小峠 〜 三郎ヶ岳(878.8m) 〜 伊勢本道 |
↑「地図」上の○印をクリックするとその位置の画像を表示します。 |
2005年10月23日 (日曜日)曇り後小雨 メンバー:4名 |
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歩行距離 10.5q/歩行時間 3時間28分 (休憩時間 1時間24分) 所要時間 4時間52分 |
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《レポート画像》 ↓クリックで画像が拡大します。 |
到着 - 出発 | 《ルートポイントのあらまし》 |
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08:35 |
自宅を出る前の天気予報では降水確率0%だったのに、どんよりとした雨雲からは何時降り出してもおかしくない空模様の下、山歩き仲間のなかりんさんのご好意でマイカーに便乗させて戴き仏隆寺下の駐車場に到着しました。 身支度を済ませますと、まずは室生寺の南門として長い石段の上から静かな山里を見守り続ける仏隆寺に今日の山歩きの無事をお願いすることにします。 |
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※駐車場から来た方向を振り返りますと、ホッと懐かしさを感じさせてくれる棚田のある長閑な風景を見やって、道端に建てられた「伊勢街道周辺観光案内図」で今回歩くコースを確認しておきます。 | ||
※すぐ傍には旧街道の古い石の道標や藁葺き屋根の辻堂がひっそりと佇み、優しく出迎えてくれます。 | ||
08:42 |
一通り山里の風景に癒された後は、仏隆寺への長い石段を辿ります。 仰ぎ見ますと600年もの間仏隆寺の見張り番として堂々とした枝を広げる天然記念物の“望月桜”に圧倒されます。 ※画像をクリックすると望月桜の説明板が表示されます。 |
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08:48 | 長い石段を登りきったところで正面に仏隆寺の山門が出迎えてくれますが、ノンビリと拝観する時間もなさそうですので境内には入らず、門前から山歩きの無事をお願いして右手(東側)に続く道を回り込みます。 | |
08:54 |
岩井谷を緩やかに流れる水辺には長閑に回り続ける水車が目に付きますので、流れに沿ってゆっくり駐車場へ戻ります。 この地は弘法大師が中国からお茶を持ち帰り、日本で最初にお茶を栽培した所だと案内板には書かれています。 |
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09:06 |
一旦仏隆寺前の駐車場に戻り、改めて道標の「高城山」に従ってコンクリート舗装された緩やかな坂から山歩きのスタートです。 ※陽が当たりませんので気温も手元の温度計では12℃しかありません。 |
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09:09 |
すぐ地道に変わると道は2分します。 ここには道標がありませんが左には「工事中 立ち入り禁止」の看板が立てかけられていますので右への道を辿ります。 |
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09:20 |
5分程で火の見櫓を右に見やってさらに5分程でY字形の分岐に着きます。 地図ではどちらを採っても合流するようですので、最初は右を選びますが左の足下に下草に埋もれそうな小さな道標がありますので左へのルートを進むことにします。 ※画像をクリックすると足下の小さな道標が表示されます。 |
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09:23 | ほんの少しで道は3方向に分岐します。 この分岐も地図に掲載されていないようですが、道標に従って工事中の標識のある右への舗装路を進みます。 | |
09:26 |
2〜3分で左に細い下草に覆われた道が山腹を絡むように分岐します。 ここには立派な道標が建てられていて、赤埴城址への入り口である事が判りますが今は立ち寄らずにやり過ごします。 赤穂浪士・赤埴源三の墓所が仏隆寺にあるそうですが、この赤埴城址との関わりにも興味が湧くところですが後日調べてみることとします。 |
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09:34 | すぐ左手には別荘でしょうか? 比較的新しいログハウスが見送って呉れると | |
09:38 |
道が緩やかに下り始めるところで右手に小広い台地と「児玉稲荷」の石碑が建てられた小峠に到着し、台地を挟んで左手には細い山道が少し戻るように樹林の中に伸びています。 道脇には遠慮がちに小さな道標があって“登山口⇒”と書かれていますが、こちらの方が近道ではないかということでここから取り付くことにします。 |
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09:39 | 少し戻り気味に樹林の緩やかな50p幅の山道に足を進めます。 | |
09:41 |
すぐに分岐が現れます。 分岐で判断に迷ったときの鉄則を思い起こして、ここではまず左へ少し足を進めてみます。 |
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09:47 |
道は墓地に出てしまいますので、どうやらこちらは間違いだったようですが、すぐ右手の木の間越しに道標が見えますので踏み跡を辿って正しい登山道に合流します。 ここを左に採ればいいのですが、正しい登山口を確かめて見たくなり他のメンバーを残して登山道を右に下ってみます。 |
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09:49 | 2分も下りますと道標のある登山口に着きますので念のためにカメラに納めます。 | |
09:49 | 墓地への入り口と同じように舗装路を戻るように緩やかな尾根道を辿って改めて先ほどの合流点まで登り返します。 | |
09:50 | すぐ右後方から2m幅の林道が合流してきます。 | |
09:53 | 5分少々のロスタイムで先ほどの墓地からの合流点に戻り着きますので、ノンビリと先行しているメンバーの後を追いかけます。 | |
09:54 | 50mも進みますと前方に左方向への分岐を示す道標が現れます。 | |
09:55 |
早速丸木の急な階段が待ち構えています。 階段は檜の植林帯を縫って高度を上げてゆきます。 階段が途切れますと木の根が露出した粘り気のある土道を辿りますが、ヌルリと靴が滑り少々歩きにくい道が暫く続きます。 |
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10:01 | 視界が濃い霧に遮られるようになってきますと周囲を取り囲むササの葉がパラパラという音で、気になっていた雨の訪問を教えてくれます。 | |
10:10 |
音の割には霧雨程度の雨ですので殆ど濡れることもありません。 まだ雨具は出さなくても良さそうです。 次第に勾配が増して来ますと長いクサリの付けられたジグザグの登りになります。 |
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10:17 - 10:31 |
登山口から30分で案内板の打たれた高城山(815m)山頂にたどり着きました。 一面をすっかり覆い尽くす乳白色のガスで、南の台高・大峰や西の竜門・音羽の山々も望む事が出来ません。 |
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※山頂の平坦部には木の陰に隠れるように小さな祠が祀られています。 ※山頂での気温は10℃と表示されています。 |
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※霧雨が少し強くなって小雨に変わってきました。 すぐ先の休憩所で雨具を装備して三郎ヶ岳に向かうことにします。 |
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10:33 | 暫くは平坦な稜線を進みますが、雨を充分吸い込んだササがスパッツを付けていないズボンに絡みついてきます。 | |
10:47 | 一旦鞍部に下りますがすぐ登り返し、小さなアップダウンを2〜3度繰り返しながらササに覆われた稜線を辿ります。 | |
10:58 |
やがてゴツゴツした露岩が出迎えてくれます。 右下には急な崖が続くようですが一面を覆い尽くすガスで下の方は見渡すことが出来ませんので、高度感も味わうことができません。 傘が枝などに引っかからないように注意しながら露岩帯を通り抜けます。 |
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11:06 |
いよいよ次のピークが三郎ヶ岳です。 勾配が一気に増し、火山特有の急峻な登りが待ちかまえていますので滑りやすい足下にも気を配りながらササに覆われた山肌を登ります。 |
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11:07 | 山頂が近づきますと右手には固定された虎ロープが現れます。 | |
11:08 | 樹林が途切れますと視界も開け、以外に優しそうなドーム状の山頂が目の前に現れます | |
11:10 - 11:19 |
三郎ヶ岳(879.0m)の山頂も相変わらずのガスに覆われていますので、素晴らしいはずの眺望もすぐ南に横たわる袴ヶ岳さえも視界には入らず、360度乳白色のカーテンの向こう側に隠れています。 山頂には二等三角点(点名:三郎岳 標高:878.98m)が打たれていますので記念にソッと踏みます。 |
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11:21 | 下りは道標に誘導されて「石割峠」方面へのルートを辿ります。 | |
11:28 |
いきなり急な下りが始まります。 こちらのルートには長いクサリが固定されていますので危険性は少ないのですが、足下の石などを落とさないよう注意を払いながら一気に高度を下げてゆきます。 |
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11:29 |
急坂の途中に大きな岩が細い幹にもたれるように引っかかっています。 もしどちらかにずれたり幹が折れれば悲惨な大惨事に繋がる事を考えますとゾッとしてしまいます。 とにかく早く通り過ぎて少しでも危険な可能性から遠ざかる事とします。 |
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11:32 | 山頂から10分近くで少し勾配が緩やかになりますと左への分岐が現れ、“石仏”と書かれた道標が左方向を指し示していますので左への坂道を上って「磨崖仏」へ立ち寄ることとします。 | |
11:36 | 山道より一段と高いところから見下ろしている日蓮上人の座像が、そして少し先には岩肌に刻まれた立像が目に付きますのでカメラを向けてみます。 | |
11:37 | さらにその先には小さな祠が急な斜面にへばり付くように祀られています。 | |
11:43 - 12:19 |
細い道はまだ先に続いていますが初めての山であまり道草するのは事故にも繋がりますので下の道へ戻ります。 やがてガスの中に小屋らしき建物が浮かんできます。 案内書には“石割山明開寺奥の院宿坊跡”と書かれていますがどうやら林業用の小屋のようです。 道標も整備されていて右方向には小さなお堂(奥の院?)も見えますのでそこで昼食休憩を摂ることにします。 |
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12:21 |
食後は雨も殆ど止んだようで、先ほどの宿坊跡まで戻り「左:血原/右:石割峠」で示された石割峠方面へのルートを採ります。 ※ネットを通じてお知り合いになった花桜草さんのサイトでも、このルートの紹介がありますので迷うことなくササ原の中に続く細い踏み跡を辿ります。 |
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12:24 | 一面に拡がるササ原ですので足下に付けられた踏み跡をはずさないよう気を付けて緩やかな斜面を下ります。 | |
12:29 |
5分程で植林帯に着きますと道もハッキリしてきます。 広く明るい植林の中に伸びる谷筋をノンビリと下ります。 |
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12:32 |
途中から少し荒れた道に変わってきます。 何箇所かに道を塞ぐ倒木も現れますので潜ったり跨いだりしながら倒木をクリアしてゆきます。 |
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12:35 | さらに2〜3分で再びササに覆われて来ますのでルートをはずさないように足下を探りながら進みます。 | |
12:38 | 谷筋が少し狭くなり、やがて一面のササ原が途切れますと足下にシダ類に目立ってきます。 | |
12:41 | 植林小屋?から20分程で石割峠の少し西側で旧伊勢本街道に合流します。 | |
12:45 |
長閑な旧街道をノンビリ西に辿りますと、左から少し深そうな谷との出合に着きます。 道の左隅に遠慮気味に付けられた小さな手作りの道標には“伊勢本街道”と書かれています。 地図で位置を確認しますと、この谷の右に突き上げているピークが袴ヶ岳(816.7m)のようですが左手を注意して歩いたつもりですが登山口を見落として通過してしまったようです。 |
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12:50 | 暫くは植林に挟まれた小気味よい旧街道を進みます。 | |
13:03 | 合流して20分程で左に諸木野の水瓶“浄水場”を見やって広い道を道なりに進みます。 | |
13:11 |
いつの間にか地道から舗装道路に変わっています。 やがて右手にお寺のような建物が見えてきますのでひょっとしたら大乗寺では? という事で立ち寄ってみることにします。 |
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13:18 - 13:24 |
再び舗装道路に出ますと、左手に流れる諸木野川の対岸にきれいに整備された階段が見えます。 案内書で確認しますと“愛宕神社”と紹介されていますので休憩を兼ねて立ち寄ることにします。 |
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13:22 |
階段を上りきりますと小広い台地に鳥居と狛犬が迎えてくれます。 そして台地の奥には小さな祠が祀られています。 |
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13:32 |
先ほどの舗装路に戻りますと、道の右端にひっそりと石標が佇んでいます。 「左 仏隆寺」との案内に従って仏隆寺方面に足を進めます。 |
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13:52 - 14:11 |
20分程で林道の分岐が現れますが右方向には“通行止め”の立て看板がありますので、ここは迷うことなく左の道を辿ることにします。 ※道標がありませんので間違って左へ進んでしまいましたが、どんどん小峠から離れてゆくことにオーナーが気づいて先ほどの分岐まで戻ることになりますが、往復20分のロスタイムとなります。 |
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14:17 | “通行止め”の道を5分程歩きますと見覚えのある「高城山・三郎ヶ岳」への登山口を通過します。 | |
14:52 - 14:54 |
後は小峠を越えて真っ直ぐ仏隆寺目指して舗装路をひたすら歩きます。 上俵集落を越えますと右手の少し高台になったところに往路では見落としていた広船寺(こうせんじ)が目にとまりましたので、トイレ休憩を兼ねて立ち寄り拝観を快諾して戴きます。 |
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14:58 |
少し坂道を下りますと仏隆寺下の駐車場が視界に入ります。 ゴールの駐車場隅には野菜類の無人販売所がありますので記念に柿や紫芋など思い思いの品物を戴き、なかりんさんの車に乗り込みます。 |
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16:26 | 帰り道に、やはり花桜草さんのサイトで紹介された 榛原町保養センター「みはる温泉(美榛苑)」に立ち寄って雨に濡れて冷えた体を暖めてユックリ疲れをほぐして榛原駅前で解散しました。 |