関屋越 〜 明神山(274.9m) 〜 送迎峠
コース概念図 コース断面図
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2007年02月03日 (土曜日)晴れ メンバー:2名
歩行距離 9.0q/歩行時間 3時間41分 (休憩時間 0時間58分) 所要時間 4時間39分
《レポート画像》
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到着 - 出発 《ルートポイントのあらまし》
09:37 今年に入って初めての例会だが、参加メンバーが僅か2名という寂しいスタートとなってしまった
コースは近場の低山の中から金剛山地最北端に位置する聖徳太子に縁の河内・明神山へ日向ぼっこを兼ねて出かけることとした

JR関西線・高井田駅で下車して風と雲のほとんど無い青空を見上げ、気温12℃を体感しながら南方向にスタートする

09:42 大和川沿いを東西に走る府道183号への出口に建つ白坂神社で散策の無事をお願いして、西に架かる国豊橋北詰交差点から橋を南に渡る
09:59 苦手な舗装道路・国道25号を5分少々で近鉄南大阪線・河内国分駅前を通り過ぎ、さらに10分程で河内国分本町7丁目の三叉路に着くのでここを右折するとほぼ正面にこれから訪れる明神山のなだらかな稜線が見えるので、古くから歩かれたという関屋越に足を進める
10:13 暫くはコンクリート舗装された2m幅の農道を緩やかに登る事になるが、道の両側からはすっかり葉っぱを落としたブドウ畑が静かに見送ってくれる
10:15 徐々に高度を上げてゆきながらブドウ畑の左下に広がる柏原市街地の眺望を楽しむ
10:22 高度が増すに連れて足下に広がる展望も広範囲になってゆく
澄んだ空気を通して藤井寺の街並みまでがパノラマのように視界に入ってくる
10:28 スタートして凡そ50分、やや急な坂道が続くコンクリート舗装を稜線近くまで辿ると消防組合のポイント標識(#8)が現れ、左手に50p幅の細い山道が別れる
ここが取り付きだが小枝にはウッカリすると見落としてしまいそうな小さな道標が付けられていて“←明神山へ”と書かれているのでここで左の山道に足を踏み入れる
10:30 さすが昔からよく利用された関屋越は今でも利用されているようで、雑木の中を緩やかに登るよく踏まれた歩きやすい道を稜線目指して辿る事になる
10:34 稜線に登り着くと道は少しヤブっぽい細さに変わってくる
やがて右手にも同じような道が別れて田尻側に下って行くのでここが地図に載っている国分峠のようだが、今は忠実に稜線上に伸びるルートを東に進んでみる

※国分峠には消防組合のポイント標識(#12)が付けられている

10:41 そして5〜6分で大峠に到着すると道は左右に分岐する
右手に下る道は関屋に通じる道のようだがここは左に見える幟の立てられた石段を登ることになる
ここにも標識(#15)が打たれていて賑やかな幟の立てられた階段の奥には関屋地蔵が安置されている
10:42 階段を数段上がって軽く関屋地蔵に挨拶を済ませ、地蔵横から尾根方向へ右横に続く山道に足を進めると道端に打たれた杭に遠慮がちに「←明神山」と書かれた手造り道標が見送ってくれる
10:43 お地蔵様の裏に通る稜線への登りが少し急だが、相変わらず広い山道なので足元への注意もそこそこに静かな雰囲気を楽しみながら雑木に囲まれた山道を辿る事になると
10:44 突然目の前に紅白に彩られた送電鉄塔(#240)が姿を現す
10:45 送電鉄塔を取り囲むフェンス沿いに右から捲いて稜線に出ると標識(#14)の見送りを受けて道なりに右(=北東)へ向かう
10:52 やがて縦走コースで最も急な登り坂?の出迎えを受けるので少し息が上がるが、マイペースでノンビリとプラスチックの階段を伝い登る
10:57 僅か数分で急坂から稜線上の樹林に続くなだらかな道に足を進めると左右に道が別れる
手元の地図で確認すると送電鉄塔(#241)の近くで点線の道が交差していて左は国分寺跡に下り、右は鉄塔(#241)を経由して関屋に下る道が書かれているが今は稜線に伸びる縦走路を直進する

※ここにも消防組合のポイント標識(#22)が立てられているので次の(#23)方向に直進する

11:02 樹林が途切れると背丈を超えるササ原が迎えてくれる
緩やかな起伏を繰り返しながら稜線に伸びる送電線に沿って相変わらず快適に伸びる道を辿り
11:05 再び植林に囲まれた狭い尾根筋に変わると疎林を通して左下に山間を蛇行する大和川の流れが目に入る
11:08 間もなく標識(#23)の打たれた地点にさしかかるが、不明瞭な踏み跡が横切っているので地図で確かめると国分寺大橋から関屋北4丁目を結ぶ点線の道が交差している地点のようだ
11:10 すぐフェンスに囲まれた送電鉄塔を右手に見やり
11:16 平坦な道を5分程辿ると、やや急な坂道の前方から見晴らしの良い台地が迎えてくれる
11:17 台地の中央部には十三重石塔が立てられているが、手入れもされずに荒れ果てて倒壊している石柱もあり、“祖先崇拝会の塔”と掘られているのが認められるがこれも時代の趨勢だろうか?整備もされていない状況を祖先の方は崇拝されていると思われるのかな・・・・

不信心の私にはよく理解することが出来ないが、何か複雑な心境のままこの場所を通り過ぎる事になる

11:23 やがて左方向に急坂の細い道が下って行く
地図ではここを左に下りると弁天橋を経て河内堅上駅へのルートが通じているようで、標識(#24)も打たれているが今は稜線を真っ直ぐ進む事になる
11:30 十三重石塔から15分足らずで今回コースの中間点、紅白に色分けされた送電鉄塔(#244)の建つ平坦なピークに着く
ここで初めて鉄塔の陰で休憩中の年輩の方に出逢うことになるが、この方が後半の行動に大きく拘わられるとはこの時点では判らず「こんにちわ」と挨拶を交わして先に進むと
11:31 前方には疎林越しにこれから辿る明神山・西峰の平らなピークが目に入る
11:39 10分程で標識(#25)の打たれた場所に着く
左に細い踏み跡が別れるがポイント標識ではどちらを採っても明神山へ行けるように書かれているので山道らしさに誘われて左への細い踏み跡に足を進める事とする
11:41 道は樹間を縫ってやや急坂になるので積もった落葉で滑らないよう気を付けながら下る
11:49 一旦下った後は明神山・西峰へ登り返すと踏み跡への分岐から10分でT字分岐に突き当たる
ここにも標識(#29)が打たれていて、左へ辿れば2〜3分でヤブ山の西峰に行けるようだが今回は立ち寄らずに直接東峰のある右方向へ進むことにする
11:54 気持ちの良い雑木の中に続く平坦な道を暫く辿り
11:56 やがて少しずつ樹間を縫って道は東峰との鞍部に下って行く
11:57 T字分岐から10分足らずで地図には記載されていないが明神山(東峰)を周回する外周遊歩道を横切るように降り着く
右手には標識(#25)を右方向に別れたルートがあって整備された丸木造りの休憩所が見えるので、この直後にこちらの道が一般的で近道ルートだったんだと気付かされる事になる
11:58 外周遊歩道を横切って明神山への最後の登りに取り付くと、何故か前方には先程鉄塔(#244)下でお逢いした年輩の方が立ち止まってコチラを見下ろしておられるのだ

なるほど、我々が遠回りしているうちに近道の一般ルートを先回りされた事になる

12:02 ここからはこの大先輩とゴールまでご一緒することになるのだが、標識(#25)の分岐では右へ進んだ方が5分程近道だと教えて戴き納得しながら陽当たりの良い明神山山頂(東峰)に辿り着く
12:07 - 13:05 明神山(274.9m)山頂の眺望と、山頂に祀られた水神社を見やってからほとんど風のない小春日和の展望台で昼食タイムとする
水神社横の樹木に付けられた目障りな山名板にはそれぞれ異なった標高が書き込まれている?が、足元には盛り土された地中で素知らぬ素振りの三等三角点(点名:西山 標高:273.56m)が日向ぼっこしている

※山頂は王寺町の手によって台地状に整地されため、三角点は祠(=水神社)東側の地中に取り残されてブロックのふたを開けないと見る事が出来ない

※展望台で食事を摂りながら眺める風景は低山ながら360度の大展望が広がり、南側には行儀良く一列に並ぶ二上山〜岩橋山〜大和葛城山〜金剛山の山並みがまるで皆既日食でも見るように綺麗に重なって見ることが出来る

北側には高安山〜信貴山〜生駒山の連なりが、東には貝ヶ平山〜鳥見山〜高見山〜音羽三山〜竜門岳を背景に大和三山が、そして西にはウッスラと連なりを見せる六甲の山々など素晴らしいパノラマを提供してくれる
傍では大先輩が丁寧に山座同定して下さるので一座一座指さしで確認させて戴く

13:09 山頂でノンビリと眺望を楽しんだ後は、大先輩の武勇伝をお聞きしながら北東に続く舗装路を緩やかに下る事になるが、大先輩は60才を過ぎてから100名山を踏破されたそうで、どうみても70才位かなとお見受けしていたのだがなんと昭和2年生まれ(と言うことは今年80歳と言うことに・・・)とか、今でも必ず3日に1度のペースで北海道から八重山まで全国の山々にガイドを頼まれてご活躍中とか、なんとも凄い“大先輩”にただただ脱帽
13:15 5分少々下ったところで左から細い山道が合流する
足元には右 大坂 さかいと掘られた如何にも時代物の石標が打たれているが、ここがその昔斑鳩(いかるが)から河内の上ノ太子を往来した聖徳太子を送り迎えしたと伝えられる送迎(ひるめ)峠
左手からの送迎越道は今ではヤブ道と化してほとんど踏み跡も判らないそうだ
13:22 送迎峠から10分近く舗装路を緩やかに下ると左手に細い山道が別れる
大先輩から「少し急な道だけど藤井へ抜ける山道ですよ」と教えられ、舗装路にウンザリしていたところなので即決でこの道を案内して戴くことにする
13:23 ここからは舗装路と別れて落葉の敷かれた柔らかな絨毯道に足を進めることになる
すぐ右手の幹には大先輩の言葉を裏付けるように←藤井と書かれた手造りの道標が付けられている
一旦平坦な場所に出るが冬枯れの所為だろうか?下草も茂ってないので踏み跡らしいルートが判り難くなっているが大先輩に誘導されて真っ直ぐ通り過ぎると
13:26 すぐに赤いテープの捲かれた踏み跡が現れるが、前を歩かれる大先輩はズンズン先に行かれるので少し急ぎ足で後を追いかける事になる
13:29 すぐ急斜面の下りに変わるが大先輩はザックからステッキを取り出して慣れた足裁きでヤブ道を颯爽と降りて行かれる

※私も大先輩の年齢までは山歩きを楽しみたいものと、目標を今までの72才から大きく切り上げることにするが・・はたして

13:35 舗装路から別れて15分近くで2m幅の土道に降り立つ
すぐ下にはJR関西本線と相変わらずユッタリと流れる大和川が目の前に姿を現す
13:36 「せっかくここまで来たのだから、八幡神社にでも立ち寄っていきませんか?」という大先輩の提案で川沿いの道を南西に足を進める事になるが
13:37 ほんの100mも辿ると八幡神社に到着する
※大先輩のお話によると、この八幡神社は昭和6年から始まった亀瀬の地滑りと大和川の隆起により関西本線の移転に伴って移築されたそうだが、当時は大和川の流れがせき止められてしまうのではないかと大騒ぎになったそうだ

社殿前に建てられた案内板にもそのような地表の変化があったことが記載されている

13:56 参道を戻って静かな佇まいを見せる藤井の集落を過ぎ、JR関西本線のガードを潜りると国道25号に出る
国道を横断して県道195号に進み大和川に架かる大正橋を渡って
14:01 今歩いてきた明神山を振り返ると、あのように整備された山頂を持つ山とは思えない程何事も無かったように清楚な姿で横たわって見える
14:06 やがて線路が大和川を渡り県道に近づいて来たところで磐瀬の杜(いわせのもり)が右手から迎えてくれるのでちょっと立ち寄ってみることにする

※説に寄ればこの場所も一つの候補地だと言われているが、万葉集に詠まれた「磐瀬の杜」の正確な位置は不確かながら、小さな広場に鏡王女(かがみのおおきみ)作の歌碑がヒッソリと建てられている

14:16 ノンビリ休んだ後は今回のゴールJR関西本線・三郷駅に着くが、近くに銭湯もないようなので大先輩と一緒に列車に乗り込んで帰途につく

※列車の中でも明神山に纏わる興味深いお話を教えて戴く事になるが、高井田駅で下車されると言うことで楽しくご一緒させて戴いたお礼を述べて丁重にお見送りする
お名前を伺う事は出来なかったがひょっとすると著名な方だったのだろうと相棒と話しながら反省会場へ・・・・

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