八淵ノ滝 〜 釈迦岳(1060.6m) 〜 大津ワンゲル道
コース概念図 コース断面図
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2005年08月28日 (日曜日)晴れ一時曇り メンバー:5名
歩行距離 12.1q/歩行時間 2時間43分 (休憩時間 6時間29分) 所要時間 9時間12分
《レポート画像》
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到着 - 出発 《ルートポイントのあらまし》
09:02 JR湖西線・近江高島駅前から満員のバスに揺られて25分、予定通り“ガリバー青少年旅行村”に到着しました。

今回は5月から延び延びになっていた八淵ノ滝から釈迦岳を歩く事にします。

09:08 バスから吐き出された満員の人が次々にスタートされますので、それらの人たちをユックリ見送ってから我々もスタート準備にかかります。
09:14 - 09:17 ガリバーショップ前で飲料調達とトイレを済ませ、準備が整ったところでスタートします。
09:33 ※日曜日ということもあって、八淵ノ滝へ向かう多くの登山者の明るい声が飛び交う中を今日もノンビリと足を進めます。
09:37 広い遊歩道が八池谷(やちだに)に突き当たるといよいよ山道に入りますが、先を進んでおられたシニアのグループが案内板でコースの確認をされている傍を抜けます。

※このページで使用します滝の名前は、すべて左の案内板(高島市作成)に書かれている地元での呼称を使わさせて戴きました。

09:37 山道はいきなり抉れた急坂への取り付きから始まります。
09:38 正面に現れる道標に従って、左に折れて谷沿いを辿るのが今のルートですが、ガリバー旅行村が出来る以前の鹿ヶ瀬(ししがせ)ルートから黒谷道へ出てみたくなりましたので、私だけここを真っ直ぐ踏み跡を辿って谷へ下りてみます。
09:46 すぐ八池谷のせせらぎに下り着きますので、適当な飛び石を伝って左岸に付けられている荒れた黒谷道に出ます。

※40年近くも経っていますので記憶も曖昧ですが、それにしても黒谷道の荒廃ぶりには愕然とさせられます。

09:49 少し当時を思い浮かべながら黒谷道を進みますと、道は沢沿いの左岸から沢に降りてゴーロ帯に変わりますが、境い目の辺りで比較的新しい道標が出迎えてくれます。
09:51 クサリの付けられたゴーロを乗り越えますと、遊歩道から別れ本来の捲き道を下って来た他のメンバーと合流します。
09:58 前衛の小滝を左に見やりますと、右手から張り出す岩場に付けられたクサリを頼りに4〜5m程の岩場を乗り越えます。
10:01 やがて1番目の滝「魚止(うおどめ)の淵」が左前方に見えてきますが、ルートは右側(左岸)を大きく高捲きます。
10:07 やがてコースを塞ぐようにドッカリと居座る大岩が現れますので右側から乗り越えます。
10:09 - 10:15 目の前に2段に別れた2番目の滝「障子(しょうじ)ヶ淵」が現れますので、少しカメラ休憩を兼ねて先行グループが登られるのを待ちます。
滝壺の手前で岩伝いに沢に降りて流木を伝って左側(右岸)に渡ります。
ここから岩肌に打ち込まれたクサビとクサリに捕まりながらスリルを味わいながら下段の滝上に出ます。
10:13 さらに上段の滝との間に付けられた鉄梯子で急峻な岩肌の肩に登ります。
10:21 ほとんど垂直に近く感じる岩肌に巡らされたトラロープの助けを借りて、滑落や落石に気を付けながら三点確保で上を通る遊歩道を目指します。
10:23 岩場途中からは右下の岩陰に隠れるように流れ落ちる3番目の滝、「唐戸(からと)の淵」を見ることが出来ます。

※この時はちょうど沢登りを楽しむパーティが唐戸の淵の右岸をアタックの準備中でした。

10:24 急坂の岩肌途中からは上を通る遊歩道までまだ20m近く登らなければなりませんので、固定されたクサリ伝いに一歩一歩確実に高度を上げてゆきます。
10:28 クサビの打たれた「障子ヶ淵」への取り付きから10分少々で遊歩道へ飛び出します。
10:34 - 10:48 遊歩道を右方向へ緩やかに下りますと八淵ノ滝群の中心部に到着です。
ここには第4番目の滝「大摺鉢(おおすりばち)」が落差の割には深い淵を見せてくれます。
大摺鉢の右手(左岸)に隷書体で「八淵」(あるいは「八徳」とも?)と読める大岩が目に付きますが、この刻印は“大正11年、現地を訪れた当時の堀田知事の作と言われています。
10:51 - 10:53 大摺鉢のすぐ上流には落差2〜3mの5番目の滝「小摺鉢(こすりばち)」がやはり深い淵に大量の水を流し込んでいます。
ここでもノンビリとマイナスイオンを浴びます。

※ガリバー旅行村を出発する時点で手元の温度計が28℃を示していたのですが、ここまで来ますと快適な23℃を示しています。

10:54 すぐルートは別れます。
そのまま右岸を辿るルートと、木橋と岩を使って左岸を辿るルートですが、今回のように水流や天候に影響されない時はどちらを歩いてもいいのですがとりあえず左岸を辿ることとします。
10:56 2〜3分で再び右岸に渡り返して先ほど別れたルートと合流します。
11:00 少しずつ捲きながら沢から離れてゆきますと切り立ったゴルジュ帯を切り裂くように6番目の滝「屏風(びょうぶ)ヶ淵」が姿を現します。
数段に別れて落ちていますが、一番奥にはかすかに「貴船の淵」が顔を覗かせています。
さわやかな滝音を右下に聞きながら右岸に付けられた道を左から回り込みます。
11:03 遂に今回の核心部が間近に迫ってきました。
屏風ヶ淵の源頭上部からは7番目の滝「貴船(きぶね)の淵」が待ちかねたように出迎えてくれます。

※流石“深山幽谷”といったところでしょうか? ここでの気温は21℃を示しています。

11:03 - 11:21 到着です。
コース中のクライマックス、7番目の滝「貴船(きぶね)の淵」が目の前に迫力のある全容を現してくれます。
左岸の岩場には先行のパーティが鉄バシゴやクサリとの格闘を楽しみながら次々と滝の上部へよじ登って行かれますので、圧巻を眺めながら暫く順番を待ちます。
右岸からは一旦急な岩肌をロープ頼りに水辺まで下って、両岸に張り渡されたクサリの助けを借りて滑らないように気を配りながら岩伝いに左岸へ渡ります。
滝壺横に聳える岩壁まではクサリに掴まって2〜3mヘツリます。
そしていよいよ垂直に近い岩壁を梯子とクサリに助けられながら三点確保で忠実に登ります。
11:31 思いっきりスリルを味わった後は暫く穏やかで平坦な左岸沿いを10分程辿りますと、右手に広谷小屋方面へのルートが分岐していますがここはそのまま沢沿いを直進します。
11:51 - 12:05 暫くはブナやナラ等の常緑樹に覆われた左岸沿いをノンビリ辿りますと8番目の滝「七編返し(しちへんがえし)淵」の穏やかな流れが見えてきます。
11:53 ここで右岸へ渡ってカヤワラ谷との出合で再び丸木組の橋を左岸に渡り返します。
12:04 淵からは少し離れた岩場を木梯子で捲いて滝の肩部へでます。
12:05 さらにやや滑りやすいクサリの付けられた岩棚をクリアして滝の源頭部を足下に見ながら左岸沿いに続く樹林帯を辿ります。
12:20 - 13:14 葉の松谷との出合を越える頃にはちょうど昼食時間帯です、そろそろ人通りも疎らになってきます。
ルートも左岸から右岸へ渡る所で沢の広いゴーロ帯になっていますので我々もここで昼食を摂ることとします。
13:17 食後のスタートはまず沢を飛び石伝いで右岸に渡る所から始まります。
沢沿いの道を2〜3分辿りますと左手に道標が現れます。
ここを真っ直ぐ進みますとウマノセ谷を横切ってヤクモゲレンデに登り着くことが出来ますが、今は分岐を左に採ってオガサカ道に取り付きます。
13:23 勾配は結構急ですが、シャクナゲやブナの自然林でオゾンをタップリ吸い込みながらユックリ登りますので、それほど暑さは感じません。
念のため手元の温度計を見てみますと21℃を示しています。 ナットク♪・・・
13:28 オガサカ取り付きから10分も登りますと道はV字形に抉れて歩きづらいダケ道に変わります。
13:34 道は一旦ウマノセ谷の方向へ捲くように右手方向へ登ってゆきますので、緩やかなユリ道で緑溢れる景色を楽しみながら登ります。
13:51 - 14:02 15分程森林浴を楽しみながらオガサカを辿りますと前方が開けてきます。
比良明神下に登り着きました。 ここで北比良峠と釈迦岳を結ぶルートと合流します。
14:17 すぐ右手の階段上には比良明神が祀られていますので、休憩時間を利用して同行の方が今日の山行の無事祈願を兼ねて立ち寄られました。
14:23 比良明神下からは釈迦岳方面に向かって緩やかに稜線沿いを登ってゆきます。
1007m峰を過ぎますとなだらかな稜線が続きますので快適な山道を少しずつ高度を上げながら辿ります。
14:26 - 14:37 やがて関電無線中継所の建つカラ岳山頂に辿り着きます。
山頂には先着された10人程のシニアパーティが会話を楽しみながら休憩を楽しんでおられますので、少しだけ仲間に入れて戴きます。
14:49 シニアパーティが出発されましたので、少し遅れて我々もスタートして緩やかに鞍部まで下ります。
10分程でロープウェイ/リフトのシャカ岳駅への分岐が右に別れます。 先ほどのシニアパーティはここを右に採られたようですが我々は直進します。
15:02 - 15:13 暗部からはやや急な稜線を10分ばかり上り詰めますと、今回の最高地点「釈迦岳(1061m)」に着きますが樹木が茂って眺望を楽しむことは出来ません。
※山頂には三等三角点(点名:北比良 標高:1060.30m)が打たれていますので記念にソッと踏みます。
15:14 さていよいよここからはひたすら下ることになります。
道標に案内されて大津ワンゲル道を緩やかに下り始めます。
暫くでU字形にやや抉れた自然林の中を眼下の琵琶湖に向かって南方向へ下ってゆきます。
15:20 5分程で分岐に着きます。
右に採りますとロープウェイ/リフトのシャカ岳駅へ続いていますがここは左の道を採ります。
15:22 目の下には琵琶湖が拡がっているのですが樹木に遮られて殆ど歩きながら見ることは出来ません。
15:26 やがてイチョウガレからシャカ谷への難路が別れますがロープを張って“通行止め”の標識が立てられています。
15:42 やがてロープ頼りのイチョウガレの激下りが始まります。 落石や滑落に十分注意して一歩一歩足場を確保しながら露岩を下ります。
15:57 急坂が一旦収まりますと馬の背状のなだらかな尾根筋に変わりますが、よく見ますと根っ子が入り組んで道のようになっているのです。
根っ子の隙間から下をよく見ますと完全な空間になっていますので、いずれこの尾根道も崩壊のすることになりそうです。
15:58 ※画像は崩壊寸前の木の根道を振り返った所です。
16:14 - 16:23 激下りの連続で疲れの出てきた膝を展望台の直近で休めます。

2〜3分も下りますと通称「展望台」に着きますが、生い茂った樹木に遮られて全く展望は望めません。
ここに分岐があって左への道は“雄松山荘道”への分岐ですので、ここは右の「大津ワンゲル道」を下ります。

16:48 再び露岩混じりの激下りが待ち受けていますので、時々木の間越しに顔を見せてくれる琵琶湖をノンビリ楽しんでばかりはいられません。
足下に十分気を付けながら滑りやすい山肌をいっぽ一歩下ってゆきます。
17:08 20分も下りますと垣間見える琵琶湖もだいぶ近くに見えてきます。
勾配も幾分緩やかになってきますとU字形にダケた道を辿るようになります。
一旦尾根筋を左(東)側から大きく捲くようにして尾根の先端を回り込みます。
17:25 - 17:31 やがてやや急な山道を右(西)方向に下りますとイン谷を流れるせせらぎの音が下山地点に近づいたことを教えてくれます。
丸木で組まれた橋を渡りますとイン谷口の車道端へ飛び出します。
17:28 イン谷口から振り返りますと先ほど山頂を後にした「釈迦岳」も我々が無事に下山できたことを見てくれているようです。
17:37 - 17:41 出合小屋で最後の休憩を挟みます。
無事に下山できたことを実感するようにビールやジュースで喉を潤したりして、薄暗くなりかけた山並みを見上げて各人思い思いに感慨深く今回歩いたコースを思い浮かべられているようです。

※比良トピアへの途中、前方には暮れなずむ琵琶湖と対岸の沖の島が長閑に拡がって見えます。

18:20 ガリバー旅行村を朝9時にスタートしてから9時間かかって今回のゴール“比良トピア”に到着しました。

※ノンビリと温泉で汗を流し、今日一日頑張ってくれた足の疲れを癒します。
このあと国道161号にあるお蕎麦屋さんで軽く反省会を・・・

※すっかり遅くなってしまい、比良駅発21時23分発の電車に乗ることとなってしまいましたので、帰宅後改めて1人反省会をするハメに・・・

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