小川戸谷 〜 白倉岳(949.9m) 〜 日野谷
コース概念図 コース断面図
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2005年07月20日 (水曜日)晴れ メンバー:単独
歩行距離 8.2q/歩行時間 3時間56分 (休憩時間 0時間52分) 所要時間 4時間48分
《レポート画像》
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到着 - 出発 《ルートポイントのあらまし》
09:10 京阪電車・出町柳駅前を7時45分に発車する京都バス(比良線)で葛川梅ノ木まで1時間、ここで高島市営バス(針畑線)に乗り継いで小川戸谷橋バス停まで15分かけて移動します。

今回は雪深い1月に退却を余儀なくされた「白倉岳」へのリベンジを兼ねて2度目の訪問となりますが、雪のない小川戸谷ルートはどのような表情で迎えてくれるのか興味津々と言ったところでスタートします。

09:13 来た道を20mばかり戻って戸谷の流れを渡ったところで左に林道が別れますのでこの林道をノンビリ辿ります。
09:17 ほんの数分で1月にお世話になった朽木渓流魚センターを左手の木の間越しに見やって、車輌止めのロープを越えて整備された林道を進みます。
09:19 渓流魚センタを過ぎた辺りで舗装も途切れ、快適な土道に変わります。
沢のせせらぎと野鳥の囀りに迎えられて、緑濃い杉の植林帯に続く緩やかな登り坂を伝うと1月に歩いた時の情景がダブってきます。
09:31 10分近くで道端の杉並木も一旦途切れ、前方に烏帽子岳のピークを望みながら暑い陽光の下を進みます。
09:32 再び杉林に覆われると広い林道の終点に着きます。
ここから白倉岳登山道が始まりますが、殆ど訪れる人がないようで荒れた沢沿いの左岸に伸びる薄い踏み跡を辿ることになりますが、ここでも1月に訪れたときの雪深い情景が想い浮かんできます。
09:34 沢筋がS字形になったところで二つの谷が出合いますが、よく見ると左の谷筋に踏み跡が続いていますのでここで沢を横切って左俣を進むことになります。
この左俣が戸谷本流ですので、相変わらず左岸のややガレた沢沿いをユックリ辿ります。

※1月に来た時には今回とは逆の右俣を途中まで進んだところで胸元まで潜る積雪に歓迎され、白旗を揚げて退散した曰く付きの出合だったのです。

09:37 登山口から5分程でハッキリとした登山道が左岸沿いに現れますので、昔はよく歩かれた道であったことを容易に窺う事が出来ます。
09:44 やがて1m程の小滝が現れると道は右岸沿いに変わりますので、苔に覆われた石を伝って転倒に気を付けて右岸へ渡ります。
道はすぐに山肌のザレた傾斜のために踏み跡も消えてしまいますが、ここは地図に従って沢筋を忠実に辿ります。
09:54 10分程で2番目の出合に到着です。
地図には1本の流れしか記載されていませんが、どちらも同じような沢筋が合流していて僅かですが踏み跡が見えますので右俣左岸を詰めることになります。
09:59 - 10:03 更に5分近く露岩混じりの踏み跡を辿り、水の流れも少なくなってきますと3番目の出合に着きます。
ここからは一層勾配が増しますので、ガレた急坂に取り付く前に水分補給を兼ねて足を休ませます。
10:05 いよいよハンディGPSの出番です。

右俣は直接白倉岳に突き上げている谷筋を示していますのでここは左俣左岸に取り付くこととしますが、踏み跡らしきルートは右俣のガレ場にも見受けられます。
急な山肌にしがみつくように付けられた踏み跡は崩落しているようで、何度も左下の谷筋まで下りて迂回しては改めて山肌に付けられた踏み跡までよじ登る事を繰り返しますのでスタミナの残量はほとんどゼロに近づいてきます。

10:18 10分少々で右手に大きなブナの木が聳える小さな枝谷を見送ります。
10:44 - 10:46 踏み跡の消えた急勾配の谷筋は僅かな水流ですが、ヒートアップした汗だくの身体には心地よい涼しさを提供してくれます。

行く手正面は樹木に遮られて稜線を望むことが出来ませんが焦ることはありませんので、冷たい水でもう一度吹き出す汗を鎮めます。

11:03 また急斜面にへばり付くように付けられた細いつづら折れの踏み跡が目の前に現れます。
稜線近くになると周囲に若いブナの木が目だつようになってきます。
11:12 更に10分程でブナの樹間越しに明るい日差しが眩しく感じられますと、登山口でお目にかかって以来久しぶりとなる小さな道標が突如として視界に飛び込んできます。
11:12 スタートして2時間、まず最初の目標地点烏帽子峠に登り着いたようです。
感動の一瞬です。 早速ほとんど文字を読みとることが出来ない朽ちかけた道標が最初に出迎えてくれます。 次に涼しい風の出迎えを受けて汗が少しずつ曳いてゆきます。

11:16 予定より相当早く着きましたので、烏帽子岳をピストンすることとします。
自然の厳しさでしょうか? ここまで育った木が無惨な立ち枯れの姿を晒しています。
11:17 峠から僅か5分で烏帽子岳(916m)山頂に到着しますが、案内書にも記載されているとおり自然林に覆われた山頂からは殆ど展望は利きませんので
11:21 先程の烏帽子峠まで戻ります。
ここからは安曇川を挟んで蛇谷ヶ峰が、山名に似合わず穏やかな山容を見せてくれます。
11:27 峠からは自然林に覆われた穏やかな稜線を辿りますので、当然展望は期待できませんが爽やかな風と緑一色に彩られた木々のカーテンに目を癒されながらノンビリと辿ります。
11:34 やがてこのコースの最高地点である白倉岳への急登が始まります。
北山独特の雨中歩きに備えてでしょうか、木々の間をトラロープが張られています。
11:39 - 12:24 急坂を5分も我慢しますと白倉岳(949.9m)山頂に登り着きますが、ここからも北東方面と南東方面以外は樹木に遮られてあまり展望は望めません。

※この時には20代と思しき男性が既に昼食の最中でしたので、少し早いのですがここで私も昼食休憩を採ることにします。

山頂には二等三角点(点名:村井村 標高:949.88m)が美しい形のまま埋められていますので、記念にソッと踏みます。

南東側の開けた場所からは安曇川の東に連なる比良山系の盟主・武奈ヶ岳とその北側に連なるツルベヶ岳が堂々とした姿を見せてくれます。
12:26 食後のスタートは南西(右方向)側の樹間を縫うように緩やかな起伏を伝って稜線を下ります。
12:27 ブナ一色に覆われた自然林の静かな稜線を南に辿ると
12:35 - 12:36 やがてやや小高い所に自然の厳しさを400年以上も見事に耐え抜いたと言われる大杉が圧倒的な力強さで迎えてくれます。
ここが白倉中岳(942m)ですが、案内書などにはこの大杉に逢いたくて訪れる人がほとんどだと紹介されています。
永い年月をかけて時代の移ろいを見つめていたであろう大杉のたくましさに感銘を受けてさらに稜線を南に伝います。
12:40 今までのなだらかな稜線歩きとは裏腹に、急坂の下りが暫く続きます。

200m程下ったところで2人連れの女性とすれ違いますが、この逆コースを相当辛そうに登って行かれましたが先程の大杉との遭遇を楽しみにされているようです。

12:50 美しいブナ林を縫って登り返しますといよいよ最後のピーク白倉南岳(941m)に到着です。
残念ながらここでも展望に恵まれることはありませんが、木肌の美しいブナの木が強烈な真夏の陽光を遮って呉れますので暑さを感じることはありません。

山頂を踏んだ後はやや急な自然林に覆われた坂を下る事になります。

13:04 尾根筋から時々木の間越しに見える「武奈ヶ岳〜ツルベヶ岳」の大らかな連なりを見やりながら、樹間の急勾配を足下に気を配って下ります。
13:08 勾配が緩やかになってきますとブナの自然林から杉の植林帯に変わります。
何故か緩やかな坂道の左手にトラロープが張られていますが、植林帯への迷い込みを配慮したものでしょうか?
13:14 緩やかな杉の植林帯が4〜5分も続きますと次第に勾配が急になってきます。

この辺りが地図上の553m地点のようです。

13:26 白倉岳で食事をされていた男性が休みながらユックリと下っておられますので、いつの間にか追いついてしまったようで道を譲って戴きますが、長い急下りが続きますので所謂“膝が嗤い出した”のかも知れません。
道端には杉の植林が途切れてブナの自然林が明るい緑の風景を演出してくれます。
13:35 少し平坦な台地に着きますと30m先の道沿い スズメバチの巣あり! 迂回してくださいと書かれた標識が目に着きますので、左に付けられた迂回路に大きく回り込むことにします。
13:44 なおも10分程下りますと、今回のコース中ではじめてロープの張られた岩場が現れます。
13:46 高さも2m程ですので特にロープに頼る必要がありません。

左の画像は岩場の下から振り返った状況です。

13:47 岩場のすぐ下には舗装された道路が見えてきます。 朽木栃生側の日野谷登山口です。
13:49 舗装道路に降り立ちました。 振り返る登山道は鬱蒼とした樹林の様相をイメージさせてくれますが、実際歩いてみますと明るい尾根筋のコースで南岳から1時間程の行程でした。
13:50 右(南)方向へ10m歩いて左に見える栃生(とちゅう)橋を渡ればバスの通る国道367号に出ます。
13:58 国道を左折(北方向)しますと今回のゴールである朽木栃生バス停はすぐですが、道端に祀られた(野街道の)お地蔵様に今回も無事だった事を感謝して“美味しい水”を戴き、本来ならばこれで終わりのハズだったのですが、

14:00
《エピローグ》
次のバスは17時12分までないのでまさか炎天下で4時間も待つ訳には行きませんのでバス道をひたすら歩く事にします
しかし道端に備えられた気温表示板はなんと34℃を示していますので、標示板の数字を恨めしく睨みながら照り返しを受けながらバス道を歩けるところまで・・・の制限付きで歩く事にします。
14:14 -- 細川(着)⇒バスの発車時刻17:14まであと3時間00分
14:32 -- 貫井(着)⇒バスの発車時刻17:15まであと2時間43分
14:43 -- 梅ノ木(着)⇒バスの発車時刻17:19まであと2時間36分
15:12-15:47 -- 坊村(着)⇒バスの発車時刻17:24まであと2時間12分 明王院で35分休憩
16:21 -- 葛川学校前⇒バスの発車時刻17:29まであと1時間08分
16:50 坂下への旧道分岐からバイパスを振り返りますが、地元の方に「今はコチラにはバスが通りませんよ」と教えられて少し面くらいながら新道へ向かいます。 平バス停まで残り2.5q
16:59 行者山トンネル(全長:180m)の北側に到着。 平バス停まで残り1.9q
17:07 牛の鼻トンネル(全長:302m)の北側に到着。 平バス停まで残り1.0q
17:15 壽満平橋の北側に到着 平バス停まで残り0.6q。
17:19 やっとの思いでゴールのバス停に到着⇒17時38分発のバスまであと19分

※本来乗車予定の「朽木栃生」バス停から時間調整で歩いた距離は12.1qで、34℃という日陰無しの炎天下を歩いて「平」バス停に到着した時には完全にグロッキーでしたが、それに引き替えバス代の節約は僅か420円でした。f(^^;)

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