町石道 〜 大船山(653.1m) 〜 十倉
コース概念図 コース断面図
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2005年01月03日 (月曜日)晴れ後曇り メンバー:単独
歩行距離 9.8q/歩行時間 2時間50分 (休憩時間 0時間28分) 所要時間 3時間18分
《レポート画像》
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到着 - 出発 《ルートポイントのあらまし》
10:11 朝窓の外を見やると青空が拡がっています。 天気予報では明日4日は不安定との事だし、6日〜18日の間は歩く機会がないことを考え併せると今日を逃す事は出来ません。 早速家を飛び出して大阪駅まで移動します。 “三田”駅前で食料を調達した後バスに乗って今回のスタート地点「大舟寺前」で降りて、ひとまず「大舟寺」に立ち寄る事にします。

※画像の右端付近に「大舟寺」があります。

10:13 バス停から少し戻って、波豆川にかかる「中河原(なかがわら)橋」の左岸沿いの舗装道路を上流方向に辿ります。
10:20 - 10:23 橋から5〜6分も歩けば「黄檗宗 弐盧山大舟寺(だいしゅうじ)」に到着です。
境内に入りますとすぐ“根廻り7.6m、樹高約20m、樹齢約300年超”と言われる天然記念物のカヤの巨木が目に付きます。
←左の案内板には詳しく説明されています。
本堂の前から振り向きますと山門を圧倒するように覆い被さっているカヤの大きさがよくわかります。
カヤの木のすぐ奥には、これも珍しい茅葺きで二階建ての鐘楼が目にとまります。
最後に今日の山歩きと左膝の無事をお願いして大舟寺を辞します。

※門前には「大舟寺」の由来が書き示された説明板が建てられています。

10:30 西に続く広い道を進みますと“波豆川バス停”に出ますので、バス道を20m程左に戻ります。 すぐ右手に「大船山登山道」の道標がありますのでここを右折します。
10:31 左手に池を見ながら暫く舗装された道を辿ります。
10:34 やがて舗装路は右の私有地へと別れますので、ここからは広い土道(旧大舟寺への町石道)を直進して“車止め”を通り抜けます。
10:36 快適な筈の道も台風の影響でしょうか? 道の中央に大きな窪地が時々現れますので景色を楽しんでばかりもいられません。
10:39 徐々に勾配が増して来ますと石ころだらけの歩きにくい谷あいの道に変わってきます。
10:44 再び少し開けた谷道を辿りますと少し雪を被った箇所が目に付き出します。 見上げる山頂部は幾分白く見えますので、改めてザックに軽アイゼンが入っていることを確かめて町石道を辿ります。
10:46 麓ではお目に掛からなかったのですが、道脇には室町時代に流行ったと謂われる“五輪卒塔婆”にお地蔵さんと町数を刻んだ町石に見守られながら歩を進めます。
11:02 やがて谷筋の町石道は繁った草木に阻まれますので、せせらぎの左岸沿いから右の樹林帯を縫って辿る細い山道を進みます。
11:06 樹林帯が少し開ければ石積みのある台地(「大舟寺跡」)に付きます。
※百済の日羅上人が開祖で「舟寺」と名付けたが、後に空海が七堂伽藍を建立した際に「大舟寺」と自然石に刻んだとの謂われが案内板(左の画像)に書かれています。
11:10 しばらく空沢の左岸沿いを登りますが、丸木橋で右岸に渡るとここで初めて谷筋から尾根筋への登りに変わります。
11:11 左の尾根を緩く捲きますと「大船山」への取り付きを左に分岐する“530mの峠”に付きますのでここを左折して山頂への急坂を登ります。

※峠には先行のパーティが「山頂は寒いし、ここで昼食を済ませてから登りますワ」と早々と昼食タイムの最中です。

11:23 - 11:48 ここから先は急な登りですのでアイゼンを着けるか迷ったのですが、とにかく行けるところまで行ってから考えることにして岩混じりの急なジグザグ道を登ります。 すぐ前にはバスでご一緒だった男性が見えてきます。 大舟寺に立ち寄りしている間に終点の登山口へ先回りされたようですが「お先にどうぞ」と道を譲って戴きましたので先に「大船山(653.1m)」山頂に付き、まず360度の眺望を楽しみます。 まだ時間も早いようですが、風も全くありませんし太陽も時折顔を覗かせますので昼食タイムとします。 ほとんど寒さは感じませんが、念のためヤッケに袖を通して大展望を楽しみながらの一時です。
※山頂には小さな祠があって中には社が祀られています。
※昔は陸続きではなく湖に浮かぶ島だったそうで、当時の人は西国から舟で明石海峡まで帰ってくると尖った峰を持つ大船山をみて「大和に帰った!」と喜んだと書かれた案内板(←左の画像)が建てられています。
※祠の左奥には三等三角点(点名:大舟谷 標高:653.11m)が雪に埋まっていますので登頂記念にソッと踏みます。
※素晴らしい眺望ですが所々に小雪が舞っているようで北側の遠望はあまり利きませんが、それでも西側に双耳の千丈寺山や虚空蔵山、南側には岩峰の羽束山、等の山々を同定することは出来ます。
11:53 先程の峠で昼食中だったパーティも登ってこられたので山頂を明け渡す事にします。 「山頂直下の雪道で2〜3回滑りましたわ。 杖を持ってたから転ばんかったけどネ」という言葉を聞いてから雪道を下り始めます。 所々滑りやすい岩場がありますので踵の角を効かせて雪を捕まえます。

※左の画像は山頂直下の急坂を振り返った所です。

11:59 往路で左折した“530mの峠”に降り着きますので、ここからは左折して十倉/波豆川方面へのルートを採ります。
12:02 樹間に続く細い山道ですが、流石北摂の名峰です。 毎日多くの人が登っている山ですので今も雪の上には無数の足跡が続いています。 白い山肌や木の間越しに見える北摂の山々を眺めながらノンビリ巻き道を下ります。
12:07 5分も歩きますと浮石や露岩が飛び出して歩きにくい谷道になりますので、頭上の倒木にも注意しながら足下に気を配って下ります。
12:09 すぐベンチのある広いT字分岐に着きます。 案内書には“峠”と書かれた410m地点にある峠ですのでここを左折して十倉方面を目指します。 道はややダケた1m幅の道ですのでまだ気を抜くことは出来ません。
12:21 足下に注意しながら10分ばかり樹林の中を下りますと整備の行き届いた溜め池の横に飛び出します。 案内書によりますとここが「大船山登山口(十倉側)」と書かれています。
周囲5〜60mの溜め池の堤防を約半周しますと広い林道に出ますので、ここからはバス停まで林道を辿ります。
12:25 続いて2番目、3番目の溜め池を左手に見送って下りますと前方から行き交う自動車の排気音が今までの静寂を破って時折聞こえてきます。
12:32 十倉集落が見えてきますと車止めのクサリが林道を遮断している所に辿り着きます。
12:30 傍まで近づきますと驚いたことに車だけでなく獣除けの高圧線が張り巡らされていますので、我々も通り抜ける所がありません。 仕方なしに少し広くなっている高圧線の間を潜って通り抜けます。

※地元の方に訪ねますと「昼間はシシも出てこんから電流は通してまへんのや」との答えでした。 と言うことで電線の間を潜り抜けることが正解だったようです。

12:32 あとはバス停を目指しますが、集落の一番奥まった所に「曹洞宗・長慶寺」と掘られた石柱が右手に現れます。 ちょっと立ち寄ってみたい誘惑に駆られますが、案内書を見ても特にコメントがないようですので通り過ぎることとします。
12:37 バス停に到着して発車時刻を確認しますと、この日は“正月ダイヤ”と言うこともあり5分前に出てしまったようです。 次のバスまでは1時間ありますのでバス代の節約を兼ねて県道37号を三田方面に歩く事にします。

※左上後方からは「大船山」の尖峰が悠然と見送ってくれますので何度も振り仰ぎながら車道を辿ります。

13:29 バス停に着く度に発車時刻を確認して更に先へ歩きます。 以前に「羽束山」を歩いた際に下車した「木器(こうづき)バス停」に着きますと後2〜3分でバスが来るようですので、今回のゴールを木器バス停と変更して後は大満足でバスに揺られます。
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