国分登山口 〜 牛松山〜明智越(636.0m) 〜 保津川遊歩道
コース概念図 コース断面図
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2007年02月24日 (土曜日)曇り一時雪 メンバー:3名
歩行距離 12.9q/歩行時間 5時間42分 (休憩時間 0時間52分) 所要時間 6時間34分
《レポート画像》
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到着 - 出発 《ルートポイントのあらまし》
京都駅から山陰本線(各駅停車)に乗って37分、亀岡に近づくと車窓右手に端正な山容が目に付く
地元では“丹波富士”の愛称で親しまれている「牛松山(636m)」だが、今回は古い歴史を持つこの山を歩くことになったので列車の到着を待ってホームに降り立つ

※左の画像は「亀岡市」のサイトからお借りしたもので、山行当日のものではない

10:23 “ふるさとバス”に乗り継いで10分、今回のスタート地点「国分」バス停で下車する
10:28 バス停から南方向を眺めると小塩山〜ポンポン山〜明神ヶ岳の連なりが今日の山行を祝福するように見守って呉れている
10:30 自販機で飲料水の補充などを行い、準備が整ったところでバス道を20m程戻り、火の見櫓の建つ三ツ角を左折する
道角には“丹波七福神・布袋尊(ほていそん)霊場”養仙寺へ0.3qと書かれた案内標式がある

※後で調べてみると丹波七福神めぐりのハイキングコースもあるようだ

10:32 今回の取り付き点がある愛宕神社への道案内を目にすることが出来ないので、ひとまず正面に見える牛松山へ向かってノンビリ辿る事にする
10:35 すぐ傍にあるはずの愛宕神社だが視界に入らないので、まずは養仙寺へ向かうがいきなりT字路に進路を塞がれる
ここを左折するのが正解だったようだが判りにくい道標の所為?で我々は右へ遠回りしてしまった
10:40 右は養仙寺の境内で行き止まりのようなので私だけ少し戻り左へ足を進めてみると愛宕神社の標識が目に付く
「こっちが正解や!」メンバーに一声かけて
舗装道路を山手に向かった
10:42 すぐ案内書等で見覚えのある休憩施設が建つ和らぎの道に飛び出す
正面のこんもりとした森で最初のポイントとなる愛宕神社の静かな佇まいが目にやっと飛び込んでくる
10:44 - 10:48 鬱蒼とした森から顔を覗かせる小さな鳥居の下を潜ると奥まった愛宕神社・本殿が清楚な佇まいで迎えてくれるので、同行の2人が養仙寺に立ち寄っている間に今日の山行の無事をソッとお願いする

※『丹波の神社』サイトによると、愛宕神社は継体天皇元年に神殿が建立され元愛宕とも呼ばれ、本殿は重要文化財に指定されている山城国鷹峯に当社の分霊が祀られたが、その後和気清麻呂の請願により嵯峨山(現愛宕山)山上に移したと書かれ、また道端の案内板には「境内には亀岡の名木に指定されてゐる巨木数本をはじめ、樹木が鬱蒼と茂った一体にはムササビが生息する」といった旨の説明がなされている

10:50 養仙寺を散策していたメンバーも揃ったところで“和らぎの道”を北へ進み、愛宕神社の北側から山手に伸びる舗装された林道へ足を進める
10:53 やがて右手に“千歳簡易水道第二配水池”を見やって緩やかに林道を登る
10:55 愛宕神社の裏手に回り込むようによく踏まれた山道が右手に現れるので左手の樹木に付けられた小さな道標に案内されてここから牛松山に取り付く
10:56 流石ご当地で人気の山と見えてしっかりとした2m幅の道が植林の間を縫ってやや急な勾配で牛松山へ導いて呉れます
11:00 暫く樹林に覆われた尾根筋への急坂を辿ると愛宕神社から15分でT字路に突き当たるので、左に続く露岩の飛び出した急坂の尾根道をジグザグに足を運び上げます

※ここで右へ下る道は手元の地図には載っていないが毘沙門へ続いているようだ
※画像は分岐を左に折れたところから振り返って見たものです

11:13 樹間に伸びる急坂の連続で普通ならとっくに汗が噴き出しているはずだが、さすが2℃という今の気温では汗もほとんど吹き出るタイミングが取れないようでタオルの出番も回ってきそうにない
11:14 - 11:16 愛宕神社から25分程で350m地点の尾根尻に登り着いたようで、急な登りも影を潜め平坦な道に変わるので少し足を休めて呼吸を整えます
11:19 平坦な尾根道に足を進めると右後方の谷筋から少し荒れた道が合流してくる
地図には勿論記載されていないが目で追いかけてみると保津ヶ丘公園辺りから登ってきている踏み跡のようだ
11:36 再び目の前に立ちはだかるような牛松山の西尾根への急登が始まる
11:42 相変わらず樹林に覆われた山道なので展望は利かないが、木の間越しにウッスラと望める亀岡の市街地を振り返りながら急坂を登ると鉄パイプで組まれた簡易なゲートに到着する
はたしてどういった目的で付けられたゲートなのか判らないが・・・・
11:49 - 11:58 頭上を覆う灰色の雲間から細かい雪がちらついて来ますので取りあえず手袋を装着する
やがて目の前に亀岡TV中継所の出迎えを受けますと急坂も少し緩やかになるのでここでも少し足を休めることにする
11:58 既に急坂は登りきったようで、山頂を目前にして比較的なだらかな坂道が広がっているので自然にピッチも上がる
12:03 - 12:05 右手に小広い台地が見えてくるので立ち寄ってみる
ここには三等三角点(点名:金比羅 標高:629.20m)が打たれているが、山頂ではないのに洛西歩山会の手になる間違った山名板(636m)が雑木に付けられている
12:05 ここからはほぼ平坦な山頂部を北東方面に進み標高差にして7m程高さを上げてゆく
12:10 程なくNHKのパラボラアンテナが建てられた牛松山(636m)山頂に付くる
霧状の細かい雪がちらつく山頂から、金網越しに東の雪雲に霞んだ愛宕山がウッスラと顔を覗かせている
12:16 - 12:43 山頂から50m程南東に下ると、保津川下りの船筏師さんの守護神である金刀毘羅宮に付くるので社殿横の絵馬堂で昼食タイムとする
絵馬堂では7名の先客パーティが宴会中ですので挨拶を済ませて片隅を使わせて戴く

※絵馬堂にはミニチュアの小舟が2艘奉納されて、天井からつり下げられている

12:45 食後は宴会で賑わう絵馬堂を辞して十八丁石が打たれた石の鳥居から表参道(丁石道)を下ることにする
12:57 登路の国分ルートよりグンと勾配の緩やかな表参道を一歩一歩下るが、コチラには苦手な階段が随所に現れるのであまり快適さはない
十五丁石まで下ると視界を遮っていた樹林が途切れて右手眼下に亀岡市街が大きく広がる
13:08 ところどころで露岩が飛び出しているので、足元にも気を付けながらノンビリ丁石を拾い下る
下り始めて25分程で十一丁石に着くると御神燈が右手から見送ってくれる
13:18 暫く樹林が続き展望も開けないがさらに10分、七丁石手前で石灯籠の出迎えを受けますと再び展望が広がる
13:32 さらに快適な道が続くる
金比羅宮を後にして45分で石の鳥居が建つ三丁石の見送りを受ける
13:34 続いて石灯籠の見送りを受けますが距離的にそろそろ目に付くはずの二丁石が見えないまま緩やかな坂を下る
13:39 続いて前方に鳥居が見えてくると道の崩落した所を通過するので足元に気を付けてやり過ごする
相変わらず次の丁石の姿を見ることが出来ないが「この辺りでそろそろ一丁石が現れても良い頃なのに・・・」と思いながら最後の鳥居を潜る
13:41 表参道入口の鳥居を振り返って見ますがやはり二丁石も一丁石も見あたりない
頭に?マークを残したまま牛松山から離れる
13:42 登山口から20mも西へ辿ると竹林の途中で“金毘羅道”と掘られた石標の見送りを受けて
13:43 石標の向い側からは綺麗に手入れされた福性寺の山門と苔に彩られた参道も見送ってくれる
13:48 さらに50m程舗装道路を西に辿ると左手に続いた竹林が途切れるところで┤状の左に別れる道が現れるのでここを左(=南)へ辿る

※この分岐には道標はないので見落とした場合は少し遠回りすることになる

13:48 道は両側からの竹に挟まれてトンネルを潜るように南へ続く
13:54 道なりに400mも南に進むと左手から保津保育園の見送りを受けて、さらに直進するとやがてT字路に突き当たるのでここを左折する
13:55 右手に続く石垣に沿って緩やかに登る八右衛門坂(はっちょめ坂)を辿る
13:59 程なくT字路に突き当たるので、正面に見えるまたぎ茶屋を右折する
14:05 再びT字路が現れるので今度は左折して道なりに進むとやがて┤字分岐に着くる
ここは直進して道なりに右へ緩やかに周るとすぐ右手から三体の小さなお地蔵様の出迎えを受ける
14:08 ここで左手に「明智越」への入口となる簾戸口(すどぐち)が姿を現す
入口横には明智越えの案内板が建てられているので俄仕込みで史実を詰め込む
14:10 簾戸口に取り付くるとフカフカに敷き詰められた落葉の絨毯を踏みしめて自然林に付けられた歴史街道に足を進める
14:12 5分近く緩やかな斜面を進むと├字分岐が現れる
右には“保津城址”があるようだが、全く遺構も見ることが出来ないようですので立ち寄らずに真っ直ぐ足を進める
14:19 少し勾配が急になってくると簾戸口から10分で「この上 大見晴し(帯解け)」と書かれた標識が左手に現れる

※今では樹木が茂ってほとんど展望には恵まれないが、以前は素晴らしい眺望があったのかも知れない

14:41 道はそれほどでもないが、手入れが行き届いていないようでところどころに倒木が横たわっているので頭上にも注意を払いながら静かな山道を辿る
14:47 大見晴しから35分程で右手にしっかりとした踏み跡が別れる
この道を下れば保津川沿いの請田神社へ続いているのか?今は“明智越ハイキングコース”の道標に従って真っ直ぐ坂道を上る
14:49 すぐV字状に抉れたダケ道の出迎えを受けますので足場を確かめながら露岩混じりの荒れた道を登る
14:53 - 14:56 少し平坦な道になると「峯の堂(むねんどう)跡」に到着する
どうやらこの案内板の裏の小さな円丘をこのように呼んだようだが、確かめた限りでは何の変哲もない小さな円丘でとても清和天皇の祀られた場所とは思えない
15:00 静かな坂道を緩やかに登ると数分で鐘撞堂跡に着く
ここでも「此の辺り 鐘撞堂跡 この左上」と書かれた案内板がなければ全く見過ごしてしまいそうだが、念のため左上の尾根を確かめてみるが小さな台地があるだけで何も遺構を見いだすことは出来ないまま足を進める
15:06 快適な尾根道を5分少々進むとY字状の分岐が現れる
手元の地図にも載っていない分岐だが道標は左を示しているので岩盤に付けられた左への道に足を進める
15:12 道は少し尾根から外れ、中腹に付けられた右下がりの平坦な道を辿るようになる
15:14 ほぼ水平な中腹道を辿ると明智越の最高地点(420m)から南に伸びる尾根の鞍部を乗越する
ここからは緩やかな下り道に変わるが、すぐ右手方向に地図にも記載されている尾根伝いで保津峡へ抜ける“点線の道”を見やる
15:20 - 15:22 乗越から5分程で今では全く干上がってしまった「土用の霊泉」に辿り着く
ここでも脇に建てられた案内板がなければとても霊泉だとは気が付かない程小さな窪地が目に付く程度だ
15:24 小さな起伏を感じながら緩やかに下ると、また地図にもない分岐が現れる
道標もないが右への分岐は関電巡視路のようなのでここは真っ直ぐ通過する
15:28 やがて乗越から15分で地図にもある神明峠分岐に辿り着くが、今は分岐に付けられた道標に従って右へ下るルートに足を進める
15:33 分岐から5分で右側が切り開かれて一気に眺望が開けた地点に到着するので、送電鉄塔越しに見える保津峡のランドマーク482mの美しい尖峰を見ながら足を進める
15:44 再び視界の遮られた樹林の中を東へ進むが、少し樹林が疎らになった所から左手(=北)方向にいつもの見慣れた山容とはかけ離れた愛宕山が姿を見せてくれる
15:50 神明峠分岐から20分で道標の付けられたY字分岐が現れる
道標には「←水尾/保津峡→」と書かれているが“明智越”は左に続くる
予定では水尾に出て柚風呂でノンビリ足の疲れを癒す事を考えたのだが、食事とセットで予約が必要との事でしたので今回は断念して右への保津峡に直接向かうこととする
足元に打たれた趣のある石標を読みとろうと試みるが・・・・
結局読みとることが出来ないままこの場を辞して保津峡への道に足を進める
15:53 道は南に張り出した尾根に沿ってほぼ平坦に伸びて行く
15:57 快適な尾根道を進むとY字状の分岐が現れる
道標はないが左への道には手折られた小枝が渡されているのでここは右へ緩やかに登る道を辿る
16:00 すぐ340mの小ピークを越えるとまたY字状の分岐が現れるが、ここには「保津峡ハイキングコース」の道標があって右への道には小枝が渡されているので尾根上を真っ直ぐ伸びる左の道を直進する
16:05 さらに5分で┤字状の分岐が現れる
立て続けに続く分岐のオンパレードだがここにもハッキリとした道標はないが、関電巡視路に付けられた標識に小さく「←保津峡駅」「↑亀岡」と書かれているので尾根道と分かれて左へ下る
16:11 やや急な道を下ると少し展望の利く送電鉄塔下の出迎えを受けます

※鉄塔の周囲は下草も刈り取られているので明るい小広場になっている

16:15 - 16:18 やがて数分で見晴らしの良い「保津峡ハイキングコース」に合流する
ここからは意外な程ユッタリと山峡を流れる保津川の風景にしばし見とれる
16:19 すぐ傍に┤字状の分岐があるので、足元に打たれた小さな道標に従って左へ進む

※後で判ったことだが、少し遠回りを覚悟して直進すればもう少し素晴らしい保津峡の景観を眺めながら歩けたようだ

16:25 左への道は植林された薄暗い谷筋を下るが、倒木に進路を塞がれたり少し荒れた谷筋を下ることになる
16:27 コースが一部崩落していたり荒れたところも多く見られるので足元への注意も怠ることが出来ない
ほとんど水のない小沢の左岸に着けられた静かな山道を相変わらずノンビリと下る
16:28 先程の分岐からほんの10分で地図にもない舗装された林道に飛び出す
16:31 ここからは林道を左へ辿る事になるが、すぐ右手の谷沿いに「保津峡ハイキングコース」はまだ続いているのだが案内表示もないのでこの時点では気が付かず、ハイキングコース終点に着いたものと勘違いして苦手な舗装道路を大きく迂回することになる
16:38 車の通っていない林道を10分近く歩くと、水尾川を跨いで府道50号(京都日吉美山線)に突き当たるので手作りの道標に従ってここを右折する

※この道は嵐山から水尾を通って“京のソバ処”越畑とを結び、古い歴史を持ちながら今でも重要な幹線道路になっている

16:59 行き来する車に気を付けて舗装された府道50号を20分程辿ると保津川に合流するところで赤い保津峡橋に迎えられるので、保津川の流れを見下ろしながらこの橋を渡る
17:03 右手の山肌に沿って舗装路に足を進めると、曲がりくねった保津川を跨いで架けられた鉄橋が姿を現す
この橋の上からは鉄橋の上に造られた無人のJR山陰線・保津峡駅が静かに迎えてくれる
17:04 今日の山歩きのゴールに無事到着だが、駅前での眺望を楽しんでいる間もなく京都行きの列車がトンネルを抜けてホームに滑り込んでくる

※駅での待ち時間僅か5分という絶妙のタイミングで多くのハイカーに紛れて薄暗くなってきた山峡を後にする

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