砂山尾根 〜 大岩ヶ岳〜丸山(384.1m) 〜 川下川ダム
コース概念図 コース断面図
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2004年12月23日 (木曜日)曇り時々晴 メンバー:単独
歩行距離 15.1q/歩行時間 4時間58分 (休憩時間 0時間32分) 所要時間 5時間30分
《レポート画像》
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到着 - 出発 《ルートポイントのあらまし》
09:36 薄曇りで少し肌寒く感じる無人の道場駅(福知山線)から東へ向かってスタートを切ります。 今回は“チー”さんのHPにお邪魔した際に始めて知った「大岩ヶ岳の東の岩峰」と「馬の背」が主目的ですが、手許の地図に記載されていない山ですので“やまぼうし”さんのHPから地図を拝借しました。
09:38 踏切を渡って“武庫川”左岸沿いの舗装道路を“不動岩”に向かって歩き
09:50 不動岩への登り口を過ぎ、北神浄水事務所前を過ぎますと今日歩く事になる東山橋への分岐が現れます。
09:53 砂山尾根ルートに入る前に貯水場ルートの通行禁止が解除されたか確かめるため一旦“波豆川”沿いを北に辿ります。
09:56 千刈貯水場に着きますと右横への入口には相変わらず(通行禁止)の柵が置かれている事を確認して先程の東山橋への分岐まで戻ります。
10:02 ここで左に曲がって東山橋を渡るとT字路になっていますので続いて左方向に進み
10:04 すぐ空き缶を貼り付けた柱が道の両側に現れますので、右手前の関電管理道に入ります。
10:04 まず倒木が目に着きますのでぶつけないように潜り抜けると
10:05 道は自然林の中を緩やかに捲きながら登ってゆきます。
10:11 尾根筋近くまで登りますと展望が開けて、波豆川の対岸に聳える不動岩を真横から見ることが出来ます。
10:13 尾根道はすぐ自然林に囲まれて見晴らしが利かなくなりますが、背丈の低い樹木が多いため明るさが損なわれることはありません。
10:14 再び展望が開けてきますと少しザレた坂道になります。 右手には送電鉄塔#177が見えてきます。
10:17 やがてY字形の分岐に着きますが、右をとれば送電鉄塔#177へのルートですので今は左の展望尾根コースへ進みます。
10:19 左眼下には先程の“千刈浄水場”が、その先にはダムが少し顔を覗かせています。 遠景には羽束山や大船山など北摂の山並みが拡がっています。
10:24 しばらく茂みの中で見晴らしのあまり利かない尾根道を辿りますと二つ目の送電鉄塔#178の下に着きます。
10:29 5分ほどで右側(東)の展望が開けたザレ地に出ますが左側(西)には松林が拡がっていますのでほとんど眺望は期待できません。
10:32 松林が途切れ、低い灌木帯を道なりに辿りますと分岐に到着します。 道標は見あたりませんが“やまぼうし”さんのHPから拝借した地図にはこの分岐が明記されていますので迷うことなく左のルートを採ります。
10:42 自然林の中、やや登り気味の道をノンビリ辿りますと、今まで快適だった道がU字形に抉れて少し泥濘んできます。
10:50 すぐに快適な道になりますのでまたノンビリと景観を楽しみながら314mピークの東側を捲き、緩やかに下ると分岐に辿り着きます。 拝借した地図には右へのルートが「丸山」の方向に伸びているようですので、ここは左の「大岩ヶ岳」方向に進みます。
10:51 50m程で次の分岐が現れますが道標もありませんので分岐の名前は判りません。 地図では前方が「大岩ヶ岳」となっていますので直接「大岩ヶ岳の東の岩峰」への取付きがあるのでは・・と考えて右に進んでみます。
10:54 1m幅の歩きやすい樹間の道を東に辿ります。 コースは「大岩ヶ岳の東の岩峰」のある北東方向に伸びて行きますので、直接取り付ける可能性に期待を膨らませます。
10:57 ところが道は少しずつ東向きになってきます。 やがて横切った小さな沢に沿って樹林の中を進みますが、一向に取り付き点らしきところが見つからないまま地図で確認しますと「丸山」に向かって歩いているようです。
10:58 コースは再びほぼ平坦なせせらぎ沿いを東北東方向に進みますが、視界は殆ど利きませんので目視で同定することが出来ません。
10:59 やっと開けた地点に着きますと沢を渡って右後方に分岐しているルートが目に入ります。 左の山側に手作りの道標が架けられていて、ここが“丸山第二分岐”であることが判りますが、「丸山」には帰途に立ち寄る事としてここは真っ直ぐ通過します。
※左の画像が“丸山第二分岐”を現す手作りの道標です。
11:02 150m程道なりに歩きますと小さな流れに架かる朽ちかけた丸木組の橋を注意して通過します。
11:07 さらに5分も歩きますと右手に緑の金網が張られ、左脇の立木に赤いテープが捲かれ細い踏み跡が登っている地点に着きます。

捲かれたテープからはかすかに“大岩ヶ岳の東の岩場・・・”と読みとれますので、早速左のヤブ道に取り付きます。

11:08 かすかな踏み跡はいきなり急勾配で登ってゆきますが、ササ藪が途切れると50p幅のハッキリした道が現れます。
11:12 ハッキリした道もすぐシダ類で覆われたヤブ道に変わりますので、ルートを取り違えないように注意しながらテープを拾って進みます。
11:25 ヤブ道に取り付いて15分、今回の目的だった「大岩ヶ岳の東の岩峰」に到着したようです。 山頂付近を見渡しても大岩が見あたりませんので北尾根から西側を確認しますが「馬の背」らしい岩稜も見あたりません。

ひょっとしてルートを採り間違えたのかな? と考えて更に西へ回り込んで見ますと、すぐ隣に大きな岩塊を山頂部に載せた山が見えます。 やはりピークを一つ取り違えていたことに気が着きました。

11:40 改めて踏み跡を頼りに尾根伝いで隣のピークに移動します。 登り着いた山頂の大岩の上からはエメラルドグリーンに彩られた千刈ダムや眼下に見える「馬の背」の岩稜、北を遠望しますと大船山や羽束山が特長のある山容を見せてくれます。 目を転ずれば「大岩ヶ岳」が意外にやさしい姿を見せています。

※「大岩ヶ岳の東の岩峰」の標高は手許のGPSナビによると365mと表示されています。

11:46 一通り展望を楽しんでから「馬ノ背」の岩峰まで下ります。

降りきった岩尾根から見る「馬ノ背」は規模としてはいくぶん小型ですが、以前に歩いた槙尾山の“蔵岩”を彷彿とさせてくれます。

11:49 岩峰からも一渡り展望を楽しんで、急な岩尾根を伝って「大岩ヶ岳の東の岩峰」へ戻ります。
11:55 - 12:16 時間も丁度おあつらえ向きですので、岩峰からの素晴らしい眺望をオカズに「大岩ヶ岳の東の岩峰」山頂で昼食タイムとします。
12:31 残り時間もタップリありますので、2回目となる本家の「大岩ヶ岳」にも立ち寄ることとします。 山頂の大岩を回り込んで南西尾根の急坂を鞍部まで下りますと台風の置きみやげとなった倒木がそこここで道を塞いでいます。 無惨になぎ倒された老木を除けながら急な荒道を「大岩ヶ岳」の東隣のピークまでのぼりますと、「大岩ヶ岳」から「丸山」方面へ続く尾根道に出ます。

ここで右に折れて「小峠」まで下ります。 下り着いた「小峠」周辺も台風の影響を被って倒木が目立ち、コースも相当荒れています。

12:32 今回の最高地点「大岩ヶ岳」への登りも入り組んだ倒木を避けて、潜ったり跨いだり迂回しながら登ります。
12:39 - 12:47 「小峠」から10分足らずで「大岩ヶ岳(384.09m)」山頂にたどり着きますのでここでもユックリ展望を楽しみます。

※山頂には道場駅から前を歩いていたパーティが食事の後かたづけの最中で、伺ったところ浄水場の通行禁止柵を強行突破して登ってこられたようです。

※見晴らしの良い「大岩ヶ岳」山頂には二等三角点(点名:千刈 標高:384.09m)が埋められています。
13:02 展望を楽しんだ後は先程の「小峠」と「大岩ヶ岳の東の岩峰」からのルートを左に見送って「丸山」を目指します。
13:09 50pの山道を快調に下って行きますと20分程で分岐に到着しますので左折します。 ここは今回の午前中に通過したポイントですので暫くは全く同じルートを2度辿ることになります。
13:16 やがて午前中には真っ直ぐ通り過ぎた「丸山第二分岐」を右折して「丸山」を目指しますが、いきなり溝川のように水にえぐられた道を歩くことになりますので展望を楽しんでばかりはいられません。 足下にも少し注意して歩く必要があります。
13:18 数十m進めばまた普通の山道になりますので展望を楽しみながら平坦な谷筋を辿ります。
13:20 「丸山」への分岐から5分近く歩きますと細い踏み跡が左手の「丸山」に登っていきます。 道端の木にはうっかりすると見落としてしまいそうな赤いテープが捲かれていますのでここを左に折れます。
13:22 灌木の間を抜けますと急なザレ場の左下部に出ますので見当を付けてザレ場の右上に向かって登ります。
13:24 ザレ地の右上部からはシダ類に囲まれた細い踏み跡を辿ります。
13:28 - 13:31 尾根に出ますと灌木をかき分けて左(=北)方向へ進みます。 数分で「丸山(325.0m)」のピークに着きますがあまり展望には恵まれていません。

※山頂には小さな山名板が小枝に架けられていますが標高は330.1mと記述されています。 また山頂には兵庫県玉瀬一級基準点が埋められています。

13:32 山頂からは登ってきたルートを赤いテープの捲かれた取り付き点まで戻ります。
13:36 ここからは丸山への取付きを左折して“川下川ダム”へのルートを辿ります。 コースの左右に湿原植物保護のため立ち入らないでください。と書かれた兵庫県の立入り禁止看板が散見されます。
13:38 少し先の分岐で「東山橋」方面への道を右に見送ります。
13:42 数分歩きますと、大雨で出来た水溜まりのような小さな溝を横切り
13:44 さらに1〜2分でT字状の分岐に着きます。 右は関電管理道のようで送電線沿いに西の281mピークに伸びていますので、いずれ先程の道と合流して「東山橋」に通じているのかも知れませんが、今は左へ下ります。
13:45 小さな溝川に架かる小さな橋を渡ってさらに南東方向に続く山道を辿ると
13:46 やがて大きな露岩を左(北東)側に見て少しザレた所を通過して岩尾根に出ます。
13:47 開けた岩場のヤセ尾根からは谷筋の眺望が楽しめますが、当然足下への充分な気配りが前提となります。
13:48 岩場の先端部を右から捲くように谷筋の沢に向かって小さく下ります。
13:49 今降りてきた岩場を振り返ります。 4〜5m程のこぢんまりした岩場です。
13:51 降り立ったところは小さな谷の出合ですので、飛び石伝いに沢の左岸へ渡ります。
13:53 2,3度沢を渡り返しながら左岸を下流へ辿ります。
13:55 一旦沢から離れてクマ笹の生い茂る自然林の中をノンビリと踏み跡のような細いルートを辿ります。
13:57 先程の出合から5分で舗装された車道に飛び出します。 右側には柵が張り巡らされて“兵庫県住宅供給公社 立入禁止”の看板が立てられています。 この道は川下川沿いを南北に走る道で、左(北)方向に採れば“玉瀬浄水場”へ、右(南)方向に進めば「川下川ダム」へそれぞれ通じていますので今回は右の川下川ダムを目指します。
13:58 ※左の画像は今出てきたルートを振り返った所です。
13:59 この日は自動車に出合うこともなく時々枯れ葉が舞い落ちる静かな車道を占有してノンビリ辿ります。
14:09 ルートは「川下川ダム」の西側を緩やかに回り込むように伸びていますので、木の間越しに静かなダム湖が見え隠れします。
14:19 ダムの放水路を過ぎて川沿いの道を少し下ったところで、土砂崩れのために道路が埋まっています。 なるほど、自動車に出合わなかった理由の一つがこれで理解できましたが、今更戻る気にはなれませんので崩落した瓦礫の上を乗り越えて武庫川へ向かいます。
14:23 5分足らずで左下に福知山線の鉄橋が見えてきます。
14:24 “第一道場トンネル”の入口で道路は右に曲がります。 ここで左手のガードレールを跨いで舗装道路の外へ出ます。
14:25 踏み跡程度の細いヤブ道を川下川と武庫川との出合まで降ります。
14:26 橋桁に書かれた赤の矢印(←)に従って武庫川左岸に降ります。
14:28 飛び石伝いに川下川を渡ります。

※降雨の後などで水量が増せば辛い徒渉になるかも知れません。

14:30 左の画像は最初の思案どころです。 右から飛び石伝いでクリアするか、それとも左の岩伝いに回り込んでクリアするかですが今回は飛び石伝いでここを通過します。
14:31 次の思案どころは狭い岩棚をヘツルように通るか、下のゴーロ帯を通るかを選択できる面白い所ですが今回は岩棚を通過します。
14:35 三番目の思案どころは10m程の岩を右からヘツって通るか直接岩と左の岩壁との間にある高さ3m程の窓を乗り越えるか、なかなか面白いコースです。 今回はロープの着けられている窓状の岩場を乗り越えます。
※左の画像はロープの固定された窓を拡大したものです。
14:38 3カ所の思案どころを過ぎますと武庫川の左岸に続く50p幅の平坦な山道を右下に武庫川の流れを見ながら進みます。

※静かな流れですが左右の樹木には2〜3m上に色んなゴミが巻き付いたり付着しています。 台風で大きな被害が出たときにはあの辺りまで濁流が流れたのかと思うと、自然の力の凄さに改めて驚かされます。

14:40 やがて手許の地図に“難所”と記された地点に着きます。 確かに細い山道を垂直な岩が遮断しています。 右側は岩の傾斜部分がそのまま武庫川に落ち込んでいますので、ここは滑落しないように岩肌をヘツッて通り抜けます。
14:42 再び平坦な山道を辿りますとガードレールが現れます。 どうやらここから先は自動車も通れるほどの広さになりますので自動車の転落防止用に付けられたものでしょう。
14:48 ガードレールから5分程の所に木の枝で通行止めの柵に到着します。

※札には“行き止まり(ガケ崩れ)”と書かれていますが、今通ってきた限りでは崖崩れ箇所は無かったように思うのですが・・・・?

14:49 すぐ左手に作業小屋風の建物が現れます。 この地点が第一武田尾トンネルと第二武田尾トンネルの間で、正面には“馳渡(かけわたり)山”が迫って見えます。
14:55 馳渡山を右から大きく武庫川が回り込みます。 川沿いの道を5分程辿りますと背丈ほどの石垣が現れます。 旧福知山線のトンネル上部で、対岸にも口を開けているトンネルが見えます。
15:00 更に5分も歩けば“紅葉館”の建物が見えてきます。
15:02 橋のない“赤橋”(?)北詰に着き、廃線跡の“武田尾トンネル”を潜り抜けます。
15:03 赤橋の架かっていた跡には、“やまぼうし”さんのレポートにあった通り橋は跡形もなくなっています。 あるのはただ残骸が散らばっているだけの状態です。

※左の画像は武田尾温泉を背景に、台風23号に跡形もなく遮断されてしまった“赤橋”跡の風景です。

15:06 ここでも改めて圧倒的な自然の力を見せつけられて、今回のゴール武田尾駅に到着です。

※今回のコースを参考にさせて戴いた“やまぼうし”さんと“大岩ヶ岳の東の岩峰”を教えて戴いた“チー”さんに感謝致します。 ありがとうございました!

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