表登山道 〜 雪彦山(915.2m) 〜 裏登山道
コース概念図 コース断面図
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2004年10月23日 (土曜日)晴れ メンバー:3名
歩行距離 5.9q/歩行時間 4時間51分 (休憩時間 1時間30分) 所要時間 6時間21分
《レポート画像》
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到着 - 出発 《ルートポイントのあらまし》
10:33 一度は歩いてみたかった「雪彦山」ですが、交通が不便なので一旦は諦めていました。 今回メンバーの“なかりん”さんに車と運転を提供して戴くことで待望のコース歩きが実現しました。

途中の道路渋滞により予定より30分程遅れて駐車場に到着しましたので、早々と準備を整えてスタートを切ります。

10:42 駐車場横から左上にはこれから登る「大天井岳」の峻険な岩峰がはるか上から、我々を見下ろしています。
10:45 100m程先に見える登山口までは舗装されたなだらかな車道を進みます。
10:47 車道が右にカーブするところにある“雪彦山登山口↑”の標識に従って直進しますとすぐ右手に管理棟が現れます。
10:48 真っ直ぐ延びる林道は今回の下山コースですので、左の階段道に取り付きキャンプ場を左に見送って階段を登ります。
10:55 すぐに階段道は急坂の山道に変わり、グングン高度を上げて行きます。 暫くは樹間の登りですので視界が開けない分登ることに専念出来ます。 お陰で予定よりやや早いペースで「不動岩」に辿り着きます。
11:11 ほとんど変わり映えしない岩混じりの急登、スタートして約30分で「展望岩」に到着しますと先行パーティが展望を楽しみながら休憩しています。 でも木立が生育し過ぎたためでしょうか、近くの山肌以外はあまり展望が開けません。
11:13 「展望岩」から少し上部まで登りますと南側が開けてきて特長のある“七種(なぐさ)山”が姿を現してきます。
11:15 すぐ上部に小広い尾根上の台地が現れます。 小さな表示板には「行者堂跡」とありますが本当にこんな狭いところに行者堂が建てられていたのでしょうか?

疑問を残したまま先に進みます。

11:32 今日も多くの登山者が歩いていますのでコースは迷うおそれがないのですが、先日来の台風の爪痕と思われる倒木がそこここに散見されます。
11:43 やがて道は尾根筋から緩やかな中腹の捲き道を進みますが、水の涸れた沢を横ぎるところで最初のクサリ場が現れます。 2m程の岩溝へ一旦降りて再び捲き道を辿ります。
11:46 また急坂を登りはじめますとスタートして1時間で、木立を突き破って聳える巨岩が現れます。 圧倒される「出雲岩」を見上げて北側へ回り込みます。
11:47 - 12:00 本格的な岩場のクサリ登りを前にして最初の休憩を挟み少しの間足を休ませます。
12:01 左へ回り込んだ裏側の岩場に固定されたクサリを頼りに4〜5m程のルンゼをよじ登ります。
12:08 登り着いた上部にも台風の爪痕が残されていますが、コース自体は岩の上を平坦に「覗き岩」を捲くように右へと続きます。
12:09 - 12:14 やがて左手に大人が一人何とか通れる程度の岩の裂け目が見えてきます。 これが「セリ岩」で右手には南方面に拡がる「七種三山」〜「明神山」の素晴らしい展望が望める見晴らし岩がありますので、暫く絶景を楽しむこととします。
12:14 充分パノラマを楽しんだ後は狭い「セリ岩」をザックを背負ったまま潜り抜けてみます。 潜らずに右側から回り込むルートもあります。
12:18 ここからはいよいよ「大天井岳」山頂への急な岩尾根“馬の背”が始まります。 急坂に付けられたクサリを頼りに山頂を目指して岩尾根を一歩一歩刻みます。
12:21 ※びっしり敷き詰められた自然の石積みのチョットした隙間にも樹木が根を張っています。 “よくもこんな所に”、我々が押しても引いてもビクともしないたくましさには驚かされてしまいます。
12:27 次から次に現れる岩塊を一つづつ乗り越えて山頂に近づきますと「馬の背 ←大天井岳(10分)」と書かれた案内標識が建てられています。 どうやらこの辺りが馬の背の中間点のようです。
12:34 馬の背に取り付いて既に15分が経過しましたが、急な岩尾根の登りはもう少し続きます。 山頂はまだ木立に隠れて見えそうにありません。
12:37 相変わらず続く急坂もそろそろ終わりに近づきます。 見上げる青空がだいぶ低い角度に見えてきました。
12:39 - 13:18 歩き出して2時間、予定より少し早く「大天井岳(洞ヶ岳主峰)」山頂の祠が目に飛び込んできます。 先行のパーティは既に頂上で昼食中ですので我々も適当な場所に席を取って仲間入りします。
※山頂からはスタート地点の駐車場を斜め下にハッキリ見下ろすことが出来ます。
先行のパーティが一組、また一組と山頂を後にして行きます。 食後の一時、山頂からの眺望をユックリ目に焼き付けてから我々も出発の準備に取りかかります。
13:22 ここからは次のポイント「三辻山」への稜線を辿りますが、いきなり倒木に進路を妨げられますので中腰で潜り抜けます。
13:25 5分少々平坦な尾根道を歩いて行きますと左に“天狗岩”への分岐が別れます。 右に進んですぐ「地蔵岳」への道が右に別れます。 急勾配の下りでクサリ場もあるそうで一度は是非歩いてみたいコースですが、ここは予定通り左の三角点コースを取ります。
13:27 少し登りにかかると小さなアップダウンが続きますが全体的には快適な縦走路が続いています。
13:29 暫くは倒木の目立つ自然林の縦走路を楽しみながら少しずつ高度を上げて行きます。
13:32 しかし快適な筈の尾根道も倒木に塞がれていますので、引き起こされた根っこの上を乗り越えます。
少し上り坂にかかる頃右手に“新下山道”への分岐が別れます。
13:39 更に登りが続きますがやがて838mのピークを境に下り道に変わります。
13:48 再び「三辻山」の南尾根を登り始めますと“鹿ヶ壺分岐”を左に見送ります。 道はやや明瞭さが無くなってきますが杉の植林帯の上り坂に足を進めます。
14:01 あまり歩かれていないようでほとんど踏み後が判らない状態ですが、樹間の開けた尾根をユックリ上り詰めます。
14:06 やがて沢山の杉の倒木を避けて辿りますと“地形図の雪彦山”「三辻山(915.2m)」に到着します。 山頂には四等三角点(点名:雪彦山 標高:915.15m)が埋められていますので、記念にソッと三角点を踏みます。
10:33 山頂からは樹間越しのかすかな展望しかありませんので、休憩は摂らずに次のポイント「鉾立山」目指してすぐ歩き出します。
14:10 ところがとんでもない状況に出逢います。 鉾立山への尾根道は踏み跡もほとんど無く見通しも期待できない尾根道ですが、更に一面の杉の倒木に覆い隠されてしまいコースを確保して歩けそうにありませんのでこれより先は断念して引き返すこととしました。
14:40 - 14:46 30分かけて「地蔵岳分岐」に戻り、往路で歩いてみたいと思っていた急峻なコースを下ることになりましたのでワクワクしながら下る前の小休止を挟みます。
14:48 すぐ右手には「大天井岳」にしがみつくように「不行(ゆかず)岳?」の岩峰が見えます。 勿論スケールは異なりますが、北摂の百丈岩にしがみつくように突き上げているローソク岩を連想してしまいます。
14:50 すぐ先には岩壁への下り口がありますが、コースは「一般コース」と「上級コース」に別れます。 上級コースのクサリ下りに興味があるのですが、途中でカメラも使いたいため一般コースを下ることにします。
14:57 一般コースでも気を抜くととんでもないアクシデントに遭遇しますので、気持ちを引き締めてまず10m程の岩場下りから下降を開始します。
15:01 岩場の途中で上級コースと合流しますので最後の5m程は固定ロープを頼りに岩を下ります。
15:07 木の根っこに掴まったり固定されたロープに掴まったりしながら崖道を下ります。 このコースも室生火山群の古光山からフカタワへの下りコースを思い出させてくれます。
15:08 途中には二抱え程もある巨木が倒れてコースを塞いでいますので少し左側から回り込んで下ります。
15:15 下り初めて25分で「地蔵岳」への鞍部に降り立ちました。 時間もまだ余裕があるようですので目の前に立ち塞がる10m程の岩峰をピストンする事にします。
地蔵岳への登りやすい岩肌ルートを探して岩峰に取り付きます。
15:17 右下は目もくらむ断崖ですので、ユックリと足場を確認しながら細心の注意で岩肌をよじ登ります。
15:21 - 15:34 鞍部との標高差はさほどありませんので5分程で「地蔵岳」ピークに登り着きます。 暫くの間ですが、目の下に拡がる“超”絶景を思いっきり堪能します。
15:40 鞍部への下りは北側に付けられた細い灌木帯のトレースを通って鞍部に戻ります。 暫くは急な木の根道を滑らないように、また躓かないようにユックリと下ります。
15:45 比較的緩傾斜のクサリ場が現れますが岩が濡れて滑りやすくなっていますので自然と足下に力が入ってしまいます。 着実に降り立つまでは気が抜けません
15:52 右下がりの滑りやすい岩肌を注意しながら固定されたロープの助けを借りてトラバースします。
15:59 どこからか人の声が聞こえてきます。 よく見れば、先程我々が登った「地蔵岳」の東壁を2人のパーティがアタックしています。 山頂から30m程下を右へトラバースしている様子がハッキリ窺うことが出来ます。
16:00 「地蔵岳」から目を戻しますと、下を流れる沢の音も大分大きくなってきたようです。 ここでクサリ場が現れますが慌てることなくユックリと下ります。
16:08 さらに岩道を下りますが10分程で最後のクサリ場が現れますので踏み外さないように気を付けます。 もうすぐそこに“虹ヶ滝”の流れ落ちる音が聞こえてきます。
16:10 - 16:24 遂に遙か下に見えていた夢前川の谷筋に降り立ちました。 すぐ前に「虹ヶ滝」が瀑音を響かせていますが、残念ながら夥しい数の倒木に遮られて全景をカメラに納めることは出来ません。 滝壺の下を飛び石伝いに左岸へ渡り一旦小高い鞍部まで登り最後の休憩を入れます。
16:32 “賀野神社”へ向かう山腹の捲き道を緩やかに降って行きますと、大きく右に曲がるところで分岐が現れます。 そのまま行きますと“大曲”を経て“賀野神社”へ、右への下りは“ユースホステル”への近道となっていますのでここは右への分岐を下ることとします。
16:42 距離は近いようですが急なガレ場を下りますので思い通りに下ることが出来ません。 滑らないように慎重に下り立ったところで夢前川を右岸に渡り、崩落した橋のところで沢に降りて飛び石伝いに枝沢をやり過ごします。
16:45 夢前川の右岸を沢沿いに歩きますが小さな滝の下流でもう一度枝沢をやり過ごします。
16:54 右岸の細い山道も、やがてしっかりした林道歩きになって川岸に手摺りが現れるようになりますと、両側がコンクリートで中央に青い金属のジャングルジムを思わせる“雪彦川第二(格子枠砂防)ダム”が現れますので堰堤横の階段を川岸へ下ります。
16:56 初めてお目に掛かった“砂防堰堤”の説明板には、通常の土砂は素通りさせて水害などを引き起こす大きな岩石の通過を防ぐために建設された堰堤だと書かれています。
17:03 川沿いの林道をノンビリ歩きますと左手に見覚えのある管理棟が見えてきます。 その先には今回のゴール“駐車場”には車が待ってくれていますので帰り支度を整えて帰途につきます。 今回は6q程走ったところにある“雪彦温泉”で疲れた足を癒しながら汗を洗い流して帰路につきました。

※なかりんさんのお陰で諦めていた雪彦山を歩くことが出来ました。 深謝です (^_^)/

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