上からは右前方眼下に広がる愛知川(神崎川)源流域のブナ林が見下ろせるようだが、今は岩を見やって通過する
先程昼食を広げた東雨乞岳のノッペリとした大入道の頭のような山容を見やって露岩の横から杉峠への下りが始まる
13:58 先程までのユッタリとしたササ尾根歩きから雑木の中の急な下りで一気に高度を下げて行く
14:12 - 14:22 尾根尻から20分程急坂を下ると、戦国時代には茶屋もあって織田信長や武将が通ったと言われる杉峠(1042m)に着く

※峠から愛知川方面への下り口には逞しく生き続ける見事な大杉の姿が京都北山の白倉中岳の大杉を連想させてくれる

14:24 ここからは大杉の右側山腹に付けられたジグザグの急坂を下ることになる
14:30 やがて左足下がりの中腹道を進むが途中で道が崩落した箇所も現れるので滑落しないよう慎重に通り過ぎる
14:43 杉峠から20分程で平坦に整備されて石積が散見される台地が現れる
案内書等に依ると雨乞岳周辺に6カ所あった鉱山の拠点となる飯場跡で最盛期には700人ほどの人が暮らしておられたそうだ
14:51 さらに10分程ブナ林の中を辿ると案内板の設えられた御池鉱山跡が現れる
14:55 さらに足を進めると左手から爽やかな潺(せせらぎ)を見せる“下重谷”が迎えてくれるので、飛び石伝いに渡り
14:59 やがてハット息をのむような素晴らしい若葉で装ったブナ林が迎えてくれる

※今の季節も見事な彩りを見せるが、スッカリと黄葉に着替えた秋にはまた違った鮮やかさを見せてくれる事だろうと想像力乏しい頭にイメージを思い浮かべて見る

15:08 道は右手に神崎川本流を見下ろしながら山腹道を緩やかに下ってゆく
15:25 下重谷を過ぎて30分で初めて神崎川本流を右岸に渡るが、前日降った雨の所為か適当な飛び石がなかなか見つかず、少し水に浸かりながらの渡渉を敢行する
15:39 - 15:56 時々現れる窯跡を見やって右岸沿いの道を辿ると10分少々で「コクイ谷出合」に進路を遮断される
よく見ると赤いテープの捲かれた幹の横に沢への踏み跡とトラロープが付けられているので川岸に降るが、やはり飛び石伝いでコクイ谷右岸へ渡れそうな所は見あたらない
やむを得ずここでも浅そうな川底を探して渡渉する事になる
15:52 ※中には童心に帰り素足で渡渉するメンバーも現れ、ユックリと時間を潰す
16:03 ※コクイ谷右岸の広場で地図を確認しながら賑やかな休憩を挟む
16:11 コクイ谷右岸を進んですぐ左岸へ渡るが、ここは何とか飛び石伝いで渡る事が出来るので靴を濡らす事無く渡り左岸に着けられた踏み跡を辿る
16:27 コクイ谷出合を後にして30分、右岸に懸かる小さな滝の出迎えを受ける
GPSで確かめると丁度コクイ谷の中間点辺りまで来たようで、この先どのような景観が迎えてくれるのか少し興味を憶えながら谷筋を辿る
16:36 この後も小さく沢を渡り返すが適度に飛び石があるので靴を濡らすことなく遡る
16:38 左手前方に黒谷が見えてくると右岸へ渡り返す
ここも飛び石伝いでは渡れそうにないのでなるべく浅瀬を探して靴が濡れるのを少なく済むように渡渉する
16:40 やがてほとんど流れのない黒谷を左にやり過ごしてさらにコクイ谷を遡る
16:50 すぐに何度目かの渡り返しで沢谷とクラ谷に別れる「沢谷出合」に着く
16:51 落差15m程の“沢谷の滝”を左から高捲いて滝の落ち口から沢谷を遡る
16:54 程なく沢谷を離れて涸れ谷に足を進め、小さな尾根を乗り越える
17:09 引き続いて沢谷の西を流れる支谷の右岸沿いに緩やかな露岩混じりの踏み跡を進み、GPSで確認すると往路で別れた“窯跡の平”まで残り120mの地点を示しているので沢遊びの余韻を楽しみながら右岸をノンビリ辿る
17:10 谷が大きく開けてくると前方上部に見覚えのある道標が木の間越しに見える
17:12 - 17:21 沢谷出合から20分で「窯跡の平」の三叉路に無事戻り着き、ここで最後の休憩を挟んで往路を“武平峠トンネル西口”の駐車スペースまで辿る事になる
18:22 緩やかな雑木帯の登りも沢谷乗越を過ぎると植林帯の緩やかな下りを抜けて、窯跡の平から1時間でスタート地点の駐車スペースに到着

この後は野洲川ダムまでオーナーの車で移動して国民宿舎・かもしか荘で汗を流し、さらに車で近江八幡駅まで同乗させて戴く

※なかりんさんのお陰で久しぶりに鈴鹿山系で楽しい1日を過ごすことが出来た 有り難うございました そしてお疲れ様でした

ページの先頭へ