白馬大雪渓 〜 白馬岳(2932.2m) 〜 栂池高原
コース概念図 コース断面図
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2003年10月04〜05日 (土〜日曜日)曇り/曇り メンバー:6名
歩行距離 18.2q/歩行時間 12時間22分 (休憩時間 3時間04分) 所要時間 15時間26分
《レポート画像》
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到着 - 出発 《ルートポイントのあらまし》

06:21
《第1日目》
前泊したペンションのオーナーのご好意により車でスタート地点まで直通便で搬送して戴くことが出来たところで、スタート前の食料準備・装備点検が終わったので今日のゴールである白馬山荘目指して猿倉(標高1250m)をスタートするが
06:24 目の前に建つ猿倉山荘に立ち寄って行動色を調達したついでに山道の情報をお聞きすると、「雪渓上部はバーンになっているところもあるのでアイゼンを用意しておく方がいいですよ」とのコメントを戴くが、メンバー全員が用意しているので一安心
06:58 猿倉をスタートして20分、快適な林道を歩いて初めての分岐が左に見えるが鑓温泉への分岐で、今回は横目に見て広い林道をひとまず白馬尻に向かって進む事になる
緩やかに登る林道脇には所々に色づき始めた葉が見られるが、全山紅葉にはまだまだ早いようで
07:35 - 07:40 林道は少し狭く勾配も少し増してきたが、まだまだ快適な道を辿り長走沢の小橋を渡って少し伝うとセト岩が対岸に見える
スタートしてから1時間近く歩いた事になるので最初の休憩を摂る
07:55 - 08:10 白馬岳や小蓮華山の美しい姿を楽しみにしていたが残念ながらガスに拒まれて稜線を楽しむことを諦めると程なく最初のポイント白馬尻小屋(標高1560m)に到着する
少し下部の村営白馬尻荘は8月末で営業を終了して既に基礎部分を残すのみになっている

ここからはいよいよ本格的な山道になるので正面に見える岩の左横から登山コースに足を踏み入れる

08:03 灌木を回り込むと三大雪渓の一つ白馬大雪渓が目の前に姿を現す

写真で見た景色とほとんど変わらないのだが

08:33 今年の夏に土石流が発生したため大雪渓の大部分がコースとして利用出来ないので、殆どは秋道を伝うことになっているそうだ
08:56 勿論季節も“秋”と言うこともあり、クレパスやシュルンドが至る所に口を開けているので、やむを得ず歩きにくい岩混じりの右岸に付けられた秋道を歩くことで雪渓の通過に予想以上の時間が掛かりそうだ
09:20 - 09:28 白馬尻小屋を出て1時間後に、やっと大雪渓上を歩けるようになったところで、休憩を兼ねて軽アイゼンを装着することになる
09:56 - 10:25 雪渓上を快適に歩けたものの30分弱で大雪渓上端に着き、アイゼンの取り外しを名目にここでも休憩タイム
10:14 休憩後は再び歩きにくいガレ地を次のポイント葱平(ねぶかっぴら)目指す事になる
11:40 - 12:15 大雪渓の上部についたあたりから天候も晴から曇りに、さらには雪がパラツキ始めて霰混じりの本格的な雪となって気温も一段と下がったため

防寒具の準備を兼ねて岩室跡避難小屋をお借りして昼食休憩を挟む

13:25 - 13:34 食後は雪も幾分小降りになったが、見上げる稜線に向かって延びる木の階段も寒さのためにバーン状態になっているので思い思いにアイゼンを装着した後、頭上の大きな岩を回り込むと目の前に村営頂上宿舎(標高2730m)が姿を現す

※この雪が今年の初冠雪だったのだと後ほど判る

14:05 天気が良ければ見えるはずの今日のゴール白馬山荘も視界10mの降雪のため全く観ることが出来ないが、見えないことで却ってゴール到着に焦りが出なくていいのかも知れないと思いながら稜線を歩いていると、突然横から保護色に着替えた雷鳥が飛び出してきて白馬山荘前のゲートまで道案内役を務めてくれる
14:12 やがて雪のカーテン越しにウッスラと今日のゴールが見え出して、全員無事に第1日目のゴール白馬山荘(2832m)に到着! v(^^)/
《第2日目》
朝目が覚めて外に出て見ると霰混じりの雪に歓迎された1日目とは異なり、全山に真っ白の絨毯が敷き詰められているが東の空には雲が広がってご来光は断念することになる

07:40
いよいよ2日目のスタートは素晴らしい青空に覆われて、背後から立山〜毛勝三山に見送られて白馬山荘から山頂に向かう
07:52 - 08:00 頭上に拡がる抜けるような青空に恵まれて、まず白馬岳(標高2932m)の山頂を踏んだ後山頂から360°の展望をユックリ堪能して今日2番目の目的地白馬大池方面のコース状況を目で確認するが
07:52 - 08:00 眼下にはこれから下ってゆく小蓮華山が早朝の陽光を受けて輝いて見えるが、目的地の白馬大池はまだ雲の下に隠れているので確かめる事は出来ないので
08:15 少し尾根筋を下ったポイントから振り向いて、大きく聳える白馬岳の影にクッキリと浮かぶ剱・立山の雄姿をしっかりと目に焼き付けて北に伸びる稜線を伝い下る
08:22 耳が痛く感じる程澄み切った空気を通して足元に拡がる見事なパノラマを楽しみながらガレキの道を下ると
08:42 白馬岳から40分程で小蓮華山への丁度中間に位置する三国境(標高2751m)に着く
二重山稜地形の船窪を目の当たりにしてガイドブックの1カットに納得しながら通過する
09:00 振り返って見ると、いま下ってきた稜線の向こうからガスを纏った白馬岳が静かに見送ってくれている
さらに白馬三山の後方には、僅かに頭を覗かせている鹿島槍ヶ岳の姿も見えるが、雲に遮られて昨年登った五竜岳の姿は残念ながら確かめることが出来ないようだ
09:39 - 09:45 緩やかな稜線も歩きにくいガレキの中を登るコースにかわると、程なく山頂に鉄の剣が立てられた小蓮華山(標高2769m)の山頂に着くが
09:56 山頂からは敷き詰められたようなガレキ帯越えに、これから向かう白馬大池をクッキリと見る事が出来る
10:48 - 10:57 相変わらずのガレキ帯の中を下ると前方に次のピークが見えてくるが、途中からガレキが少なくなった尾根を上り詰めたところが船越の頭で、ここを越えるとハイマツ帯に入るので樹間を縫うように下って雷鳥坂を伝うが、今日は雷鳥のお出迎えはないようで諦めて坂を下る

台地のように広くなった鞍部を暫く辿ると2番目の目的地白馬大池山荘(標高2380m)の赤い屋根が見えてくる

11:14 - 12:12 朝の快晴がウソのように上空には重い雲が覆い被さって今にも雨が降りそうなので、山荘の自炊室をお借りして昼食休憩を摂っていると外は霙がパラついて来たようで少し靄って見える
白馬大池の周囲は少し紅葉しているが、まだ準備段階のようでナナカマドやダケカンバが真っ赤に色づいた頃に、改めて来てみたいと思いながら下山体勢に入る
12:51 - 12:55 ゴロゴロした岩の上を歩いて白馬大池の畔を半周すると、白馬乗鞍岳(2436m)への取り付きがあるので歩きにくい露岩帯をペンキ頼りに登ってケルンの傍で一息入れる
13:24 - 13:36 次いで背丈を超える程の巨岩群の上を飛び移りながら天狗原へ下る事になるが、雪田を過ぎて勾配も少しましになったところで少し足を休める
14:05 - 14:13 なおも大岩の上を飛び石のように下り、V字に抉られたダケ道に悩まされながら乗鞍天狗原(標高2210m)に降り着く
ここから暫くは湿原の上に渡された木道を進む事になるが、中ノ原(標高2200m)まで来ると散策を楽しんでおられる多くの観光客から自然園に近づいたことを教えられる
15:42 最後の荒れた山道が少しなだらかで平坦な下りになってきた頃、栂池自然園ヒュッテが見えてくる
後は平坦な舗装道路を歩くだけだが一つ誤算があって、日曜日と言うこともあって栂池高原は大変な人出だったことだ
ロープウェイ乗り場まで順番待ちの蟻の行列に参加することになり30分程かけて無事栂池自然園ロープウェイ駅(標高1829m)に到着

※このあとも出発時と同じくペンションのオーナーに電話して、車でペンションまで運搬して戴く事で今回のアルプス遠征は終了!

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