岳観音道 〜 リトル比良(702.0m) 〜 楊梅ノ滝
コース概念図 コース断面図
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2006年09月02日 (土曜日)晴れ メンバー:単独
歩行距離 14.1q/歩行時間 6時間19分 (休憩時間 1時間12分) 所要時間 7時間31分
《レポート画像》
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到着 - 出発 《ルートポイントのあらまし》
09:03 沢山のハイカーで賑わう「湖西レジャー号」に詰め込まれて大阪から1時間10分、今回のスタート地点であるJR近江高島駅に降り立つと、同じ列車から吐き出された多くのハイカーは駅前に停車中の畑行きバスに飲み込まれる
バスを見送り駅前で準備を済ませて静かになった駅前からノンビリと北へ足を進める

※今日も暑くなるのか、手元の温度計は28℃を指しています。

09:04 線路沿いに伸びる3m幅の舗装された側道を北へ辿り
09:11 やがて右手に流泉寺を見やって左(=西)に折れると行く手正面に高島中学校の建物が見える
中学校前で車道に合流して右(=北)へ折れる
09:16 次いでY字分岐のある“新中野団地前”信号手前の道端に打たれた小さな道標に案内されてこの分岐を左へ進む
09:19 駅前をスタートして15分で音羽バス停に到着するので、バス停横に建つ大炊神社(おおいじんじゃ)の石碑と←長谷(ちょうこく)寺と書かれた案内板に従ってここをを左折する
時々通り過ぎる風はヒンヤリと秋を感じさせてくれるが、気温は相変わらず28℃を指している
09:22 正面に見える大炊神社の鳥居の左を進むとすぐ横から長谷寺が迎えてくれる
長谷寺ではハイカー用にトイレを開放されているので、山道に入る前に拝借して身支度を整えよう!
09:24 舗装路から地道に変わった所で車止めのゲートを抜けて1.5m幅の平坦な道に足を進める

季節の移ろいを教えてくれるように周囲の樹木からはツクツクボウシの涼しげな鳴き声が心地よく耳に伝わってくる

09:26 よく整備された快適な道を辿ると少しずつ山道らしさを感じる
09:29 5分程でやや傾斜も急になり露岩も飛び出した山道に変わると突然目の前に四つ辻が出現する
いかにも里山らしい山道だが道標もないので、地図の通り沢に沿ったやや歩きにくい道を直進することとする
09:32 暫く進むと道はシダ類に覆われた細い露岩帯に変わり、通り過ぎると右手から平坦な道が合流して来るがやはり道標はないので、何処へ通じているのか分からないままこの道を見やると
09:33 すぐ次の分岐が現れるので、初めて出逢う小さな手作りの道標に従ってここは左への道に足を進める
左横からは相変わらず小さなせせらぎが爽やかな瀬音が聴こえてくる
09:35 小さな流れを渡って右岸沿いを自然林に囲まれて静かな道を伝うと
09:38 5分程で次の分岐が現れる
分岐には小さな地蔵尊が祀られ横に打たれた石標には左:山/右:嶽詣り道と掘られているのでここは右へ足を進めるが、右脇からは不思議な形をした神楽石が見送ってくれる
09:39 さらに里山独特の小さな枝道が次々と分岐しているが一番広いやや荒れた道(=参道)を忠実に詰める
09:40 さらに枝道が現れると木の枝などで通行止めされた所もあるが、一番よく踏まれた“岳観音”への参詣道をひたすら進めば
09:42 ゲートから15分程で道の右脇から八丁石の出迎えを受ける事になる
09:44 次いでコンクリートの溝が現れるので立派な石の橋を渡り樹林の中を進むと、すぐ賽の河原の四つ辻に着くのでここも直進する
09:47 また右から比較的新しい広く平坦な道が合流してくるが、地図で確かめて見るとどうやら原溜(という名の池)へ続いているのでは? と思い付くが確かめる必要もないので右に見やって先に進む
09:51 やがて中央が溝のように抉れた赤土の道が現れますので足下に気を付けながら歩みを進めると、前方に先行する単独行のハイカーが見え隠れしてくる
09:57 - 09:59 八丁石から15分、見上げる前方に松と羊歯と岩に囲まれて石灯籠が姿を現して低木が広がりだすので展望も一気に開ける
この開けた傾斜地、通称日本庭園と呼ばれる景勝地で最初の休憩を挟む
10:01 - 10:09 日本庭園を後にしてすぐ右手の樹木に白坂と書かれた名標が目にとまる
目の前に拡がる木の間越しの見事な白い砂山を見渡してみる
10:15 元の登山道に戻って急勾配の階段を登りかけると、道端から趣のある石灯籠の見送りを受ける
10:16 すぐ右手からは小さな祠に祀られた不動尊も柔和な顔で見送ってくれる
10:19 なおも続く急な階段道に足を運ぶと右端が切り落とされたような岩が出迎えてくれるが、横の名板に弁慶の切石と案内されているのが面白い
10:22 - 10:24 ゲートからほぼ1時間、道も平坦になると右脇から十八丁石に迎えられる
10:22 昭和40年頃には朽ちかけた岳観音堂が残っていたのだが、麓の長谷寺に移築された事で今はお堂跡が僅かな雰囲気を偲ばせてくれる
ここで山道に入って初めて←岩阿沙利山2.7q/高島駅3.0km→と書かれた明確な道標が目に付く

※現在の気温は26℃

10:27 お堂跡を過ぎると参道から細い山道に変わり、ロープの付けられた岩場も現れるので足下にも注意しながらユックリ足を運ぶ事になる
10:28 日本庭園近くから続いた急な登りもやっと終わると、岳山(だけやま)の南東に張り出す尾根尻に登り着くので露岩混じりの尾根筋を右方向へノンビリ伝う
10:32 やや揺るやかに傾斜した尾根筋には行場を偲ばせる大きな岩が所々に姿を現し
10:36 尾根上で威圧するように居座る10m程の巨岩が行く手を遮るので、右手から捲いて緩やかな尾根道を辿ると
10:40 突然視界が広がり、広い尾根上の露岩混じりの傾斜地に飛び出す

※左手遠くにはゆったりと水を湛えた琵琶湖が静かに横たわっている

10:58 道は再び急な露岩混じりの坂になるが、樹木が少し疎らになるので振り返れば後から見守ってくれる琵琶湖が木の間越しに望める
11:00 - 11:04 やがて平坦な小広い台地に登り着くが、ゲートから1時間40分で石造観音三尊の祀られた岳山(565m)山頂に到着
山頂には石組の祠があって中には観音三尊が祀られている
※山頂からの展望はほとんどないが祠の裏手にある岩の上からは北側に横たわる蛇谷ヶ峰を望むことが出来る
そして少し離れた木の枝には少し大きめの山名板が悠然と掛けられている
11:09 山頂からは一旦やや急な自然林のジグザグ道を下る事になるが、雨で土砂が流れた所為か道は溝状に荒れて岩が至る所に顔を出した荒れ具合だ
11:24 岳山から20分程アップダウンを繰り返して尾根筋を辿ると、左手前方にこれから登る鳥越峰のドッシリとした山容が見えてくる
11:26 すぐ鞍部になっている鳥越に付くと、岳山への途中まで見え隠れしていたハイカーが昼食の準備をされているので挨拶を交わして一足先に進む
11:50 - 12:28 少し急な自然林の中に付けられた道を25分程でコース中最も展望に優れるオーム岩に着くので、岩の上から景色を楽しみながらの昼食タイムとする
オーム岩はコースから少し外れているので、木の幹に付けられた小さな標識を見落とさないよう注意して樹間を潜って岩の上で出る
※眺望抜群のオーム岩から西方向にはこの4月に歩いたなだらかな稜線が、武奈ヶ岳からツルベ岳の北方向に顔を覗かせる蛇谷がヶ峰までの広がりが横たわる

東に目を転じると琵琶湖を背景に安曇川河口に黄色く広がる稲穂の絨毯が目に飛び込んでくるが、さらに滋賀県の最高峰伊吹山が頂を雲間に突き上げ、左右に金糞岳と霊仙山を従えて堂々とした山容を見せてくれるので、是非一面が黄金色に輝く頃にもう一度訪れてみたいと思う

※爽やかな風が見る見るうちに汗を運んでいってくれるので肌寒さを感じるが、手元の温度計では24℃を示している

12:37 コース中最高のビューポイント、オーム岩でユックリ展望を楽しんだ後はコース中の最高地点鳥越峰(702m)への登りが待っているので、やや急な登りをノンビリ辿れば凡そ10分で頂を踏むことが出来るが周囲は樹木に取り囲まれているので展望は全く開けない
12:47 小さなアップダウンを繰り返しながら尾根筋を辿ると行く手を遮るように10m近い巨岩が立ちはだかる
ここで初めて逆コースを歩いて来られた単独行の男性とすれ違う事になる
12:51 やがて僅かに高くなったところが693m独標だが、ここも大きな岩に占拠されているので山頂を踏むことなく岩を捲いて道なりに西方向へ伝い
12:56 足下に飛び出した大石を踏み外さないよう注意しながら荒れた尾根筋を下ると
13:04 岩のピークから10分程で平坦な鞍部八王子に着く
13:25 幾分急な坂を上り返すと20分程で┫状の分岐が現れるので、←寒風峠2.3Kと書かれた道標に従ってこの分岐を左折する

※分岐を直進すると2〜3分で展望のよい仏岩に出る

13:26 - 13:37 分岐からすぐの所に山頂がある岩阿沙利山(いわじゃりやま)三方を自然林に囲まれて展望には恵まれていないが、中央に打たれた三等三角点(点名:足谷 標高:686.39m)が存在感を誇示している
ただ1カ所開けた北東側からは鹿ヶ瀬(ししがせ)集落を見守るように悠然とした山容の蛇谷ヶ峰が姿を見せている
東方面には琵琶湖を背景に、先程昼食と展望を楽しんだオーム岩を見ることが出来るが、丁度オーム岩の上で展望を楽しむハイカーのくつろぐ様子も望める
13:42 西へ延びる尾根筋もこの岩を過ぎると緩やかに下ることになる
13:45 道は枯れ葉の敷き詰められた急坂をジグザグに下って行くので、足を滑らせて転倒しないよう注意しながら鵜川越を目指す
13:53 下り初めて10分で鵜川越(うかわごえ)に着くが、道標に示された左方向は切り立った崖になっているので道標の意味が理解できないが、なるべく早めに道標を打ち替えて戴きたいものだ
13:54 道標を通り過ぎるとすぐ林道鵜川村井線に飛び出し、ここは舗装道路を左へ10m程辿る
すぐ右手に寒風峠方面への取り付きが現れるのでここを右手に折れて舗装路に沿うように登る
14:19 ノンビリ登って25分で嘉嶺ヶ岳(かねがたけ)の左肩をかすめて南東尾根を緩やかに下る
14:36 250m程尾根を伝うと廃点となった三角点標石の横に右手に下る分岐が現れるので、この分岐に足を進めて暫くは背丈の低い雑木を縫って小さな起伏を辿る
14:39 林道の取り付きから45分で滝山の西尾根に出て丁字状の分岐に着く
道標に従って左折すれば3分程でリトル比良の最高峰・滝山(703m)のピークに出るが展望がないので右へ伸びる稜線を緩やかに下る事にする
15:03 - 15:10 快適な雑木の間を辿ると分岐から25分で明るく開けた寒風峠(さむかぜとうげ・かんぷうとうげ)に到着する
この峠には古くから鹿ヶ瀬と北小松を結ぶ重要な生活道が横切っている
せめて30分早ければさらに先に進んでヤケ山にまで足を伸ばして見たい所だが、今は整備された道標に案内されて左へ下って直接涼み峠に向かう事とする
15:12 道はシットリと苔に覆われた気持ちの良いオトシの湿原を縫って伸びる
15:13 タップリと水を吸い込んで鮮やかな緑色を見せてくれる苔に見送られてお気に入りのオトシを後にする
15:18 5分程でやがて雨水の流れでU字形に抉れた歩きにくい道にさしかかるので足下に気を配りながらほぼ平坦な木漏れ日の道を進む
15:19 そして右手にせせらぎの水音が聞こえて来ると、オトシ一帯の水を少しずつ集めながらハッキリとした流れに変わって来る
15:29 さらにこれらの流れをかき集めてやがて楊梅ノ滝を一気に流れ落ちるのだと思うと、自然界の大きな営みに感心させられて今はまだまだ小さな流れを横切って広いオトシに足を進める
15:37 10分近く伝うと半分落ちかけた石橋が現れるが、不安定な橋を踏み外さないよう注意してせせらぎの右岸へ渡る
15:40 少し緩やかな登りになってくるとやがて前方に涼峠(すずみとうげ)が見えてくる
この時には丁度ヤケ山から下ってこられた3人のパーティーが寛いでおられたようで、私の到着と入れ替わって下り始められた
峠からは木立の切れ目を通して琵琶湖の展望が広がっている
15:42 峠を後にするとすぐV字形に抉れた悪場が暫く続く
15:44 右側が崩れ落ちた要注意の地点を通過するが、ガードロープが張られているので自然に左の山側を通り抜ける
15:50 バラエティーに富んだルートはガレの散乱するU字形も用意してくれているので、躓いたり浮き石に乗って転倒したり捻挫などにも十分気を付けて少し急な下り坂を通過する
15:52 涼峠から10分少々で平坦な台地畑のコバに着く
ここには趣のある案内板が立てられているが文字が殆ど消えているので全文を読みとることは出来ない
足下の不安定な道から開放された安堵感で先程のお三方もここで暫く休憩されるようなので、ここで先を譲って戴いて再び足場の悪い露岩混じりの急坂を下る
15:57 5分で展望のよい平坦な岩場に着くと左後方には垂直に聳えるシシ岩と恥ずかしそうに流れ落ちる楊梅ノ滝(やまもものたき)・雄滝が深い緑の合間から手招きしているようで、ここを左後方へ下る滝道に足を進めることとする
15:58 滝道は50p幅で尾根を捲きながら滝に向うが、右側が急峻に落ち込んでいるので滑落に注意して捲き下ると
15:59 途中で岩が崩落して数メートルの幅でガレ場になっているので浮き石や踏み外しに気を配りながら通り過ぎる
分岐から5分で滋賀県下最大と言われる楊梅ノ滝・雄滝(落差40m)の滝壺に降り立つが、見上げる最上部は望むことが出来ないようだ
16:06 シシガ谷の右岸に付けられた急なハシゴを伝い下る事になるので踏み外さないよう慎重に足を運び降ろし、2番目の薬研ノ滝を左に見やって再びシシガ谷の沢岸に降り立つと1番目の雌滝(落差15m)の滝壺前に飛び出す
ここからは遊歩道をノンビリ辿る事になるが、三つの滝から構成される楊梅ノ滝の総落差は76mで足利13代将軍義輝により命名された滋賀県下最大(勿論比良山系最大)の滝であると案内されている
16:15 遊歩道を抜けると舗装された車道端には数台の車が停められているので、ここからリトル比良をピストン中のハイカーもおられるようだ
やや急な舗装路を下ると左手に比良山岳センター、そしてさらに比良げんき村の見送りを受けて
16:34 雌滝から25分、今回のゴールJR北小松駅に到着するので洗面所を拝借して身体を拭き、簡単な着替えを済ませて予定通りに17時23分発の湖西レジャー号に乗ることが出来たので心は既に1人反省会場へ・・・
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