剣神社 〜 剣山〜次郎笈(1954.7m) 〜 刀掛ノ松
コース概念図 コース断面図
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2006年08月03日 (木曜日)晴れ後曇り一時雨 メンバー:5名
歩行距離 7.9q/歩行時間 4時間40分 (休憩時間 2時間14分) 所要時間 6時間54分
《レポート画像》
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到着 - 出発 《ルートポイントのあらまし》
05:35 「剣山へ行きませんか?」
のお声掛けを戴きすぐ二つ返事で参加することになり、提供して戴いた車2台に分乗して徳島自動車道・美馬ICから一路国道438号を通って剣山への取り付き点見ノ越の民宿で前泊

当日の天候は快晴、朝食まで充分時間もあるので周囲の地理を少し予習を兼ねてまずは剣神社の西側に隣接する円福寺境内をノンビリ散策
境内への石段両側からは夜露に濡れたウバユリが元気よく挨拶してくれる

05:45 国道伝いに見ノ越トンネルのすぐ南にある剣山観光登山リフト越しに剣山方向を見上げて、雲一つない快晴の青空を確認する
リフト下の駐車広場では車中泊された男性が相棒のラブラドール犬と朝食の準備に取りかかっておられ
「お早うございます」「いい天気になって良かったですね」
「後程また上でお逢いしましょう」 とお天気なればこその挨拶を交わす
05:50 駐車広場の端からは少し靄って見えるが展望の開けた西方面には徳島第3の高峰三嶺(みうね)が堂々とした姿を見せる

※散歩を終えた午前7時、準備の整った食卓に着いて早速朝食を済まして

07:46 昨晩お世話になった民宿の駐車スペースでゆっくりと準備を整える
07:53 やがて準備が整ったところで今回の剣山登山口がある剣神社(1420m)への石段を登り、すぐ左手(=西側)から円福寺の見送りを受ける

ただいまの気温は25℃

07:58 ほんの5分で剣神社に着くので今日の山行の無事をお願いした後、本殿前を右へ向かい良く歩き込まれた平坦な山道に足を踏み入れる
08:00 道はブナの自然林に囲まれた緩やかな上り坂に掛かり、左手から小さな祖霊堂の見送りを受ける
08:12 山肌を緩やかに捲いて進むと目の前に斜度が40度もありそうなリフトが急坂を上下しているところに出て、道はリフトの下を潜ってなおも山肌を南西方向に捲く
08:15 リフトから2〜3分で道は二股に着くが、ここが海抜1500m地点で道はどちらを採っても良いのだが右へ進めば600m遠回りの遊歩道を辿る事になるので、今は左へのやや急な坂道を進むことにする
分岐に建てられた道標には「左:西島へ930m/右:西島へ1530m」と標示されている
08:20 やがて道は折り返して山肌を東に向かうが、相変わらずブナやミズナラの自然林に囲まれた快適な山道は徐々に山肌を捲き上がり
08:33 先程の分岐から15分程で再び道は折り返すように南西方向に進んだところで先程分かれた遊歩道が右手から合流してくる

※すぐ傍に建てられた道標が海抜1600m地点だと教えてくれる

08:46 さらに10分少々で前方に鬱蒼とした樹林が見えだし道は道標に従って左へ直角に曲がる
ここは分岐になっていて真っ直ぐ伸びる細い道を数メートルも進めば剣山行場の一つ西島神社がヒッソリと佇んでいるのが見えるが、すっかり板に囲われた西島神社の背後には大岩がドッカリと胡座をかいて三嶺方面を見据えている
せっかくなので案内書にも紹介されている岩の上の展望台に立ち寄って見る
08:48 - 08:52 大岩の上に登ると西側に大きく広がる三嶺方面の素晴らしい眺望が待ち構えていて、小さな三角点が打たれているが等級が書かれていないのでどうやら国土地理院の管理対象ではないようだ
改めて南〜西〜北方面の眺望を楽しんで先程の分岐まで戻って
09:01 - 09:03 分岐を西島駅方向に辿るとすぐ右手方向から遊歩道の捲き道が合流する
やがて平坦な広場に着くがここが西島キャンプ場で、振り返れば先程の大岩を右手前に従えて堂々とした三嶺の美しい山容が見える
09:09 - 09:12 キャンプ場からものの4〜5分で標高1750mにあるリフト西島駅前広場に着く

現在の気温は24℃

09:13 ここを右手(=南)方向に進むと道は二手に分かれ、右への平坦な道は遊歩道で剣山の中腹を絡んでジロウギュウ峠への近道、左は注連縄が渡され緩やかに登る大剣(おおつるぎ)道なのでこちらを伝う事にする
09:17 よく歩かれた1m幅の道を5分近く伝うと左に尾根道への直登ルートが分かれるが、ここは小さな鳥居に迎えられてまっすぐ剣山の中腹を捲くルートに足を進める
09:21 緩やかに樹間を捲き登る右足下がりの小径は徐々にだが確実に高度を上げてゆく
09:31 数分で背丈の高い樹木が途切れると右手(=西)方向の展望が一気に開け、秀麗な三嶺が視界に飛び込んでくる
すぐ右手から海抜1800メートルの標示板の見送りを受けると左手の斜面からタカネオトギリミヤマイチゴの可憐な花が顔を覗かせる

※これらの花の名前はこうちゃん のサイトから直接ご教授戴きました。
こうちゃん さん、その節は大変お手数をおかけ致しました。 この場で改めてお礼申し上げます。

09:35 - 09:43 そして5分程でギザギザの尖った白い岩を背景に大剣神社が迎えてくれる
背後の尖った白い石灰岩は大剣神社のご神体で大剣岩(御塔石<おとういし>)と呼ばれ、この姿が山名(=剣)の由来になったと紹介されている
09:43 大剣神社前の四つ辻を左(=東)方向へ登ると正面尾根道コースを経て剣山への近道だが、今は右(=西)方向へのやや荒れた道を緩やかに一旦下る事にする
09:50 階段状の少し急な坂道を5分少々下れば平坦な道に変わり、やがて名水百選の「御神水(おしきみず)」に着く

ただ今の気温は22℃

09:51 改めて自然林の緑に覆われたやや急な下り坂をノンビリ下ると
09:52 御神水から僅か2分で西島の分岐から右に続く“遊歩道”に合流するので、道標に従って左へ足を進める
後方からは先程立ち寄った大剣神社の御神体・大剣岩(御塔石)が直立不動の姿勢で見送ってくれる
10:00 さらに中腹を捲く平坦な遊歩道を10分少々辿ると山頂への側道が左に分かれ、これから向かうジロウギュウ(次郎笈)のドッシリとした大らかな勇姿が正面に見えてくる
10:05 道は再び緑のアーケードに覆われた自然林の中を緩やかに起伏しながら続く
全く出逢う人もなく“静寂”の言葉がそっくり当てはまりそうな山道を辿ると、心地よい緑の風が柔らかく通り過ぎる
10:13 樹林を辿ること10分で突然明るく開けた尾根の大剣道分岐に飛び出す
左は盟主・剣山の南西尾根(=縦走路)から山頂へのルートだが、こちらはジロウギュウからの復路に辿ることとして今は右への縦走路に足を進めて見る
10:26 - 10:31 約10分で広々としたササ原の分岐、ジロウギュウ峠に着くので展望を楽しみながら少し足を休める
10:34 ここからは一旦右への捲き道を辿ることとし、ジロウギュウの西側中腹をバイパスして西に張り出した尾根への近道を伝う
振り返ると柔らかなササ尾根越しに端正な山容の剣山が顔を覗かせている
10:50 やがて左手の草原に覆われた斜面からは細いパイプに導かれた冷たい水が迎えてくれるので喉を潤してみる

※この水場は徳島の水50選に選ばれているそうで、冷たく柔らかい口当たりは名水百選の御神水より甘く感じる

10:53 水場から僅かでジロウギュウの西尾根に着き縦走路と合流するので、道標に従ってここからは折り返すように左への急坂(=縦走路)に取り付いてササ原に付けられた50p幅の道をジロウギュウに向かう

※ここを直進すると三嶺方面への縦走路

10:55 目の前の急坂も2〜30m程でコブに着くと緩やかな登りに変わるので今少しの頑張りどころだが
11:22 - 11:25 コブまで登り着くとほんの一登りで徳島第2の高峰ジロウギュウ(1,930m)の山頂を踏む
山頂には四等三角点(点名:次郎笈 標高:1930m)が打たれていて、少し雲が山頂部を取り囲んで来るが360度の眺望は見飽きることはない
11:46 - 11:48 ジロウギュウからの下りは剣山を正面に見ながらササ原の尾根通しに続く縦走路を歩く事になるが、踏み外さないよう足下にも気を配ってノンビリ景観を楽しむ
やがて20分程で剣山が見上げる程の高さになってくると往路で捲き道へ分かれたジロウギュウ峠に戻り着く
12:03 吊り尾根状の鞍部を過ぎて往路で通過した中腹道を左に見やると、ジロウギュウに後から見守られながらいよいよ今回コース中の最高地点「剣山」への尾根筋に足を踏み入れる事になる
12:08 今朝、見ノ越をスタートするときには雲一つない青空だったが、あれから5時間近くで頭上には青空が見あたらなくなってきたのでこの後の天気が少し気になり始める
見上げる山頂部には沢山のハイカーがいらっしゃるようで小さな人影が蠢(うごめ)いて見える

※この辺りからデジカメのご機嫌が怪しくなり、遂には全く機能しなくなってしまったので以後はヒゲさんに画像提供をお願いする

12:19 合流点から15分程で剣山山頂(1,954.7m)の南端に登り着く
日本百名山・西日本第2の肩書きを持つ広い山頂部は、土の流出を防ぐために敷設された木道の上を歩くことになり、木道で囲まれた山頂には土俵の様に盛られた丸い石積みの中に打たれた一等三角点(点名:剣山 標高:1954.65m)が打たれている
12:40 木道を北へ伝うと旧剣山測候所の建物を挟むように木道が二股に分かれ、すぐ合流すると小さな祠が岩の上に祀られているのが目に入る
ここが宝蔵石神社で横に付けられた階段を下ると
12:41 - 14:28 剣山本宮と書かれた鳥居とこぢんまりとした神社が迎えてくれる
少し遅くなったが山頂ヒュッテによって昼食を摂る事にする

昼食中も山頂にかかる雲は拡がって一面のガスに覆われてしまう

14:30 食事を終えてもガスはさらに深くなりどうやら一雨来そうな雰囲気なので、このあと予定していた一ノ森〜行場ルートを取りやめることとするが、楽しみにしていた宮尾登美子の“天蓋の花”で紹介されているキレンゲショウマの群生地も断念しなければならない

※画像は今回出逢えなかったため、剣山のサイトから拝借した

14:40 山頂からはガスに捲かれた尾根道コースを下るが枝道などはないので迷うこともなく、山頂ヒュッテから10分も下ると刀掛ノ松がある十字路に着く
ここを右へ辿れば今回予定していた行場を経て一ノ森へのルートだが、今は真っ直ぐ尾根筋を下る事になる
14:47 天気が良ければ素晴らしい眺望が楽しめるのに・・・と恨めしく思いながら、展望を諦めてリフト西島駅に辿り着く
西島駅に着くと待ちかねたように雨がパラついて来たので今回の山行はここで打ち切る事に決まり、ここからは空中散歩で見ノ越まで降りることに・・・・
14:56 ※雨はすぐに止んだが一面を覆い尽くすガスはさらに濃くなってきたようで、ここで一ノ森〜行場コースを断念したことが正しかったと納得しながらリフトに揺られて山歩きの部は終了する

16:08
《エピローグ》
お世話になった民宿に戻りお礼を述べた後、国道439号を西に向い三嶺の麓に湧くいやしの温泉郷で汗と疲れを流して、今夜の宿泊地奥祖谷 丸石パークランドに車で移動する
18:13 夕食までの一時、平家の落人によって祖谷川に架けられたという二重かずら橋(男橋と女橋)を左岸に渡ってしばしの散策を楽しむが、高所恐怖症を自認するノムさんはその間指を咥えて岸辺の散策を楽しんでいる
18:23 そろそろ夕食の時間が迫ってきたので今度は手動のロープウェイ?、野猿(やえん)に乗って元の右岸へ渡り返すが2人も乗ると川の真ん中で大きく高度を下げるので右岸まで引っ張り上げるために予想外の腕力が必要で、やっと右岸に着いた時には汗が顔を伝い落ちて、せっかく温泉で汗を流したというのに・・・・

反省会を兼ねた夕食で今回の圏外遠征を締めくくる

13:37 開けて8月4日は四国最後の日なのでノンビリと徳島港フェリー乗り場に向い、午後の便で徳島港を後にした
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